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ダイバーシティ&インクルージョン

多様性がもたらす"個人"と"組織"への影響。

デジタルの力で
ダイバーシティ&インクルージョンが
あたりまえの社会を創る

全ての属性の人たちがデジタルの力を身につけて、様々なライフステージでイキイキ働ける社会を創っていくという私たちのパーパス。
今回は、そこで掲げているダイバーシティ(多様性)について書いてみます。

なぜ組織に多様性が必要なのか?

社会では多様性が当たり前のように言われていますが、そもそもなぜ多様性が必要なのかを私なりに整理しました。

理由①:物事の本質を正しく認識するため。

多様性の反対は単一性。
単一性とは全ての人が同じ考えであるということ。

ある実験で実際に同じ属性や考えを持った人でグループになって作業したところ、76%ものグループは不完全なものになった。

同じ視点でしか物事を見れないと問題点に気付けない。
一方で様々な属性や考えを持った人が集まったときには、
いろんな方向から意見が飛び交い最終的には抜け目ないものがつくられる。

そもそも何か問題を解決しようというときに重要なのは、人と違った考え方をすることではなく、物事を正しく認識し、正しく考えるということ。

サイコロの1の目だけ見た場合、その側面は日の丸弁当に見えるが、他の5面を見ることではじめてサイコロだと正しく認識できる。例えが微妙ですがそんなニュアンスかと考えています。

理由②:個人も組織も進化をするため。

マッキンゼーの調査結果によると「経営陣における人種の多様性が高い上位25%の組織は、同業の他組織の中央値よりも35%業績が良い」という結果がありました。

つまり、さまざまな"属性"や"思考"における多様性の高いチームではさまざまな視点が生まれ議論が活発になり、個人の成長につながり組織のパフォーマンスも最大化するということ。

よくよく考えると社会が直面する問題にはほぼすべてチームで解決にあたっている。その理由はシンプル。個人で挑むには問題が複雑すぎるから。実際個人で論文を執筆しているケースは年々減少していて、今では全論文の90%がチームでの成果であるとのこと。個々の特徴を生かしつつもその能力を最大限活かすためには、チームで全体視点を持って集合知を得ることが欠かせない。

一人でできることには限界がある。
だからこそ私たちはチームで働いている。

多様性は2種類ある

①人工統計学的多様性
性別・人種・年齢などのいわゆる"属性"

②認知的多様性
役職や職種、物事の見方や考え方が異なるなどのいわゆる"思考"

人工統計学的多様性が高いと、認知的多様性も高くなり、
背景が異なれば考え方も変わります。
そして、視点が多様化すれば難題もクリアできる可能性が高まります。

もう少し具体的に見てみましょう。

▼無知な集団(単一チーム) vs 賢い集団(多様性あるチーム)

次の長方形は、問題解決のためのスペースで"問題空間"と言われています。

その中に人が入ると次の状態になります。

有能なAさんはシンプルな問題であれば解決できます。

次はどうでしょう?

Aさんに加えて優秀なB〜Eさんが加わりました。
しかし、知識が画一的です。
皆が優秀ではあるが思考や視点が似通っているのです。

これを無知な集団(単一チーム)と呼びます。

考え方が同じなので、同じような意見を持つため、
「あの人の意見と同じだから正しいのだ」
と勘違いしてしまうので、問題の本質を見失う可能性が高まります。

一方で、以下のように全く別の領域のスペシャリストが集まることで多様性が生まれます。

これを賢い集団(多様性あるチーム)と呼びます。

つまり、賢い集団とは自分とは異なる意見や視点を持っている人たちのチームであることです。
自分がどの領域をカバーでき、他の人がどの領域にいるのか、一歩下がって全体を見渡す。
なるべく領域が重ならないよう、多様性が生まれるようにした方が盲目を防げます。

そして、多様性ある観点を持った人たち同士は互いに違いを認め尊重することでチームとしてのシナジーが生まれていきます。

多様性に必要な3つのこと

❶アンコンシャスバイアス(無意識のバイアス)を取り除く

アンコンシャスバイアスとは自分では気づかないうちに持っている偏見や固定観念。

あるオーケストラ団体は、メンバーのほとんどが男性だった。審査をする側が一般的に見て男性の方が演奏がうまいという思い込みがあり、それを実力主義による採用だと主張していた。そこである実験を行った。オーディションではカーテンで仕切って演奏者の性別が分からなくして審査を行ったところ、女性の一次審査通過率は1.5倍にあがり、最終通過率は4倍にも達した。

マシュー・サイド著『多様性の科学』

審査員に悪気があったわけではない。無意識にそれがチームの成果のためだと行動した結果である。つまり人の固定観念を壊していくには、構造的なバイアスの解体が欠かせない。組織としての重要な示唆。

❷心理的安全性を高める

会社のあらゆる戦略や決断において、役職者だけではなく若い社員含めたすべての社員が上層部に意見を言える機会をつくっていくこと。

科学の世界で有名な言葉がある。

科学は葬式ごとに進歩する
[古い世代や価値観が世を去ってやっと新たな理論が発展しはじめること]

(物理学者 マックス・プランク)

異なる世代で育ってる人達は文化的な背景も価値観も異なるので、そういった多様な観点で意見が出やすい雰囲気づくりが組織としてめちゃくちゃ重要。

❸ギブ&ギブの精神

多様な社会において他者とのコラボレーションは重要だ。それをより良いものにしていくには、相手にとってより良いものを与えること。自分の考えや知恵、人脈などが相手にとっての気付きや成長につながるのであれば惜しみなく与えるという姿勢。そのギブ&ギブの精神が大きなテイク(見返り)を得られる源泉である。

心理学者のアダム・グラント氏はこう言っている。

社会通念によれば、大成功を収めている人は皆、モチベーション、スキル、チャンスの3つを持っている。しかし実は最も重要な4つ目の要素がある。それは他者との接し方だ。自分のためにか他者のためにか。どうやらこの選択が成功を収められるかどうかに圧倒的に影響をもたらすようだ。

コクーの多様性

いくつかの観点から多様性の理解を深めてきましたが、最後に私たちコクーのことについても少しだけ書きます。

■"属性"における多様性
女性8割の会社の役員は5名全員が男性。極単一性…
いわゆる"上層部おっさん問題"です。

これを打破するためいくつかの打ち手があって、その一つが女性役員比率を2024年6月末までに50%以上にするというKPI。

女性管理職人数(女性比率)
・O1(執行役員)以上 =1名(16.7%) ※社外取締役含
・M2(部長以上)     =3名(42.9%)
・M1(マネージャ以上)  =5名(38.5%)
・GL(グループリーダー) =22名(64.7%)
・TL(チームリーダー)        =33名(80.5%)         
                         <2022年10月現在>

コクーではアメーバ組織といって一アメーバあたりの人数を決めているのでそれ以上になるとTL→GL→マネージャなどチームがグロース(昇格)していきます。(リーダーは自分の志向によってステイorグロースの選択もできる)

TLやGLになると人数や比率は増えてきていますが…今期は年間300名採用を計画しているので実数としてはまだまだ不足だし、特にこれからの2年間は、役員は固よりマネージャ以上の女性リーダー輩出も急務です。

■"思考"における多様性
多様性が重視される中、ジェンダーギャップを女性活躍推進によって解消していくというのが社会の流れですが、私たちコクーは既に80%が女性なので、私たちの多様性はもはや属性を超えた"思考での掛け算"が重要なテーマです。

コクーのメンバーは未経験からの挑戦者が8割超なので、多様なバックグラウンドで異なる視点をもった人たちの集団です。

航空業界CA、ブライダルプランナー、エステティシャン、アパレル店長、保険営業、テレビAD、学校教師、銀行員、美容師、介護士、保育士、飲食、バーテンダー、起業家、ミュージシャン、ミュージカル女優  等々…

(コクー社員のバックグラウンド一例)

こうした多様な価値観を持っている人たちでチームが組成され、同じ目標に向かって仕事や活動に取り組むことで、個に様々な発見をもたらし、圧倒的な成長を促します。そしてその個人の成長が弾み車のように大きな力となって、会社が成長していきます。

この"多様性ある適材適所"は組織イノベーションのセンターピンであり、私たちはこうした様々な属性や思考を持った人たちと互いに"違いを認め""尊重"し、"シナジー"を出しながら、様々な挑戦ができる組織を創り、日本の社会問題解決に邁進してまいります!

多様性万歳!!


まとめ

●多様性は、物事の本質を正しく認識し、個人も組織も成長していくために必要。

●多様性は、人口統計学的多様性(属性)と認知的多様性(思考)の2種類あることを理解することで、適切な組織構築やコミュニケーションのあるべき姿を描いていける。

●多様性を加速させるには、無意識のバイアスを取り除き心理的安全性を高める組織をつくること、そして一人ひとりがギブ&ギブの精神をもって取り組むこと。

●さいごに、私たちの社歌Vol3「わっちゅあぱーぱす」で多様性の広がりを感じて下さい〜♫


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