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4600万誤送金についての考察

こういう賛否の分かれそうな議題は大好きだ。
自分がコメンテーターになったつもりでA,Bそれぞれの側に立って自分の中でディベートするのが好きだ。

そして自分の中で出た結論と、世論を比較し、自分が世論とずれているのかどうか確認する。

この自分の脳内ディベートでは大抵の場合、最終的にははっきりとどちらかに軍配が上がるのだか
今回の件は難しい。

レンチキュラーのように見る角度を少し変えただけで見え方が変わる。
というのも、、

この問題の本質は、ルール(法律)とモラル(倫理観)の対決だからだ。
あまり「日本人は○○」という言い回しや考え方は好きじゃないが、あえて使おう。
日本人は、本来、モラル>ルールの社会であった。
おそらく歴史が関係していて、戦前までずっとモラル>ルール
であったためだと思われる。

例えば、武士がいた時代では、そんなルールは無かったが、後ろから切りかかるのは卑怯であるとされていたし、30年ほど前の話になるが、私が学生のころは不良の喧嘩はタイマンが基本で、クローズや朝倉未来さんの話のような多数VS少数という喧嘩はほぼなかったし、あったとすればそれは少数が多数側に喧嘩をしかけた場合だけだった。
デパ地下の試食コーナーでは「一人一個まで」なんてルールを設けなくても、みんなそれを守っていたし、試食だけして帰る客は割と少なかった。
(あったとすればそれは本当に商品が気に入らなかった場合だけだ)

この長く続いたモラル>ルールのパワーバランスが変わり始めたのはここ20年ほどだと思う。(もしかしたら経済の停滞に関係しているのかもしれない)

話を戻そう。
今回の誤送金の問題はまさに
ルールVSモラルである。
ルール>モラルであるならば、この受け取った男性(以下Aさんとする)は悪ではない。
しかしモラル>ルールであるならば、この男性は完全に悪である。

はたして、ルールVSモラルどちらが勝つのか、
歴史の教科書に絶対に乗らないであろうこの小さな出来事が、
今後の日本がどういう社会になっていくのかの大きな分岐点になるような気がしてならない。


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