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英会話での”動詞力”を強化してテレビ会議でも通用する英語力を!ITエンジニアのための英語術 パート❶
このところのリモートワークの拡大で、海外のエンジニアやプロジェクトマネージャーとテレビ会議・オンライン会議やチャットでやりとりする機会が増えた方も多いと思います。ところが、オンラインで英語を話す場合、通常の英会話に比べてぐっとハードルが高くなります。対面だと身振りや表情などを読み取ってくれることもあり、議論に”乗っかる”手立てはいくつかありますが、オンラインでは迅速なやり取りで会話のペースが速くなるので、簡潔に英語を話すスキルがないとなかなか議論に絡むことができないためです。
本シリーズでは、英語をシンプルに素早く話すコツについて紹介していきます。オンライン会議だけではなく通常の英会話力を伸ばす上でも重要なポイントで、皆さんの現在の英語の知識をもって英会話力を強化することにつながるので、ITエンジニア以外の方にも十分参考になると思います。
初回は”動詞ドリブン脳”について解説していきます。
即答力=動詞力:動詞から考える脳に変えていく
英語をポンポンと話していくのに絶対不可欠なのが「動詞から考える頭」です。皆さんもお分かりの通り、日本語は動詞が最後に来ます。例えば次のようなシチュエーションを考えてみてください。
「ねえ、何がみえる?」
写真の女性が皆さんです。そこでこう聞かれたら、頭の中でこんな風に考えます。
「えーっと、パトカーが3台と、ジョギングしているおじさんが何人か見えるよ」
日本語だとまず「何が見えるか」を先に考え、そこから話を始めます。動詞は後回しです。ところが英語は逆ですよね。
I see three police cars and a few guys running on the street.
スラスラ話せないのは「動詞」から考えないから
まずは I see(あるいはI can see)と動詞を言わないことには何も始まりません。英会話に慣れていない人がさらさらと英語を話せない理由の一つがここにあります。まずは名詞のことを考えてしまい、そこに時間がかかると I see ... という英語を口にすることができないのです。
上記の例で言うと、「パトカーって何て言うんだっけ」、「おじさんってuncleか」、「ジョギングはjoggingでいいの?」などといろんな疑問が頭をよぎることになります。その間、一瞬とはいえ時間がかかり、すべての文章が準備できてから一気に吐き出す感じです。
これを、まずはI see...から言えるようにしてほしいのです。実はそれを言っている間に名詞のことを考える時間ができます。「そんなの一瞬じゃない?」と思うかもしれませんが、人間の脳は一瞬にして様々なことを考えるので、そんな短時間でも脳の中でいろんな情報を処理できるのです。これは皆さんが想像するよりも大きな違いだと思ってください。動詞から話すクセを付けるだけで発言が格段にスムーズになります!。
動詞の”意味力”の大きさを知る
例えば、こんな質問をされてどのように答えますか?
「昨日の晩御飯はどんな感じでしたか?」
そこでまず、ある人が動詞だけで表現した例をご覧ください。
✅ I went to ....
✅ and I found ...
✅ and I went into ..
✅ and I ate ...
「どこかに行って、何か見つけて、どこかに入って、何かを食べた」というだけで、なんとなく何をしてのか想像つきませんか?もちろんコンテクスト(昨日の晩御飯のこと)が分かっているためでもありますが、一連の行動の流れは伝わります。
これが名詞だけだとそうはいきません。
✅ a restaurant area
✅ a Yakitori house
✅ the restaurant
✅ Tsukune
情報の羅列だけではあまり状況が見えてきません。
この人が言いたかったことは、「昨日は、レストラン街に行って、焼き鳥屋を見つけたので、そのに入って、おいしいつくねを食べました」ということです。このイメージをもって英語で質問に答えるには、まずは動詞を中心に発言を組み立てることです。そこをしっかりと抑えることができれば十分に言いたいことを伝えることができます。動詞ドリブンで考えるべき理由はここにもあります。
”動詞ドリブン脳”を鍛えるドリル
通勤、通学の途中、散歩の最中、あるいはテレビを見ている時でも構いません。目に入っている風景について「動詞だけで表現してみる」ドリルです。例えば電車に乗っている最中に見た風景を想像してください。
とにかく目に入ってくるものすべてを英語で表現してください。ただし動詞だけ言います。
例えば左端の女性を見ると、マスクを着けていますよね。それを見てまずは動詞だけ言います。
She puts ... (あるいは She wears.....)
ここでポイントとなるのは「何か(目的語)」というのを一切考えないで、動作に集中することです。名詞の部分はわからなくてもよいのです。まずは動詞表現をすることが大切です。
その上で、こう自問します。
She puts on WHAT?
She wears WHAT?
動詞表現をしたらそこで初めて名詞が何かを尋ねます。その上で、
She puts on a mask.
She wears a mask.
ここで名詞の部分を英語でどう言うかわからなくても構いません。例えば右端の男性に関して「彼はイヤホンを付けている」と言いたい場合、
❶ He puts ...
👇
❷ He puts WHAT?
👇
❸ He puts on イヤホン
イヤホンが分からなければ「イヤホン」とカタカナで言ってください。あえて辞書で調べる必要もありません。すぐに次の対象に移って、そこで新たに動詞表現を考えてください。ちなみにイヤホンはearphonesでOKです。Eearbudsでもよいです。
ターゲットを探してガンガン動詞表現していく
ターゲットの種類は3つです。
❶ 他人のことを話す場合
他人を見てそれを表現していきます。人が周囲にたくさんいる場合はこのパターンでどんどん言っていくことができるはずです。
● 「何か着ている」⇒ She wears ...
● 「何か引っ張っている」⇒ He pulls, He dragsなど
● 「何か持ってい」⇒ They have, They holds
● 「何か聞いている」⇒ The guy listens to
❷ 自分のことを話す
自分の動作も対象になります。これも様々な考えや感情が出てくると思うので、感じるところがあればそこを表現してください。
● 「何か見える」⇒ I see, I can see
● 「何か知っている」⇒ I know
● 「何か覚えている」⇒ I remember
● 「何か嫌い」⇒ I don like
❸ モノのことを話す
人だけではなく目に入るビルや木々、花、店などなんでもよいのでその状況や状態を表現します。
● 「木に何かある」⇒ The tree has ...
● 「建物に何かある」⇒ The building has ...
● 「車が走っている」⇒ The car runs ...
● 「信号が着く」⇒ The (traffic) light turns...
モノの状態などはほぼ無数にあるのでいくらでも表現ができると思います。ただ、「~がある」という時にThere is/areは使わないでください。そこも必ず動詞を使います。例えば「窓に広告のステッカーが貼ってある」のを見たときに、
✖ There is an ad sticker on the window.
◎ The window has an ad sticker.
「ビルに窓が5つある」という場合も、
✖ There are five windows on the building.
◎ The building has five windows.
簡単だと思うかもしれませんが、実際にやってみると何度も詰まってしまうはずです。最初はどうしても名詞が気になって動詞がさらっと出てこないと思います。次から次へとスピーディーに動詞を表現していくスキルは簡潔な英語を話す上でどうしても必要なものです。発言力を向上させたい方は是非チャレンジしてみてください。
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