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精神年齢

⭐️⭐️
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この間、小学校の同級生と
何人かで飲みに行った時、
懐かしい昔の話になった。




自分たちが小学生の頃、
20歳になったら考え方も大人になっているだろう
と話したことがあった。

しかし、23歳になった今、
冷静に考えてみるとどうだろう。


正直、全然変わっていない。


思っていたよりも精神年齢が
低いし、考えていることも
大して変わらない気がする。


これらが僕たちの共通見解であった。


小さい頃からは予想もつかなかった。


こんなことになっているなんて。


しかし、そのヒントは

日常生活の一コマ一コマに
散りばめられていたのかもしれないと
感じた出来事を最近思い出した。



これは遡ること10年以上前の話、


父の経営する会社に
ある画期的な機械が導入された。

それは電子レンジくらいの大きさの
丸くて重い機械で
使い方としてはまず
上から種類の違う大量の硬貨を入れる。

スイッチを押すと大きな音を立てながら
中のコイルのようなものが回転し、
それぞれの硬貨が
100円玉はこっち、
500円玉はこっちという風に
高速で仕分けられるのだ。

今まで手作業だった工程を
機械が高速で行うことによって
大幅に時間短縮が可能となる。

父がその機械を使う様子を初めて見た
当時小学生の僕は、


面白いなこの機械!

めっちゃ便利やん!

僕もやってみたい!


と素直に思った。


作業中、父に頼んでみた。


「なあなあこれ1回やってみても良い?」


父はすぐに答えた。


「あかんあかん、
おもちゃやないんやから!
お金を扱うんやで。」


言い終わった後、すぐにボタンを押す。

すると再び硬貨が機械に吸い込まれ、
モーター音を立てながらグルグルと回り、
同じ種類ごとに分けられて出てくる。



確かにこれはおもちゃではない。



今考えればこれもれっきとした
商売道具である。

しかし、こんな工程を見せられてしまえば
子供ならやりたくなるのも
しょうがないだろう。

断られたので
少しすねた僕は
仕事場を出て少し離れた位置から
父の様子をこっそり眺める。


ん?


僕は一つの違和感を覚えた。

なんだこの違和感は。

僕の実家は1階部分が
会社スペースになっているため、
僕はよくこの場所に来て
親が仕事をしている隣で勉強をしたりしていた。


なのでこの姿はある程度
見慣れている。

それなのに
なんだろうこの違和感は

数分観察して
すぐにある事実に気がついた。


父の硬貨を数える回数が
いつもよりも多いのだ。


今までずっと手動でやっていたため
時間こそ今までに比べれば
ほとんどかかっていないが
なぜか回数が異常に多い気がする。


あれ?


おかしい。


父がなぜか今仕分けたばかりの硬貨を
再び上から流し込んだのだ。


なぜもう一度流し込むんだろう。


もうすでに仕分けられているのだから
もう一度入れる必要は
全くないはずである。

それなのになぜもう一度入れるのだろう。


疑問が解決しないまま
父は再びその仕分けられた硬貨を
ごちゃ混ぜにしてから
機械上部に流し込む。


なんで今ごちゃ混ぜにしたんだ!?


せっかく分けたばかりだというのに。


どういうことなんだ?




10年以上経った今ならわかる。


あの行為の真相が



あれは確実に遊んでいた。

機械でお金を仕分けるという行為が
子供のように少し楽しく、
そして気持ち良くなってしまったのだろう。


絶対にそうだ。

完全に機械で遊んでいた。


なるほど、
あの時に気がつくことも出来たのか


大人になっても
意外に思考は変わらないものだと。


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