勝手に蕎麦
⭐️⭐️⭐️
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三ヶ日の間に
何か書き残したことはないかと
頭の中を検索し、
ある出来事を思い出したので
今日はそれを書いていこうと思う。
あれは3年ほど前だろうか
僕がまだ大学の近く、
京都に住んでいた頃の話である。
その当時僕には
近所に行きつけのうどん屋さんがあった。
だいたい2週間に1回くらいは
そこに訪れていたので
特に会話をするわけではなかったが
その店の店主も僕のことを
認識している様子だった。
味は美味しいのに
いつもそこまで繁盛しているわけでもなく
雰囲気が落ち着いている
その店が僕は好きだった。
その店に行ったら僕が頼むメニューは
大体決まっていて
10回中8回はカレーうどん
1回は釜揚げうどん
また1回はきつねうどん
みたいな感じでローテーションを組んでいた。
そんなある日
その日は大晦日だった。
何かしらの用事(全く覚えていない)
を済ませて帰宅しようとしていた僕は
ふと、あることを思い立った。
うどん食いたいなぁ。
無性にうどんが食べたくなったのだ。
そうだ、あの店で買っていこう。
大晦日だとか
大学生の僕にとってはそこまで関係がない。
僕はその店に行き、
きつねうどんをお持ち帰りで
注文し、
商品を受け取ると
すぐに家に帰った。
帰宅後、スマホを弄りながら
袋を開ける。
そして僕は愕然とした。
袋の中に入っていたのが
大きなお揚げさんがのった
蕎麦だったのだ。
え?
蕎麦?
もしかして、
今日は大晦日だから
蕎麦しか置いていなかったのか?
店のホームページを調べてみる。
どうやら大晦日でも関係なく
うどんもやっているようだ。
あれ?
なんで蕎麦なんだ?
まあいいや
そこまで気にせずに食べ進め
年を越した。
この店は蕎麦よりもうどんの方がうまいなぁ
そう思いながらの年越しだった。
そこから2週間ほど経った日
その日も僕はそのうどん屋を
訪れた。
そしていつものように
カレーうどんを頼む
するとはじめて
店主らしき人が話しかけてきた。
「あれ、蕎麦どうでした?」
あまりにも急に話しかけられたため
少したじろいでしまった。
「え?」
「こないだ、買いに来てくれたでしょ?
その時ね、いつもうどん頼みはるから
たまにはと思って
蕎麦にしといたんですよ。
どうでした?」
え?
勝手に蕎麦に変えたのか?
「大晦日でしたからね」
大晦日ですからね?
世の中にこれほど
余計なお世話なことが
あるだろうか
「あ、あ〜
美味しかったですよ」
やっと声が出た。
そこから僕が
その店に行かなくなったことは
言うまでもない。
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