そばかす
そばかすが増えた。
いつの間にか。
いや、着々と増えていたのだろう。
小さな変化は目に見えない物で、
ある時あっ…と気が付く瞬間がやってくるのだ。
まじまじと鏡越しに自分の顔を見、
手元を見れば細かなシワが時の流れを
つまりは老いを感じさせる。
”老い”という響きは何故か悲しい。
”シミ、シワ”という音は醜いと脳内で変換される。
だが現代ではお金さえ許せば、最も簡単に解消される悩みとなった。
私?…
そんなお金は残念ながら持ち合わせていない。
それにもし自由に使えるお金が手元にあったとしたら、
更なるシミ、そばかすを増やしに冒険へと、自然の中へ、
太陽の下へ出かけて行くだろう。
勿論できる限り増やさないよう努力はするだろうが、
せいぜい帽子を被るくらいだろう。
”老い” それは知層、掛け替えのない経験を重ねた証
”シミ、そばかす”それは全力で自然と共に生きた証
人間も動物。自然と生きる、生きているということ。
鳥のさえずりに耳を傾け、美しい自然へと委ねる
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