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伊藤若冲の雲中阿弥陀如来像図の魅力 福田美術館「ゼロからわかる江戸絵画」より

伊藤若冲が描いた仏画はそんなに多くはない。有名なものとして「釈迦三尊像」が知られている。この三尊像は40代の前半から50代にかけ約10年を費やして描いたものである。現在は国宝として相国寺の承天閣美術館に所蔵されている。

そして、もう一つ若冲が描いた作品の中で大好きな仏画がある。若冲が30代のときに描いたといわれている「雲中阿弥陀如来図」である。ご覧のとおり、実にシンプルな仏画で、彩り鮮やかな釈迦三尊像とは真逆である。
雲から上半身を出した阿弥陀如来が胸の前でボタンの花をもつ姿。また、後光は円の外側を薄墨で塗り、中は紙の地を見せることで表現している。色彩や形状のシンプルさが美しさを引き出している。

さらに、頭部の毛を螺髪のように見せながら塗りつぶし、額の中央部分をほんの少し扇形に地を見せている。いままで見たことのない描き方なので想像が膨らむ。


伊藤若冲の「雲中阿弥陀如来像図」


リポート&写真/ 渡邉雄二
作品/ 福田美術館所蔵作品

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よろしければサポートお願いします。日本の伝統文化に関心を寄せています。若いころに文化圏の異なる地域の方たちとの交流で日本のことをあまりにも知らなかったことに気づかされ、それがきっかけで広く浅く学んでいます。拙いレポートですが、お目に留めていただければ幸です。