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2024.1月に読んだ本感想
感想というか所感です。
あらすじは基本的に書いていません。
一部ネタバレを含む可能性があります。
1.『バスタブで暮らす』
四季大雅先生はデビュー時期がほぼ同じで勝手に何か意識していましたが、バスクラにて初めて作品を読ませていただきました。
社会と個人、大人と子供、現実と夢、そして家族の物語。
特に家族の形を書いた作品だと思うんですけど、今の自分がそのジャンルに真摯に向き合うのはまだ無理なんだろうなとわからせられた感があります。というかいつかかける日が来るのか…?
めだかは社会や生活から上手く逃げられず(ある種どうしようもなく向き合っている)いる、のですが自分の属する環境の息苦しさの中でもがく、という置き去りにしてしまった感覚を思い起こされるようで、自分の生き方を省みる必要を感じさせられました。
大人になると、色んなことが上手くやれます。上手くやれないこともたくさんあるけど、上手くやれることもたくさん増えます。
上手くやれる、というのは上手くやれてしまう、ってことでもありますよね。
真摯にいる、というのは息苦しいしすり減るし辛いことでもあると思います。現代社会では逃げることの重要性が多く問われますが、逃げないこともまた重要であることを頭に置いておかないといけないですね。
とにかく色々考えさせられてすげえ…となりました(急激なIQの低下)
2.『君は月夜に光り輝く』
Audibleにて聴きました。
佐野徹夜作品は『この世界にiをこめて』だけ読んだことがありました。『君は月夜に光り輝く』はデビュー作なんですね。
自分の中にあった印象よりも、物語としての起伏があるんだな〜と思いました。エンタメ的というかなんと言うか。もっと退廃的でダウナーな印象があったので。けれど著者の持つ世界に対する感覚みたいなものは初めから魅力的に描かれていました。
主人公はヒロインのために結構無茶なことしたり(夜の病院に忍び込んだりとか)するんで人によってはヤバい奴認定されると思います。が、自分としては思春期ってそうだよね、と共感できました。皆さん、思春期ってヤバいんですよ。知っていましたか?
文体としては割とドライかつ淡々と進むので読みやすい作品だと思います(自分は聴きましたが)
3.『いなくなれ、群青』
Audibleにて聴きました。
確か高校生の時に一度読んだことがあって、ただ最後まで読み切ったような気もするし途中で断念した気もしたので、再読。
ストーリーとかテーマよりも個人的にはキャラクターやモチーフや出来事、のしゃらくささが好みでした。
100万回生きたねことかピストルスターとか、めっちゃいい。要素がキャッチーかつ青春感があり、楽しめました。
シリーズものの始まりの巻であり、ここでは階段島がどのような場所なのかを知ることになるんですが、捨てられた人間たちが今後どのようなストーリーを展開するのか気になるところです。
バスクラの話から引っ張ってきますが、要するに社会の中で上手くやれなかった原因がこの階段島に捨てられる、という話です。
この話は切り捨てられた側の物語ですね。普段切り捨てた側のことなんて考えることは少ないですが、年齢を重ねる度に10代の頃を思い出して今と比較することが増えた(特に最近)ので、個人的にはタイムリーなテーマでした。
あの頃の感覚を忘れたくないと思いつつ、人間は忘れる生き物なんですよ……悲しいことに。
4.『日和ちゃんのお願いは絶対』
セカイ系のお話でした。何か久しぶりにセカイ系です!という感じの作品を読んだ気がする。
お願いは絶対、とタイトルにあるようにお願いは絶対でした。
読んでいて昔のセカイ系作品がいくつか頭をよぎり、思い入れの強さを感じていたんですが、あとがきを見ると思いの丈が書かれていたのでがっつり反映されていて良いな〜と思いました。
セカイ系の恋愛ストーリーは、どう考えてもこの先苦難が待ち構えている中でいかに二人の好きが爆発していくか、が個人的に見所だと思っています。頭悪いくらい恋愛して無責任に無鉄砲に一直線なものが好きなので、そうあってくれよ少年少女。
舞台である尾道には受験時に何度か訪れたことがあります。この作品と尾道は確かに親和性高いかもな〜と記憶にある風景を思い出しながら読んでいました。町全体がどこかノスタルジックさを感じさせるんですよね、尾道。
以上4冊が1月に読んだ本です。
一冊一冊ちゃんと書こうとしたらエグイ文量になる気がしたのでだいぶ軽めに触れました。そのせいでかなり取り留めのない感想になってますが許してね!!
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