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2つ以上の言語を知っている人の脳〜脳と健康と心の関係〜

先日は、英語コーチング養成講座で担当しているコーチ卵さん(受講生)の最終セッションだった。

ご自身の英語学習を習慣化させ、力をつけていただきながら、同時に「英語学習者に伴走するコーチ」としてのイロハを2ヶ月かけて伝授。

英語学習者のコーチをしながら、英語コーチになるためのコーチをする、
という、2段構えのカリキュラム。

自分が何かをやろうとするときは、時間の使い方や教材などを吟味して独自の方法を開拓するので自己流でもやれる。

でも、それを言語化し、体系化して、他人に伝授するのは、また異なったチャレンジだ。

自分が何かをできるようになることと、誰か他の人ができるようになることを支援することの間には、大きな差がある。

スポーツ選手や音楽家でもそう。

素晴らしいプレイヤーや演奏家であることと、
自分と同じレベルまで人を育て上げれることは別。

自分が本当に理解しているのか?は実際に人に教えてみることで、良い点も悪い点も全てさらされて明らかになる

そして、自分なりの教授法や伴走法の特徴は、実際に伴走している自分、教えている自分を客観的に見つめることで、かなり明確になる。


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例えば、この2ヶ月自分でも驚いたのは、自分の脳の使い方を大いに知ることになったこと。

一言で言うと、右脳と左脳を行き交う回数がとても多い!と言うことを発見した。

脳のことについて少し勉強すると、

脳は、左半球が、論理的思考の際に優勢かつ分析的に働き、
右半球が情緒的・社会的な思考の際に活性化することはよく知られている。

私自身は、言語に関しては、圧倒的に感性重視で働く。

言語は音であり、感情であり、芸術だ、と思っているくらい。

そんな私の脳の中で、一体何が起こっているのだろう?と気になって、こちらの動画にたどり着く。

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バイリンガルの脳はどうなっているのか?
TED:バイリンガルの脳が持つ利点―ミーア・ナカムッリ

同じ2ヶ国語を操るバイリンガルにも3つの型があるとのこと。

「複合型バイリンガル」
周囲の情報を処理し始めた頃から、2つの言語コードを、1つの概念体系のもとに、同時に発達させている。

「等位型バイリンガル」
2つの言語にそれぞれの概念体系を持っていて、両方の概念体系を発達させている。

「従属型バイリンガル」
第二言語を、第一言語(母語)を通して学んでいて、母語の方法概念体系に従属して、世界を理解している。


私自身は、真ん中の「等位型」なので、日本語と英語では人格も変わるし、表現の豊かさも変わる(変える)。

そう、意図的に。

なぜなら、自分の中に2つの世界を持っているから。
常に2つの世界を育ててきた
から。

時々、この2つの世界を混ぜ合わせる割合を変えたり、合体させてみたりしながら、世界の見え方が変わるのを楽しんでいるところがある。

で、この2つの脳の半球を使い続けると何が起こるのか?

とても興味深い結論が出ているとのこと。

バイリンガルの脳には、いくつか利点がある。

・両半球を常に使うバイリンガルの脳は、ニューロンやシナプスなど、脳の神経細胞の密度が高い。

・第二言語に取り組むときは、脳の特定の領域がより活性化する。

・生涯にわたって、循環的に高度に鍛えられている。

・結果、アルツハイマー病や認知症などを、通常よりも5年以上遅らせるこ
とができる。

言語学習の目的は人それぞれ。
自分なりの、自分だけの理由を持っていればいい。

海外旅行に行きたい!
友達を作りたい!
新しい世界を広げたい!

でも、この原動力は、言語認知と理解を通じて、脳を介して、健康にも左右する。

脳は健康的かつ複雑化し、活性化する。

そして、脳が活性化するからこそ、物事に前向きに取り組めるようになるとのこと。


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あいさつからでも、ぜひ始めて欲しい。
言葉の壁を越えることで、脳も活性化し、健康にも寄与する。
脳の活性化が起こると、心理面にも肉体面にもきっと良い刺激があると思うから。

閉塞感が長く漂う時代だからこそ、新しいきっかけを通じて、人生の扉を一つ、また一つと開いていくきっかけを作っていければと願う今日この頃です。

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