子持ち様批判のニュースを見て。
今回は韓国旅の続きの前にこの話をさせてください。
私が知る限り4月くらいからネットニュースで「子持ち様」のワードを見るようになりました。
例えば育休を取った人がいた場合、その周りの人の負担が増えたといった、子供を産んだり育てたりしている親がいる職場で、周りの人が使ったりして広がった言葉のようです。
混雑した電車内にベビーカーで入ってくる親なんかも「子持ち様」に当てはまるみたいですね。
それが子持ち様批判のニュースにまで発展しました。「子持ち様はずるいよね」という意見です。
私は非常に危険な傾向、思考だと思います。
確かに誰かが育休を取ると、周りの負担は増えます。今の状況では。
負担が増えたのは育休を取った人のせいではありません。会社のせいです。もっと言えば国の政策のせいかもしれません。
ある人が有給を取って「有給を取ったせいでこっちの負担が増えた」と言ってるのと変わりません。母親も父親も安心して育休を取れる環境を作らなければなりません。「子持ち様はずるい」は論点がずれていると思います。
混雑した電車でベビーカーを押す人が増えましたよね。周りの人からしたら「邪魔だな」と思うこともあるでしょう。私もそう思う時があります。
しかし「配慮される子持ち様がずるい」わけではない。ベビーカーを押す親にも事情があるでしょう。今の時代、車一台持つのも大変な時代ですし、タクシーを使うにもお金がかかります。
抱っこ紐などもありますが、体への負担にもなりますよね。子供を持つ親の移動手段の支援は充実しているのか考える必要があります。
批判は分断を招くだけです。より良い社会にする議論が必要なのです。
それと、多分ほんの一部の意見である「子持ち様批判」を国民の多くが思っていたかのように扱うメディアにも疑問を感じます。
今の日本は少子高齢化の社会です。これからもっと深刻になります。
私は結婚はしていますが子供はいません。いつかは欲しいと思ってはいます。
こんな言い方は語弊を招くかもしれませんが、今の時代、子供を作り育てることは正直人生ハードモードです。こんないろんなツールや娯楽にありふれた時代に、子育てを選択するなんてハードモードだと思いませんか?それなのに子供を作り育てている人、自分の子供のために自分を犠牲にして子育てしている人もいます。子育ては幸せもあると思いますが本当に大変なことだと思います。
その人が子供を作る選択をしたのだから自業自得だなんて、あまりに冷たいと思いませんか。自分の親にそんなこと言えますか?
1人目の子供が生まれたばかりのママとパパの初心者。そりゃ初心者なんですから、周りに迷惑かけることもありましょうよ。
そして何より、このハードモード(子育て)を自ら選んだ夫婦を手厚く支援すべきです。それこそが未来の日本を豊かにするのです。
私は「子持ち様ずるい」の議論から発展して、少子化を本気で考える風潮になればいいなと思います。
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