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アルマゲドンの修理法が引っかかって仕方がない

先週の金曜ロードショーで、アルマゲドンが放送されていた。ブルースウィルス主演の超有名タイトルで、名前を知らない人はいないだろう。なんとなくオチだけ知っているという人も多いと思う。かくいう私も、オチだけ知っている一人だった。

一応説明しておくと、アルマゲドンは1998年に全世界でNo.1ヒットを記録した映画で、隕石の衝突による人類滅亡の危機に立ち向かう人々を描いた物語だ。日本でもその年の年間興行収入1位を獲得し、「エアロスミス」による「I Don't Want to Miss a Thing」という主題歌は、現在でも感動シーンの定番BGMとして定着するほど、世界中の人々に愛され続けているほどである。

今から20年以上前の映画であるため、映像の質については見劣りする部分はどうしても出てくる。今だったらもっと画質もきれいで、CGをもっとリアルに使えたんじゃないかと思える部分は素人ながらに感じる。しかしながら、映画としてエンタメ要素もあり、感動もできる素晴らしい映画だと感じられる作品である。ただ、一つだけ腑に落ちないことがある。


終盤で登場する、ロシア式修理法である。



※もうネタバレもクソもない作品だと思って話すため、アルマゲドンのネタバレが見たくない方は、この記事は読み飛ばしてください。



アルマゲドンのラストは隕石とともにブルースウィルスが爆発して死ぬという、殉職エンドであることは有名だ。経緯は知らなくても、「隕石落ちてくる → やべぇー → 誰かが犠牲になって隕石爆発 → ドワナ クローズ マイ アーイ!」という流れはなんとなく知っている方も多いだろう。この誰かが犠牲になるという流れの中に、ロシア式修理法は登場する。

まず前提として、隕石の爆発は遠隔で行うはずであった。しかしながら機材トラブルで、直接起爆しなければいけないという状況になり、ブルースウィルスが隕石に残って自分もろとも地球を救うというのがストーリーの大筋である。

その直接起爆するために、ブルースウィルスが隕石に残る際、宇宙船がトラブルで飛び立てなくなってしまう。このままでは、爆発に巻き込まれて、宇宙船の乗組員ももろとも死んでしまうことは確実だ。自分の命を犠牲にして、地球を守ろうとするブルースウィルスの思いを無駄にはできないと、乗組員は総出で宇宙船を飛ばそうと必死に機械の修理を始める。

今飛び立たないと、爆発に巻き込まれてしまう。でも動かない。この緊迫した状況の中で、一人の男性乗組員が現れる。


「ロシアでは、こう直すんだよ!」


そういいながら彼は。

スパナで機械をぶん殴り始めるのだ。



ドン引きする乗組員。動き出す宇宙船。死んでいくブルースウィルス。なぜこのタイミングで、ぶん殴って直すというシーンを入れようと思ったのか、全く分からないのだ。それまで感動していた人も、「殴って直した…?」と引っかかって前に進めなくなってしまうとしか思えないのである。


ただ、初めてこの映画を通して見て、アルマゲドンは娯楽で見る映画として素晴らしい映画なのだと実感した。アクが強いキャラクター達や、ちょっと無茶苦茶なアメリカンな空気感など、見ていて元気が出る作品であった。隕石と殉職して死ぬ悲しい話というより、手放しに応援しながらところどころ笑える作品という印象である。

まだちゃんと見られたことがないという方は、一度アルマゲドンは見ていて損はない作品だと感じた。映画好きには怒られるかもしれないが、作業中に流しておいても楽しめるような、わかりやすい作りにもなっている。是非この機会に、見てみてはいかがだろうか。

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