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住宅ローン、変動金利は「ヤバい」のか?

ついにマイナス金利解除

皆さんこんにちわん!
ただいま、家の建て替えにともなう引っ越し準備と、ピアノの発表会に向けた追い込みで毎日てんやわんやしているイヌ先生です。

さて、去る3月19日、日銀がマイナス金利解除を決定しました。
長らくマイナス金利を続けていたものをついにやめて、政策金利0〜0.1%に上げますよ、という宣言をしたわけですね。

これによって私たちの生活にまっさきに影響がありそうなのが、住宅ローンです。
直近では7割以上の人が変動型金利を選んでいます。
マイナス金利解除によって、その7割以上の人たちの返済額が今後どうなるのか。不安を感じている方も少なくないのではないでしょうか。
ただ、手元資金が少ないのに慌てて繰り上げ返済をしたり、住宅購入の際に
預貯金をギリギリまで頭金に投じてしまうのはあまりオススメできません。
以下、要点を解説していきます\(`•ㅅ•´)ノ

マイナス金利解除になると、どうなる?

「マイナス金利解除になると、どうなる?」
「知らんのか」
「短プラが上がる(かもしれない)」

そもそも、マイナス金利が解除されると住宅ローン金利にはどんな影響があるのでしょうか?
通常、変動型金利は金融機関が決める「基準金利」から、ある程度の優遇(割引き)をしたうえで適用金利が決まります。
その基準金利は短期プライムレート(=短プラ。金融機関が企業向けの1年未満の貸し出しに適用する最優遇金利)に一定幅を上乗せして決めるとされています。

短プラは日銀の政策金利と連動するケースが多いため、マイナス金利が解除されると
政策金利 → 短プラ → 変動型の基準金利
という順番に連動して上昇があると連想されます。

なので変動型で住宅ローンを利用している人は、この短期プライムレートの動きをチェックすると、金利上昇のリスクがあるかどうか判断するヒントになります。

ただ、短プラと政策金利は常に連動するわけではありません。過去の例をみると、短プラが最後に下がったのは2009年で、実はそれ以降は動きがありません。16年のマイナス金利導入時なども無反応でした。

主要銀行の変動金利の推移を見てみると、やはり2009年以降の金利は2.475%のまま。金利が実質固定されているのは、短期プライムレートに変動がないからです。

出典:住宅金融支援機構「民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)」

イヌ先生も利用している、住宅ローン相談サービス「モゲチェック」によると「過去の例を参考にすれば、政策金利がマイナスを脱し、0%程度に戻るだけでは短プラも、ローンの変動型金利も上がらない。動きがあるのは0.1%を超える上昇のときだと考えられる」とのこと。

また、日銀の植田総裁は政策金利を0~0.1%程度に引き上げる一方で、「当面、緩和的な金融環境が続く」と繰り返し言及しました。
これは「住宅ローンが急激に金利上昇するようなことにはならないから、慌てないでね」というメッセージにも見えます。
短プラが過去の例から外れて動く可能性も完全には排除できませんが、当面、マイナス金利解除だけでは住宅ローンの金利に影響はないとの見方が強いとイヌ先生は感じています。

返済額は急に上がれない

皆さん、変動金利の「5年ルール」「125%ルール」のことを覚えているでしょうか?

もし基準金利が見直されるとしても、そのタイミングは年2回で、4月1日と10月1日を基準とする例が多いです。
例えば4月に見直しが行われると適用は通常、7月。10月だった場合は同じく翌年1月に適用されます。

加えて、多くの金融機関は金利が上昇しても5年間は毎月返済額が変わらない「5年ルール」と、毎月の返済額が増える場合にそれまでの返済額の25%増を上限とする「125%ルール」も備えています。
金利上昇が実際に毎月の返済負担を重くするまでには、一定の猶予と制限があるのです。

そう考えると今後、最も避けたいのは「慌てて行動すること」と言えるでしょう。
特に金利上昇を警戒するあまり、お金を貯めることより繰り上げ返済を優先するのはオススメできません。
繰り上げ返済をすれば、金利上昇の影響を避けたり抑えたりすることはできますが、そのために家計で自由に動かせるお金が減ったり、資産形成がおろそかになる事態には別のリスクがあります。

一年分の生活費相当のお金は手元に

金利上昇が続くということは、インフレ基調も持続する可能性が高いということ。物価上昇もある程度、想定したうえで、半年から一年分程度の生活資金は手元に置いておくほうが安心です。

その上で、住宅ローンの返済額が上がった場合でも対処できるよう、自分の所得や貯蓄とローン負債のバランスが取れているか、数年ごとに点検していく意識を持つことが大切です。

近年、金利が低い水準が続いた結果、金利上昇リスクを軽視する向きも強くなっています。住宅金融支援機構によると、直近の23年10月調査では約74.5%が変動型を選んでいるとのこと。しかも頭金が少ない人ほど、変動型を選ぶ傾向も見て取れます。

変動金利は本来、「金利が上昇した際に返済できる余力がある人」に向いているタイプの住宅ローンです。
これから住宅ローンを借りる人はもちろん、すでに借りていて返済期間が数十年単位で残る人もあらためて、金利上昇のリスクとそれに対応するためのプランを見直しておきましょう。

住宅ローン金利の水準は原則として変動型が低く、固定型の方が高いですが、ほんの数年前はその差は今ほど開いておらず、固定金利を選ぶ人も少なくありませんでした。
今後の展開次第では、再び金利差が縮小する場面もあり得ます。
新規の借り入れでも、借り換えでも、視野を広げて様々な情報に目を向けておきたいですね。

それでは、本日の授業はここまでとします!
ありがとうございました\(`•ㅅ•´)ノ✨

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