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【雑学】幸福感を自分で作る(ドラッグ以外で)

「人間は自己の幸福の工匠である」
「幸福とは、そのまま変わらないで欲しい状態のことである」
「人を幸福にすることはやはりいちばん確かな幸福である」

歴史に名を残す詩人や哲学者達はもちろん、現世に生きる私達も少なからずこうしたテーマについてあれこれ考えることがあるかと思います。

こういうテーマを元にした言葉は抽象的で、どこか崇高だったり逆に厭世感が滲み出ているわけですが、そのほとんどは(極端な言い方をすると)観念的なお遊びのようなものに思えます。

結局のところ

幸せ=それを感じる状態が身体の中で出来上がっている

状態であり、

・外的要因に対しての対処法
・内的要因を把握する

この2点を掴めば幸せを感じる機会や時間は必然的に増すわけで、今回はそれに繋がる自立神経と脳内伝達物質の情報をまとめてみました。


自律神経について

自律神経とは?
身体のバランスを整えるために常に動いているもの。脳や心臓の活動、消化や体温調整など自分の意思ではコントロールできない部分も担っている。

右脳と左脳の間、間脳にある視床下部から走る。
背骨には交感神経、首と骨盤には副交感神経が集まっている。

交感神経と副交感神経の違い

シーソーのようにお互いがバランスを取り合うように作用している。

交感神経

アクセル、興奮、ノルアドレナリンと関わりが強い

(短期的に強く働くと)
瞳孔-拡大
立毛筋-収縮
心拍-促進
気管支-拡張(いわゆる過呼吸の要因?)
毛細血管-収縮
胃-抑制(食欲が減る)
ぼうこう-弛緩(いわゆる失禁の要因?)

副交感神経
ブレーキ、リラックス、アセチルコリンと関わりが強い

(短期的に強く働くと)
瞳孔-収縮
拍動-抑制
気管支-収縮
胃-促進(食欲が増す)
ぼうこう-収縮

慢性的に交感神経が動き過ぎていると睡眠障害に繋がり、慢性的に副交感神経が動き過ぎていると無気力感に苛まれることになる。いずれも心身の疾患要因になってしまう。

自律神経の健康を高めるには

生活習慣

朝日を浴びる、朝に水分を取る、
後述のセロトニンを意識する

食事

バランス良く食べること。動物性タンパク質でできたら脂肪が少ないものが最も良い。

入浴やサウナ

最近サウナで「整う」というのがトレンドですね。これはサウナ→水風呂で交感神経に刺激を与えて、外気で副交感神経を動かすという流れになります。

前屈などのストレッチはちょっぴり痛いけど、繰り返すことで可動域が広がるように、全身のメンテナンスに繋げる効果があるみたいです。

入浴に関しては、熱めのお湯は交感神経、ぬるま湯で半身浴は副交感神経の刺激に繋がるので、ご自身にあったものが良いのかと思います。

次からは自律神経から発せられる神経伝達物質の特徴を書いていきます。

セロトニン 

俗に言う幸せホルモン
メンタルの安定、前向きさ、爽快感、リラックス、健全な幸福感。スッキリ安らかな感覚。

セロトニンを分泌させるには

リズム運動、物を噛む、日光、歌う、笑う、入浴、瞑想。

特に朝日を浴びながらの散歩(15分程度)は、日光とリズム運動の両方が揃っているので良いらしいです。

→余談ですがガースー首相は何年も前から日課にしてるみたいですね。

必須アミノ酸のトリプトファンが材料になる
肉、大豆、乳製品、ビタミンB6(レバー系、豆類、ピスタチオ、ごま、ニンニク)

ただし、3食偏った食事をとっていなければ過度に気を使う必要はないとのこと。

メラトニン

俗にいう睡眠ホルモン

自然な眠気、睡眠の質、脳や身体の回復、抗酸化作用(アンチエイジング)、免疫強化、コレステロールを下げる

メラトニンを分泌させるには

目に入る光の量が減ると分泌される、また上記のセロトニンも材料になる。

セロトニンがメラトニンの分泌に影響を与える
・日光を浴びて15時間後に分泌されやすい
・朝起きて夜寝るのが適切な分泌に繋がる
・過度なカロリーは松果体を疲弊させ老化に影響を与える

セロトニンと同じくトリプトファンが材料になる。
→ただし、偏った食事をとっていなければ過度に気を遣う必要はない

寝る前にブルーライトを浴びると分泌が抑えられてしまうので、就寝1時間前には電子機器を見ないようにしよう。

オキシトシン

俗にいう愛情ホルモン

ストレス軽減、身体の修復、免疫力UP
脳機能UP、過度な食欲の抑制、幸福感

オキシトシンを分泌させるには

家族、恋人、友人、ペットなど動物との良い関わり、相互に親切、思いやり。

一人でも分泌させる方法

毛布やブランケットに包まれる
ぬるま湯に浸かる、温かいお湯で手を洗う
手だけ、足だけでも軽くセルフマッサージをする
バタフライハグをする
セルフコンパッション瞑想

ドーパミン

俗にいうやる気ホルモン

集中、モチベーション、稼ぐ、成功、活躍、競争、報酬、快楽、やる気、活力、意欲、やったという感覚。

強力なエネルギー源で諸刃の剣にもなる

依存性があり、SNS、ゲーム、衝動的な買い物、ギャンブル、お酒など、努力せずともドーパミンが得られるものはより強く求めてしまう傾向がある。そうした産業の多くはそれによる依存や中毒を意図的に狙っているものも多い。

ドーパミンとの付き合い方が大切

ドーパミンの幸せは終わりがない。
なのでそれを求めた先にあるものが、本当に自分にとって価値があるのかどうかを見極めるのも大切。

セロトニンとオキシトシンを優先しよう

まずはこの2つにそこそこ満足した状態で、ドーパミンによる刺激や報酬を求めるのが人生の質を高めやすいという研究結果がある。ドーパミンのエネルギーは強力なので味方にするにはどうするのかを考えてみよう。


アドレナリン&ノルアドレナリン

闘争逃走ホルモンと呼ばれる。
闘うか逃げるか、火事場のバカ力、緊張、恐怖、不安、緊張に伴って分泌されやすい。やらなきゃという感覚。交感神経と強く関わりがある。

アドレナリン=瞬間的に身体機能UP

ノルアドレナリン=瞬間的に脳機能UP

意識的にコントロールする

1・深呼吸をする
2・あえて自分で期限を設けて課題を進める
3・オンとオフの切り替えを大事にする

適度な緊張や不安は物事の改善や成長に繋がるので、オンとオフの切り替えを大事にすることで大切。


エンドルフィン 

俗にいう脳内麻薬ホルモン
多幸感、恍惚感、ストレス解消、想像力や記憶力の向上、ドーパミンを強化する

健全な分泌方法(適切な範囲であれば)

①激しい運動、ランナーズハイ、強度な運動

②心のリラックス、クラシック音楽や自然、ペットや良い香り、瞑想、ヨガ、ひとつに没頭、人に感謝した時された時。

③身体の快感、性行為、ダークチョコレート、刺激の強いものを食べる。針治療、マッサージなど。

成功者がよく「感謝」や「ありがとう」を大切にしているというのもエンドルフィンが関係しているのかも知れない。

アセチルコリン

副交感神経と関わりが強い。

・記憶や認知、体温調整のための汗腺など幅広く作用している。

・慢性的な過剰分泌は、例えば甲状腺機能促進症につながる要因になる。

・慢性的な不足は、認知症やアルツハイマーに繋がるという説がある。

・基本的な食事、最低限の運動をしっかりしていれば不足することはない。

基本的に必要に応じて分泌されるもの。アセチルコリンに関わる薬は、基本的に日常的というより医療目的で処方されるものが多い。

なので他の伝達物質に比べて情報が少ない。

まとめと所感

自分自身、一個一個の用語は目にしたことがあるけど、いざ思い出すとアドレナリンとドーパミンがごっちゃになったり曖昧なところが多いので整理のために書いてみました。

慌ただしい日常を送っていると、無理してしまうこともあるでしょうし、そもそもストレス社会の現代なので、定期的にこの内容を見直す価値はあるのかなと思います。

幸せだから神経が整うのか、神経が整うから幸せを感じるのかは「卵が先か鶏が先か」の問題かも知れませんが、少なくとも知識と実践で何とか出来ることはやっといて損はないと思います。

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