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【落語コラム】思い出し笑い

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バックナンバーより落語の連載コラム「思い出し笑い」を公開中!
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第46回:思い出し笑い「interview 桃月庵白酒」(&ツルコ)

第46回:interview 桃月庵白酒*intoxicate vol.101(2012年12月発行)掲載 桃月庵白酒師匠、2年ぶりのintoxicateご登場です。  前回は、'10年秋、落語関連著書多数のBURRN !編集長・広瀬和生さんとの対談でした。広瀬さんはその前年のタワーレコード落語フェア〈ようこそ、落語へ!RAKU-GO! 〉のリーフレット巻頭インタヴューでも、イチオシの若手落語家として白酒さん大推薦!でした。  対談時に目標としていた国立演芸場での独演会も実

第44回:思い出し笑い「暑い夏は、寄席で涼みながらのんびりしてみるのもよろしいかと。」(&ツルコ)

第44回:暑い夏は、寄席で涼みながらのんびりしてみるのもよろしいかと。*intoxicate vol.99(2012年8月発行)掲載   お暑うございます。8月になると、今年もお達者でなにより、とうれしくなるのが、上野鈴本演芸場の中席(10日〜19日)。落語協会最高顧問の三遊亭円歌が、毎年8月のお盆時期に恒例でトリを務めてきています。ご存知「中沢家の人々」を毎年楽しみにたくさんのお客さまが詰めかけ、なかにはアメリカから来るかたもいらっしゃったとか。今年も「爆笑暑中見舞い」と

第39回:思い出し笑い「清く、気だるく、美しく」(&ツルコ)

第39回:清く、気だるく、美しく*intoxicate vol.92(2011年6月発行)掲載   お目当ての噺家さんの独演会に行くのも楽しいですが、寄席でのんびりといろいろな落語や色物を楽しむのもいいですよね。寄席に行きたいなと思ったら、寄席のHPやご存知「東京かわら版」で本日の出演者をチェック。東京の寄席は十日(五日の場合もあり)ごとに番組が変わりますが、出演予定の人が都合で出演できないときは代演といって別の芸人さんが出ますので、当日の確認も大事です。今日はだれが出てる

第38回:思い出し笑い「受け継がれる心意気」(&ツルコ)

第38回:受け継がれる心意気*intoxicate vol.91(2011年4月発行)掲載   歌舞伎や能狂言などの伝統芸能ですと世襲制が多いようですが、落語の場合は、だれでもOK。師匠が入門を認めてくれれば、ですけど。噺は受け継がれますが、親から子へと代々継がれていくような伝承芸ではないんですね。ほとんどの師匠と弟子の間には血のつながりはなく、噺の稽古はしてもらえるけれど、芸は師匠の真似をしていてはだめで、それぞれが自身で確立して いかなければなりません。柳家小さん(人間

第33回:思い出し笑い「祝一○○回!」(&ツルコ)

第32回:祝一○○回!*intoxicate vol.86(2010年6月発行)掲載  今年一月の「有楽町西武閉店!」ニュースには驚きましたねー。年末で閉店だそうですが、来年は何が入ることになるんでしょう。LABI? ニトリ?  そのマリオンビルの十一階にある有楽町朝日ホールで定期的に行われてい る落語会が「朝日名人会」です。九九年ニ月にスタートしたこのホール落語 会が、この六月にめでたく第一○○回を迎えます。もう十年以上になるんで すね。ソニーで「圓生百席」をはじめ、古

第32回:思い出し笑い「立川キウイ、真打ち昇進」(&ツルコ)

第32回:立川キウイ、真打ち昇進*intoxicate vol.85(2010年4月発行)掲載   先日、立川談志の弟子、立川キウイの真打ち昇進決定のニュースがありました。万年前座として有名でしたが、昨年出版したそのまんまのタイトルの本『万年前座』を談志が読み、よかったからご褒美に真打ちにしてやろう、ということらしいです。ホント?  東京の噺家には、前座、二つ目、真打ちという階級があり、最初の前座修行はだいたい三〜四年くらいなのですが、キウイはなんと十六年もの間、前座のま

第30回:思い出し笑い「この人たちのおかげで」(&ツルコ)

第30回:この人たちのおかげで*intoxicate vol.83(2009年12月発行)掲載  ニ〇〇九年もあとわずか、なこのタイミングで、なんとも悩ましいリリースが。古今亭志ん朝の、未発表音源がなんとニ五席も蔵出しされちゃうんですよ、皆さん! 「水屋の富」、「片棒」、「幾代餅」など、これまで発売されているCDや去年のDVD全集にも入っていなかった演目もたくさんあるので、これはもうぜひ!なんですが、ああ、またしてもボックスセットなんですね。一気に買わないと聞けないという。

第5回:思い出し笑い「あれから40年」(&ツルコ)

第5回:あれから40年執筆者:&ツルコ *intoxicate vol.58(2005年10月発行)掲載 生誕、没後、結成、創立などなど、毎年、誰かや何処かが○○周年という記念の年です。だいたい10とか5とかの節目ですが、中にはフランスのレーベル、サラヴァみたいに33周年というおかしな節目(33回忌ならわかるけど。今年は古今亭志ん生がそうですね)を記念してるところも。レコードの回転数だとか、キリストが没したときの年齢だからとか、もっともらしい理由はつけてるようですけど。

第3回:思い出し笑い「さよなら、こぶちゃん」(&ツルコ)

第3回:さよなら、こぶちゃん 執筆者:&ツルコ *intoxicate vol.54(2005年2月発行)掲載 テレビではいじめられキャラでおなじみの林家こぶ平。最近、ちょっと耳にしたりしません? こぶ平の落語がいいらしいって。じわじわとそんなウワサあり。とはいえ、大多数のひとはきっと、「落語、できるの?」という反応でしょう。父親譲りの愛嬌で、お茶の間の人気者としての認知度は高いのですが、落語をやっている高座姿を見る機会はほとんどないから、ごもっともです。  でもね、

【落語コラム】第1回:思い出し笑い「すわ、一大事!」(&ツルコ)

コラム『思い出し笑い』は、イントキシケイト52号(2004年10月)から143号までレギュラーコラムとして掲載を続けてきました。音楽雑誌がどうしてお笑いを取り上げるのか?理由は簡単です。笑うことが好きだからです。笑いを芸とする芸能にはさまざまな種類がありますが、このコラムでは、落語を取り上げてきました。どうして? 落語が好きだということ以上に、落語は私たちが日常目にするエンターテインメントにとてもおおきな影響を及ぼしていると気がついたからです。エンターテインメントの喜怒哀楽の