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【Making of “I am”】#02 映像

こんにちは。映像担当の小宮山です。
大学では主にプロダクトデザインについて学んでいますが、アニメーションなどの映像制作も行っています。
先日、卒業・修了制作展の宣伝映像を公開しました。


それではこの映像について、完成までの道のりをお話します。


【課題】

はじめに、制作にあたって2つのことを意識しました。

①映像が流れる環境を考える

まずこの映像の目的は、SNSでの発信を通して 展示の存在を知ってもらうというものです。
映画やテレビ番組とは違って、SNSでの映像体験は途中で簡単にやめることができるので、飽きた瞬間にそれ以上見てもらえなくなってしまいます。

その特性から、「目に留まりやすく、すぐに魅力が伝わる映像にすること」を目標にしました。

1即効の映像

即効性のある映像


②メインビジュアルのイメージをさらに魅力的にする

ビジュアルから受けた第一印象 (清潔感・鮮やか)と、この学科は多様な得意分野を持った人たちが集まって各々の能力を育てている場所であることを反映させようと考えました。

メインビジュアルについてはこちらをどうぞ


【取り組み・工夫】

まずは①(即効性のある映像)について考え、物語ではなく動きの気持ちよさで表現しようと考えました。

そこで、結晶が形を作っていくときの、緩急のあるジワーっとした動きを参考にしました。
その動きを想像したのは、私たちが周囲の影響を受けながらそれぞれの力を伸ばしていく様子が、ジワジワと形を作っていく結晶の動きに近いと感じたためです。

また、結晶は成分によってできる形が違うことから、多様な学生がいる統合デザイン学科らしさとも結びつく部分があると考えました。

ここから発想し制作した4種類の動きをループさせて、何度も繰り返し見てしまうような心地よい映像を目指しました。

参考にした動画



そして映像の内容は②(メインビジュアルの印象)から、バーが完成する過程を表すものにしました。

例えばこの映像を見た人が、その後に卒業・修了制作展のポスターを街で見たときに「この模様は、あのジワーっとした動きで完成したんだ」と、紙の情報から映像を思い起こす(成り立ちを想像する)体験ができたら、より強く印象に残るのではと考えたためです。

2紙を見て想像する映像体験


ポスターを見て、成り立ちを想像する


【取り組み・その他】


制作は、共同制作の小坂とお互いのアイデアに対してモックアップ(絵コンテ/ビデオコンテなど)を作りながら進めました。
最後に、試作の一部をご紹介します。

・アイデアが固まるまでの試作(一部)

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試作A

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試作B

3試作B-2

試作Bの絵コンテ (右端の手は、映像の緩急を伝えるためのもの)

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試作C

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試作D (バーが集まって「I am」というロゴの撮影会)

4試作D

試作Dのモデリング (cinema4Dを使用)


・最終的な調整


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最終決定案の試作

5試作F左右引き伸ばし

画面の明るさ、文字色の調整


【まとめ】

街で、卒業・修了制作展のポスターを見つけたときに、自然と動きを想像できるようなものになっていたら嬉しいです。

卒業・修了制作展は2020年1月23日から1月26日 9:00-17:00多摩美術大学上野毛キャンパスにて開催されます。詳しくはWebをご覧ください。

寒い時期の開催です。ぜひ暖かくして遊びに来てください。


映像企画・制作
小宮山 梢

映像制作
小坂 勇太

企画考案協力
相澤遥菜子、有嶋庸子、白井優子、古林萌実、渡辺由香



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