見出し画像

【セミナー要約】ホール人材の「定着」を考えた

はい、こんにちは。
今回はセミナー要約です。
2つ、聞いたセミナーを1つにしてお送りいたします。

テーマは、「人材不足」「採用」「定着」です!
では、いざ!!


1.マイナビさんとインフォマートさんの
セミナー聞いたよ(寝たよ)

3月5日火曜日 15:00-16:00
『飲食業界の人手不足に救済を!
~「採用」と「定着」の2つの観点から~』

インフォマートさん主催
【登壇者】
株式会社マイナビ
アルバイト情報事業本部
西日本営業統括本部 統括本部長
兼 スポットワーク事業統括本部 統括本部長
池田 克 さん

株式会社インフォマート
フード事業 エキスパートセールス部
プロダクトプロモーション課
善方 良太さん

これ、すごくごめんなんですけど…舟をこぎながら聞いておりまして(=ほぼ寝てた)
ホントすまん、休憩時間だったからこの日は睡魔が勝ってしまった...…。
でも、一言だけ置いておくね!

マイナビさん→「採用の観点」

『求人原稿はちゃんと書き込んでね!今まで勤めていた人で、”こういう人に来て欲しい”というロールモデルを徹底的に言語化して、原稿に落とし込んで!!』

インフォマートさん→「定着の観点」

『”V‐manage”っていうサービス始めたから使ってみてね!
 ITで、店長さんやSVさんの負担も、アルバイトさんの日々の負担も改善するよ!
 それが定着に繋がるよ!』

(マイナビさんの求人原稿の考えについては、こちらにもチラッと書いています。言ってることが一環してるんだな。興味ある方は、マイナビさんまでお問い合わせを)

(”V‐manage”についてはこちらにもちろっと書いています。
ご参考までに)

以上!!

2.DREAM ONの赤塚社長の話のセミナーの
エッセンスも書いておくよ

まじ、これだけじゃ怒られちゃいますな。

最近の、「人員不足・人材不足」は過去から続いてきたものより、
深刻度が増していて、それを肌で感じている現場の人が広く増えている気がします。
それを少しでも改善できる、希望ある情報を持って行ってもらわないとな...…。

もうひとつセミナー要約を置いていきます。

3月6日水曜日 14:00-15:30
2021年外食アワード受賞企業
DREAM ON人材不足克服法「正社員版」
~人が活躍できる業態と仕組みづくり~

ファンくるさん主催

これはね、興味ありすぎて、このセミナーを聞くために希望休を取った。
聞いてよかった。

すぐ改善したり、真似できたりするかは分かりませんが。

YouTubeで配信もあります!1時間40分!↓↓↓


まずは株式会社DREAM ONが行っている、採用手法

これはとても単純だけど、効果があると思う。
イメージ戦略です。

ホームページの雰囲気、(カッコいい系)動画を多用。
イラスト、などを使って「おしゃれでさわやかな雰囲気」を感じさせる。
これって出来るようで出来ない。
そして、とてもわざとらしくなる可能性もある。
でも、入り口はこういうことなんだよね~、ってとても思う。

株式会社DREAM ONが行っている、定着手法

これが重要で、なかなか真似できないとも思ったところ。

①子育て時短やST宣言など、キャリアのタイミングで働き方の多様性を準備している
簡単に言うと「時短で働ける」制度を設けているのであるが、それをちゃんと「取得」できる工夫(気遣い)がある。

ST宣言とは→3年目から時短社員を選べるよ、60時間くらいマイナスして働けるよ。お給料はちょっと減るよ。という制度。
この”3年目から”にポイントがある。

まず、ご本人のスキル面。初年度から時短だとスキルがつきにくい。
アルバイトと一緒になってしまう。1〜2年でスキルを付けてから時短を選択できるように。

その為、1~2年の仕事のステップアップが早い。
店舗内の花形の仕事から教えて、スキルを付けてもらう。
雑用からスタートや、アルバイトと同じような仕事からスタートすると、
「”つまらない”とすぐ辞めちゃう」から。

そして、ご本人の精神面。
2年を過ぎたところから、「続けるかどうしようか」悩みながら、続けたり辞めたりする方が多い。
でも、単純に”時短”も選択できるよ、だと「申し訳なく」感じる。
「みんな、(長く普通に)働いているのに自分だけこの時間に帰るのか...…」
その際に、すでに「ST宣言」している経験者がいれば少し気後れが減る。
そしてノリ。
自分、「ST宣言」しま~す!みたいな。

こういう会社の空気感が、株式会社DREAM ONの定着の強みなんだな、と
お話を通して強く思った。
こういうのって一朝一夕で作れるものではない。
なんてったって、飲食業界(限らずかも)は、長時間労働が当たり前で、
それを”是”とする雰囲気がまだある。
店舗が開いている時間が、労働時間。という業界の形が仕方のない部分もあるけど、それを工夫して長時間労働を是正していこう、という流れもなかなか起こらない。

特に、「お店の常識、社会の非常識」的に、お店の中で起こっていることを、何が改善すべきことで、何を守っていかないといけないか。
ずっと働いていると、どんどん気づけなくなっていく。
良くも悪くも慣れていく。

それを仕組みで改善しているのが次の事例。

「先輩評価シート」の活用

人が辞める理由は、100%人間関係なんだってさ。(古畑任三郎も言ってたね「人の悩みは突き詰めれば、全て人間関係です」)

そこで、「先輩評価シート」の登場。
毎月、URLが送られてくる。
複数の項目があって、〇✖で評価される。
(例えば、イライラして仕事している、や、強い口調の時がある、など)

この評価の回答は、社長を含めた幹部3人だけ見ることができる。
シート上で評価の思わしくない社員がいたら、回答してくれた方にヒアリングする。
同じ店舗の色んな方にヒアリングして、問題行動が確かに見受けられれば、本人に改善させる。
それでも、行動に改善が認められなければ店舗を異動させる。
回答してくれた方のストレスを、1ヵ月以上ためさせない→辞めさせない仕組み。

この方法で、すぐ頭に浮かぶ疑問点
異動させた社員は辞めないのか?

DREAM ONは、もともと店舗間の異動がめちゃ多い。
業態をまたいだ異動も、アルバイトでもある。
異動が多いほうが、色んな社員と出会えて仲良くなれるし、人間関係も腐らない。という考えで、採用の際に説明をして、異動を受け入れてくれる方しか採用しないそうだ。社員もアルバイトも。

例えば、新卒は3か月間は、2週間で次の店舗に異動するのが、当たり前のルーチン。
この人苦手、、、とか考えても、「異動するから大丈夫」と思える。
異動が当たり前の社風にしてしまえば、”評価シートで異動させる”感が薄まる。
とにかく人間関係のストレスを溜めない!!

ここまで徹底的にストレスフリーを目指すのは、サービスの質を保つためでもある。
働く人がいつも機嫌よくニコニコしている方が、お客様も気持ちいよね。

セミナーの中で、視聴している方からの質問で、「根本解決は、問題行動を起こしている人の問題行動を無くすことじゃないのか(そうじゃないと異動先でも同じことが起こるでしょ)」というのがあった。
でも、解決に異動を多用するのってとても合理的だと思うのだ。

理由のひとつは、「過去と他人は変えられない。変えられるのは自分と未来」なので、問題行動を起こす人が、変わることを会社ではどうにもできないし、その人が変わってくれることを待っている間に、人が辞めていっちゃうんだよ。

もうひとつは、「行動を起こしている方は問題だとは思っていないが、受け取る方はストレスを感じている」場合。

それを店舗の中で、体現しているエピソードを赤塚社長が話していた。

よくある光景なんだけど、ホールの子がお客様からの要望など聞いてきて、キッチンのベテランに伝える。(嫌いなものがあるから別のものに変えて欲しい、とか、ちょっと量を調節できないか、とか)

それを受けて、キッチンのベテラン「できねぇよ」

それを受けたらホールの子はどう思うか。
(え、なに怖、お客さんが言ったことをそのまま伝えに来ただけなのに)

そして、次にまたお客様から要望があったら、「あ、出来ません」(即答)
になる。

この、
ホスピタリティーを遮断するのは、怖いおじさん
の話はすごく納得!!このホールの子のストレスや、お客様対応を改善させるのって、単純な話ゆえにすごく難しいと思う。
(例えば、ベテランのホールが伝えると違ったり、忙しくない時間帯だったら違ったり。そのキッチンのベテランに、「口調が怖いから改善しようね」と伝えてもどうにもならない)
それを回避する手法の為、すぐに対処する方法=異動と考えると、すごくいいなぁ。
それを当たり前にしている企業風土ってやっぱり一朝一夕じゃ真似できない。

3.「ホール人材を定着させる、辞めさせない」為には

そこで、ふと思った。
人は、人間関係(というか、仕事中の人間関係のストレス)で辞めるのか?

実体験も踏まえてだが、ひとつひとつの毎日の出来事が積み重なって嫌になるのが原因ではなくて
その「いやだなぁ」と思うストレスが、「この先ずっと改善されない」
と思われるから辞めるんじゃないだろうか?
それは、よく耳にする「動機付け要因」「衛生要因」両方とも、そうなんじゃないだろうか。

参考:東洋経済オンライン

今回、このセミナーの中で、株式会社DREAM ON が実際に行っていることとして、赤塚社長が色々話してくれたが、それは全体的に「変化やこの先の変化の可能性」を伴う。
そういうことを、会社全体で考えていてくれてるんだね感、がちゃんと伝わる仕組みになっている。
だから、ちょっと嫌なことがあったとて、「ここだったらちゃんとしたことであれば、改善してくれるはずだ」という希望が持てる。

ちょっと例えがズレるかもしれないが、参考になる記事

この記事内の、「裁量」や「コントロール」の部分を、「自分の不満・ストレスや提案を発信できる機会がある」に置き換えれば、誰でも役職なしでも「裁量感」や「コントロール感」を得られる。
(もちろん感覚だけで、その後の改善行動がなかったら、それはそれで見限られると思うけど)

そこで、ホールの人の定着の話になるんだけどさ。

いま私が働いているお店では、ホール社員を募集しています。
(突然のPRではないw)
これが、応募から来ないんだわ。

求人広告の営業さんや、別の飲食店舗の方に聞いたりしたところ、
人員不足の中でも、ホール人材が一番取れないらしい。
やっぱり応募が来ない。

調理はより専門職で、ホールは他の業界に変わりやすい、
という部分もあるかもしれない。

でも、キッチンの方が長時間労働でしょう。
と私の目には映る。
外見から、分かりやすい部分で言うと、調理の仕事の方がスキルとして身につくものがあるような気がしませんか?
どこでやっていたとしても、和食なら和食、洋食なら洋食、中華なら中華、と、続けていけばスキルが身につく気がする。

でも、ホールのスキルってなんだろう。
例えば、調理スキルに近いもの。ワインソムリエ、利き酒師、お酒の知識。
コーヒー、バリスタ、ラテアート作れます。バーテンダー、カクテル、
シェイカー振れます。
あとは管理系。店長、シフト作成、原価管理、衛生管理。
でも、それって毎日の営業のなかのほんの一部なのだ。

実際は、掃除から始まって、注文を取る。これは、ハンディ使えるか、
手書き伝票おこせるか。お客様に「すみませ~ん」と呼ばれる前に
注文を取りに行けるか。
ドリンクや料理を運ぶ。トレンチ(丸いお盆)を使えるか、
お料理のおすすめできるか。
ドリンクが無くなりかけたお客様に、「もう一杯いかがですか?」と声をかけられるか。
バックヤード、ドリンクのグラスを洗う・拭く、磨く(これも結構技術なんですよ、特にワイングラス)
単体の作業だけではなく、分担も必要なので、適切に他のスタッフに指示が出せるか、とか、
この時間までに、休憩を回せるようにこの時間までに洗い物はすべて終えておこう。
その為に、シルバーをいま洗ってもらわないと。などの時間コントロール。

なんか、、、地味じゃないですか。
「接客をして、お客様を喜ばせる」だけではない、事細かなお仕事が毎日ある。
そして、毎日の主な仕事はそういう事細かなお仕事。
それを、”効率的に”行うことが、人件費や生産性という経営的な部分に寄与はしている(ハズ)

その実感をともなう機会が、仕事の中でほぼない

からじゃないですかね?
ホールの仕事が魅力的にならないのは。
もちろん、お客様から「ありがとう、美味しかったよ」と言われる機会は
結構あります。
ただ、自分がその一端を担ったんだ!という実感を得られる機会はどうでしょう。

やっぱり、同じ仕事をしている人から、「あなたが、あの時にこういうことをしてくれたから、お客様が満足してくれたんだね」や、「あの時間までに洗い物を全部やってくれてたから、その後のピークも滞りなく回せたよ、キミのおかげだね」
という具体的な褒められ方をして、やっと「仕事での承認」感が得られるのではないか。
それが、いわゆる「動機付け要因」を満足させるのではないか?

4.インフォマートさんの「V‐manage」も、最初は”定着”と結びつかなかったけど、そういう繋がりなのかな、と思ってきている次第

ここで最初の、寝てしまったセミナーの話に戻るんですが。

インフォマート 飲食店に、もうひとりのマネージャーを。『V‐manage』

【店舗への指示、タスクのチェック、新人教育、衛生管理などを、
アプリでマニュアル化・管理・まとめて報告

例えば、マニュアルをタブレットで確認できる。
例えば、今までは店長に「これ終わったら、次これやっといて」と指示があったもの(指示がなければ動けなかったこと)を、この「V‐manage」内で確認できたり、毎日のルーチンを確認しながら行ったり。
ちゃんと出来ているかを、遠隔で「V‐manage」内で(SVなどが)確認できるツール。

今までは、責任者の指示や、仕事が分かっている人が見て、「あそこ、出来てないじゃないか」とか、その号令によって仕事が動いていた。そうすると、店長・責任者の負担が大きい。店長に聞かないと何をしていいのか分からない、というアルバイトさんの心理的負荷もある。
それを、改善できますよ。というツール。

確かに、そういうことって起こりうる。
でもその「改善」と、人材の「定着」って、自分の中では結びつかなかった。

でも、この地味でお店のサービスや価値の、なにに自分の作業が結びついているのか分かりにくい仕事を、”明文化して一覧にする”や、”これをやりました”が明確になる。
って、それだけで結構な「承認」になるのでは、と思い始めたのよ。

あと、これやったよ。ってポチポチと画面上のチェックを付けていくのも、
目に見える達成感がある。

私は、店長時代、教育の観点から、営業中のオペレーションを細かく細分化してリスト化し、「教育達成度シート」みたいなものを自作したこともある。
そして、細分化した作業をひとつひとつ言葉で、「これ出来たね、素晴らしい」や、「ここがこうなっているから、これに繋がるんだよね。ありがとう」と言葉に出す重要性を肌で感じてきた。(これで、定着率とご本人のやる気が変わるんだよね、ホントに)

だから、これの「定着率」に関わる重要性を感じ始めて来た。
でも、こんなこと「メンドクサイ」んだよね。

頭で分かっていて、その都度指示を出せば、それで事足りるのに、
なんで文章にして、まとめないといけないんだろ。
人がいないって言っていて、そんな時間も取れないのに。どこでそんな時間を作るんだよ、休みを削れってか?

毎日の営業、しかも意識せずに行っていることを
「言語化」するのって骨が折れる。
そこにかけた労力分、なにが良くなるのかもよく分からない場合は
なおさら億劫。

今までは、当たり前の"営業のルーチン"
今までは、当たりはずれのシフト人事(あ、○○さんがいる。今日は当たり!だ。この日は○○と△△かぁ...…ハズレだな。休んじゃおっかな)

しかし、これが「定着」に繋がる未来が来た。

現場のことを、解像度高く理解し、より「働きやすい」環境を用意することが、人の定着に繋がる。

文章にすると、とっても当たり前に見える。
でもその「働きやすい」も、分解すると人それぞれに要素が違ったりする。
そのそれぞれにさえ、fixして「定着」を実現していく企業が生き残るのかもしれない。

5.簡単にはマネできない、積み上げていくものが、結局価値だよね

「セミナー要約」と題してお送りいたしましたが、
7000文字超えたよ。。。

要約とは??

それにしても、株式会社DREAM ONの赤塚社長の話は、
分かりやすく、響く言葉遣い。
人の気持ちを惹きつける。

(ぜひそのままを聞いてみて欲しい。
あと、収益性の話とかファンくるさんの特許とか、要約で省いた気になる事がいろいろあるよ)

いいな~。羨ましい...…。
私はつい「内包」とか「概念」とか言ってしまうタイプなので。
「内包」「概念」だと、心は揺さぶられないのよね~。。。

しかし、結局は、「採用」も「定着」も、
一筋縄ではいかないよね。
という結論に帰結してしまいますかね。(言葉遣い...…!)

私...…現場は解像度高めに明文化できますよ
(突然のPRw)

毎日、その理解のもとに、営業を工夫して、
それが利益や価値につながっているのか分からないまま。

という方(ホール社員や店長・店舗責任者)は多いのではないか
と思っていて。
その工夫や理解が、評価されないことも、ままあると思う。

でも、これからは分かりやすく「人が定着するためです!」
と言えるかな、と思っております。

社員の採用単価は100万。
でも、いま募集かけても本当に人が来ない!!
苦労してお金かけて採用しても、辞めてしまう。

それを防ぐことができる毎日の工夫は、誰でもが出来ることではない。
それが100万円以上の損失を防いでいるんだ。

でも、そういう風に価格に転換して、価値をアピールしないと理解してくれない部分があるのも事実。
現場のもろもろを理解しないまま、毎日がなんとなく過ぎていき、
人が辞めていくのが、一番もったいない、というか悔しいことだな。

なんか、現状のグチ&ポジショントークっぽくなってしまいましたが、
今日はこんなところで!

次回は、大型セミナー要約が待っているんだ~!!

では、またお会いしましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?