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周りがクリスマスに向けてキラキラしてるのを見ると憂鬱になるあなたに。

こんなクリスマスイブを過ごしてる人の話でも読んで、落ち着きましょう。
もっと落ち込んで落ち着くのも良し、こんな底辺な人もいるんだ、と
思って勇気をもらうのも良し。世の中キラキラがあれば影があるのよ。

お台場店のお話

約8年前。
当時、神奈川の某店舗で店長をしていたが、お台場店の臨時店長をやってくれないか?と打診がありました。

当時、お台場は等身大ガンダムなどもあり、観光客が押し寄せていて、
ウハウハ状態でした。なのに店長不在。
夏休みに入り、予想以上に集客出来てしまってお店が大変なことになっていたようです。

オープンからいるフリーターの子が、店長業務をやってくれているが、
だいぶ限界。
フォローしてほしい、とのこと。

社員の採用活動も行っているので、新しい店長が決まるまでの間だけ!

えぇ~、自分のお店はどうなんの?
期間限定とはいえ、夏休みの忙しい期間に2店舗みるの?
給料はそのままでしょ?

確かに、神奈川の自分の店舗は、お台場の売上からみると半分程度。
忙しいのレベル感が違うっちゃ違うんですけど…。

もやもやっとしたものは抱えながら、
「店長のとこは、安定しているからさ~!頼りにしてるよ」
とおだてられて、まんまと木に登ってしまいました。


お台場店の臨時店長スタート


所属アルバイトは、責任者代理のフリーターの子と、
近所の港区マダム、唯一の大学生、高校生3人。

席数は、22席。こじんまりとしていて、
平常運転であれば5人以下でまわるやりやすいお店。

結局、年が明けるまでお台場店の店長は決まらず、
私はずるずると年末年始に突入しようとしてました。

みんなクリスマスイブは平日でもお仕事ないの?

2013年12月24日火曜日
前日の月曜日は天皇誕生日の祝日、その前の土日の週末を乗り越えた火曜日の平日。
いくらクリスマスイブだからといって、平日ですから
土日祝日以上の売上はないだろう、と予測。

いつもの平日よりちょっと忙しいかな、くらいで構えていました。

フリーターの子とお昼だけマダム、高校生3人、
あと別店舗の店長1人がヘルプで来てくれて、私。

しかし、
オープン前からならぶ人人人…!!

勢いがいつもの土日祝と違った。

これは詰んだ...と営業前に悟る私。

11時のオープンから、21時30分のラストオーダーまで行列しっぱなし。
98%が男女の2名様。

結果、24日25日の平日火・水は、土日祝日より売れました。

お台場のクリスマス、なめとったわ。。。。

以下、そんなノンストップで14時間働いている間に起きた、
店長的に信じられない出来事です。ご笑覧ください。

店長的に信じられない出来事

ヘルプ店長に、さすがに休憩しないと可哀そうかな、
と想い休憩言ってきなよ、といったら1時間休憩してきた。

ちょ、まてお前。

解説しておくと、お客様がずっと並んでいる、ということは、
どこかの席が空いたら、バッシング(食器など片づけて、拭いてきれいにすること)して、新しいお客様を案内して、料理運んで、お会計して、バッシングして…
が、ずっと繰り返される状態になっています。

さらに営業が続くと、食材がなくなってくるので、その仕込みや、
食器を洗うという、新たなやることが増えます。

平日+αぐらいで構えていたので、全然手が足りていない状態の営業を、
ずっと続けているわけです。

食器も洗いたい、野菜も切らないと料理が作れない、
注文も取らないといけない、ドリンクも作って出しに行かないと、
あ~、あそこの卓デザート出すんだった!誰か作れる~?!

そんな状態で、”休憩”という、人が1人抜ける状態が発生するのは
だいぶつらい。

でも、働く人も人間なので休憩なしで働いてたら持ちません。
そもそも、法的に問題あるし。

ランチタイムのピークが落ち着いてきた時間帯で、
順番に休憩に行く、というのが基本。

ただし今は、平常な状態ではないわけです。
ずっと行列が続いているので、ピークとか忙しさの緩急がないのです。

休憩をとらないといけない人が3人います。
やることもまだ手つかずで残ってます。

一応、今は私が店長なので、そのあたりのことも含め、
コントロールして休憩指示を出したわけなんですが。

確かにヘルプ店長はその日、11時間拘束の1時間休憩となっていました、
シフト上は。

このお客様の数を見て、平日+αのシフトのまま、
営業できるとお思いでしょうか?

もちろん、何分休憩です。と正確に伝えなった私が悪いですよ。

だがしかし、

お前も、他店舗で店長やっとるんやろ。

ほんとにこれは信じられなかった。
30分休憩にすれば、フリーターの子30分休めるやろ!

さすがに口には出せず。

いまの社会通念的には、私もパワハラ野郎となるような状況。

結果、フリーターの子と私は休憩なしでそのまま働いてました。

昔の話なので、お目こぼしください…。

スタンバイするので帰れま10

そろそろラストオーダーの21時30分が来ます。

シフトに入ってくれている高校生3人を上げないといけません。

18歳以下は、22時以降の労働をさせてはいけません。
(さらに会社の規定で、9時30分までしかシフトに入れてはいけなかった。延長しちゃって22時に超えないように)

そういうところはちゃんとします。
たとえ自分が14時間休憩なし労働をしていても。

21時30分に高校生が帰って、
フリーターの子と、ヘルプで来た店長と、私の3人。

土日祝と24日25日も通しで連勤なので、さすがに帰そう、と
22時でフリーターの子を帰してヘルプ店長と2人。

慣れない店舗というのもあり、全然時間内に〆作業が終わらず。

フリーターの子とだったら、明日の仕込みまでできてたのになぁ。
という思いがふと頭をよぎるが、とはいえそれはお互い様。
自分のお店も抱えているのにヘルプに来てくれてありがとう、と一言かけてモチベーションコントロール。

私もなんだけどなぁ。
誰かモチベーションコントロールしてくんないかな。

24日平日火曜日がこんなんじゃ、
明日25日クリスマスも似たような状況であろう、と予測。

通常は朝9時から仕込みを1人でして、ランチのピークが終わったころに、
夜の準備をする、という流れなのですが。

ピークの終わりが訪れないので、1日分を朝に仕込まなければ、終わる!

私は、お家も遠く、帰る時間ももったいないので
そのままお店に泊まる覚悟する。

1畳のせっまい事務所が唯一鍵がかかる場所で、
そこで横たわり一晩過ごす。

本当だったら、ソファー客席が寝るのには一番なのですが、
客席に寝るって気が引けるし。
商業施設の中に入っているテナントなので、閉館時間後は
館内に残ってはいけないので、見つからない場所で。

疲れ切ってはいるが、そんな環境じゃ熟睡もできず。

施設の警備員さんが、深夜巡回してきて事務所のドアをコンコン、
ノックする音で目が覚め息を殺す。

ものを飲み食いしていないので、夜中も朝もトイレにいく必要がなかった。

なにしとんねん自分、と思った。

シャワーも浴びれず、浮かれカップルを1日何百組とみて、
明日の仕込みの為に冷たい床の上に横たわって。

そこまでする必要があるんだろうか?と。

イライラはつのるが笑顔が仕事

体張って、売上死守して、
大きな事故もなく終えられたことは、当たり前の出来ごとになる。

飲食業の1年間で、一番忙しいクリスマス~年末年始を2店舗見てたことに、
なんの労いの言葉もない。

もちろん、昇給とかボーナスもない。

社員だから、お仕事するのは当たり前なんですよね。

発注、シフト、スタッフさんのモチベーション、お客様評価。
店長の仕事って、責任が降りかかってくることが全方位的。

しかし、報われないな。

25日、クリスマス当日は、24日の営業で免疫ができたのか、それほど忙しく感じませんでした。みんな30~40分休憩に行くことができました。

その後、ヘルプ店長とは仲良く愚痴を言い合う仲になって、
フリーターの子から退職希望を告げられたりしました。(こんな店の責任背負ってらんないっすよ!もうちょっと待ってくれ!いま君に辞められたら、店が回らなくなるよ~!)

また、社員・アルバイトの採用活動も進んで、私は2店舗管理から解放されました。
別にSVクラスの給与いただけましたら、やらせていただきますけども。

当時は、本当にそういう会社がらみのもやもや・ストレスが澱のように積もっていたのに、お仕事する時はずっと笑顔キープ、という矛盾で爆発しそうでした。なので、不機嫌オーラが言わなくても出ていたし、社員相手には
結構口が悪かったですね。
(こちらの記事参照☟)

会社全体的にそうだったけど、パワハラで訴えたら勝てるわ。当時の上司とか。私も訴えられたら負けそうだ、、、。

12月23日(当時の)天皇誕生日から、正月明けまで、飲食業界は休みなし。
私もこのチェーン店にいた6年間はお正月1回も休んだことがなかったです。

実家にも帰らないし、紅白歌合戦も駅伝も観れないし、かろうじてお雑煮
作って食べるくらいです。

ただ、お正月休みたい、って思うわけではなくて、
「普通に家に帰って、眠りたい」
だけなんですよね。繁忙期の代わりのお休みは用意されてるわけだし。

その延長線上に、家族と同じ休みを取りたい、や、子どもと一緒に遊びに
行けるように休みたい。が加わってくるわけで。

そう考えると、約8年前の話でありますし、底辺の状況であって恒常的ではなかった、ということと、今ではちゃんと改善されてますし、有休5日間
取得義務もちゃんと果たせるような会社になりましたよ。

ということを最後に記載して終わりにしておきます。
飲食業界全体ではどうなんかな?


以上!
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