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離島記録#2 20代夫婦。離島に暮らして一ヶ月で思ったこと。(夫視点)

島で暮らして一ヶ月が経ちます。妻はいつも元気にご飯をたくさん食べ、僕はその横で控えめな食事をする毎日。おかげで体重も減りました。ネットで調べると平均体重より10キロ以上軽いとなっています。太るよりはこのままの体重をキープしたいのですが、今常用している精神薬のせいで30代から太る可能性が高いそうです。いやいやと言っていても、そうなるものはしょうが無いですね。
島での食生活は若干偏り気味です。夫婦共々料理が苦手なこともあり、大体一週間分を買い込むとなるとカップ麺やレトルト食品に頼りがちになります。
そのくせ妻はいつもうわ言のように、
野菜が食べたい。
と言っています。
仕事で疲れている妻に私は野菜を提供したい。そして妻が大好きな果物も。そう思い今日はりんごを一つ買い求めました。りんごの選び方は、お尻の方まで赤いこと。今日選んだりんごもとても赤く食べごろのようでした。
そしてこれは今まで経験したことの無いシステムですが、スーパーで買物をすると、その荷物と僕たちを港まで車で送ってくれるサービス付き。なんて良心的なんでしょう。そして島に着いてもまた、島の住民がトラックで家まで送ってくださります。
島の人にとってはトラックが必需品。しかし僕たちはどちらも免許が無く、その便利さにあやかることは出来ません。今更免許を取るのもなんだかなぁと腰は重く、そもそも物理的に免許に取りに行くことさえもほぼ不可能といった状況なのです。少し買い物、といったことさえ難しいのに。
前回の記事にも書いたことですが、私達の利用しているスーパーには住んでいる離島の港まで、船で直接食材を届けてくれるシステムがあります。買い物に行ってもとりあえず当日、翌日分くらいだけ買っておけば、翌日以降は電話注文で間に合うのです。本当に便利なものです。なので島で不自由することは殆どありません。
皆さん、島暮らしというものにどういった印象を持たれているのでしょうか。やはり、不便だという印象が強いのでしょうか。僕たちは身をもってその不便さとやらに足を突っ込んだわけですが、この一ヶ月で感じたことは、
なにも困らないということです。
今はインターネットさえあれば、何かを取り寄せたり買い物をしたりと便利な時代です。リモートワークが増えてきて、場所を選ばずとも仕事に困らなくなってきています。


島には若い世代が殆どおらず、20代の僕たちが最年少です。島の収入源は漁業によるものなのですが、漁師の人たちは年齢的にも引退してゆく人が多く、しかしその漁師を継ぐ息子娘の世代は本土に行き、島離れする人がほとんどです。やはり若い人が少ないと跡継ぎ問題などが出てきて、どんどん過疎化していく未来があるのかもしれない。
若い世代の方、今離島暮らしのハードルを乗り越え、思い切ってそういったアナログ的な暮らしをしてみてはいかがでしょうか。僕たち現代っ子、ゆとり世代の夫婦でも何も不自由なく楽しく暮らせています。そして何より大切なこと、ゆったりとした時間を温かい環境で、大切な人と過ごしていくことが出来ます。
生々しいことですが、都会に住んでいると家賃、その他交通費、そういったものにお金はどんどん取られていく。仕事にしてもそうですが通勤に報復1時間程時間を取られている人は多いのでは無いでしょうか。その一時間でも毎日のこととなると多忙な時間に積み重なっていきます。お金と時間。そういったものの割合を熟考して、私達はこの人口数十人しか居ない小さな小さな島に移住しました。今となってはその決断をしてよかったと心から思っています。
温かい人達。大自然。何よりゆったりと流れる大切な人との時間。
共に島への移住を決断してくれた妻に感謝の気持ちでいっぱいです。
「ありがとう」
「どういたしまして」

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