土曜日の朝、美容室でパーマをかけた

朝から美容室を予約しているので、土曜の朝なのに早起きをした。つい6時間前まで最悪の気分だったので、目覚めた瞬間から大きなため息が出た。

昨晩は酒を飲みながら、新しくつくったプレイリストでDJの練習をしていた。あまりにもつなぎがひどすぎる。明日に迫ったイベントでは、前のプレイリストでプレイするしかない。スマホを見てインスタを見て、ストーリーズを開くと楽しそうにしている知り合いが流れてくる。DJもうまくいかない。死にたくなる。

電車に乗り、渋谷へと向かう。朝の渋谷は比較的、人が少ない。普段よりも快適なスクランブル交差点を歩き、初めて行く美容室へ。インスタで見かけた常田大希風パーマという写真を見せて、波巻きパーマをかける。会話はほどほどでちょうどいい距離感。

パーマをかけ終える2時間のあいだに、九段理江の『schoolgirl』に収録されている『悪い音楽』を読み終える。まともを装った狂気的な音楽教師の一人称が面白い。『東京都同情塔』の主人公の建築家にも感じたが、皮肉っぽくて、理知的に狂っているようなキャラクター設定は、もしかすると九段理江さん自身が反映されているのかもしれない。

美容室で本を読むというのはなかなか良い時間だ。小説を読むのにちょうどいい。土曜日の朝から有効に時間を使えている気分になれた。

パーマの仕上がりは満足。常田大希とは似ても似つかないが。スタイリングをしてもらったが、分け目やスタイリング剤の質感がどうにもしっくりこない。だが何も言えず、されるがままに髪をセットされる。美容師には申し訳ないが、美容室のスタイリングでしっくりきたことがない。髪型は自分でセットしたいのが本音。

美容室からの帰り、明日のDJのプレイリストに追加する音楽を選ぶ。最寄り駅で降りて歩くと、風は冷たいが日が照っていて心地いい。朝からの気分は少しはましになる。

家に帰ると、すぐにジェルワックスで6：4から真ん中分けに分け目を変える。うん、やはりこの方が落ち着く。

今日はこれから、DJのプレイリストと曲順を決めてつなぎの練習をしていこう。歌ものばかりでつなぎづらくなっている現状のプレイリストに、インスト曲をいくつか追加し、つなぎで焦らないようにしたい。