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イノベーションとはなんぞや?意外と身近なものです。

こんにちは。イノピー広報の岡川です。

先日の投稿でイノピーの名前の由来が「イノベーション・プロジェクト」だということを初めて知りました(笑)

なので今回の投稿では、

・そもそもイノベーションとは?

・なぜイノベーションが必要なの?

・もっと身近にイノベーション!

という流れで内容を進めていきます。読み終わる頃には、「だからイノピーっていいね!」と思ってもらえるはずっ!

そもそもイノベーションとは?

イノベーションとは・・・

これまでのモノ・仕組みなどに対して全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出して社会的に大きな変化を起こすことを指す。by Wikipedia

なんとなく想像できた内容ですよね。キーになるのは“新しい”、“価値”、“変化”と言ったところでしょうか。

「変革」や「刷新」とも訳されるイノベーション。

コレらのワードは、技術開発の分野に止まらず、医療分野、もっと狭いリハビリテーションの分野にまで広がっています。

ではなぜ、私たちリハビリ専門職にイノベーションが必要なのでしょうか?

なぜイノベーションが必要なのか?

IT技術の進歩、コロナ禍、人口動態の変化など、社会情勢は日々変化します。そしてその変化のスピードも様々です。社会が変化しているということは物事の価値も変化するということです。

つまり、社会がリハビリ専門職に求めることも変化している“はず”なんです。

なぜ“はず”と言ったかのか?リハビリに対する先入観がすでに社会に蔓延しているからです。

おそらく巷の人々の多くは、リハビリと聞くと「マッサージでしょ?」「病院で病人相手にすることでしょ?」というイメージだと思います。

別にそのイメージは嘘ではありません。実際、マッサージもするし、病院の患者さんに提供するサービスに違いありません。

ただ、それだけじゃない!それだけじゃないのに、「それだけ」と思われている。

それを危惧して、日本理学療法士協会も日本作業療法士協会もHPにこのような内容を載せています。

2021年、日本理学療法士協会は『理学療法原論』というものをこのようなメッセージを添えて会員(つまり理学療法士)に向け発行しています。

本書では、日本の草創期の理学療法士が国家資格を得て活動を開始してからすでに半世紀が経過し、近年では医療領域のみではなく、12万人を超える理学療法士が保健・医療・福祉領域のさまざまな任務に関与するまでに至っていることを踏まえ、近未来における理学療法の在り方を再考することとなりました。
予防を含む健康増進、急性期から生活期における自立支援、転倒リスク低減、生活環境改善、社会参加制約者の生活機能向上など地域包括ケアシステムの一環として理学療法士が担う役割をこれまでの実績を反映する視座から、理学療法概論という既存の授業に一部盛り込んで頂くことも考え、本会主導の『理学療法原論』を出版いたしました。(中略)冊子では、理学療法に対する国民のイメージを根底から変革できるよう理学療法の基盤となる考え方を整理し、理学療法士が活躍されるべき本来の姿を理学療法学生および会員が理解しうる冊子として編集を行いました。

また、最近では公的保険外分野に興味を持ってもらえるよう、その分野で活躍している理学療法士のセミナーを協会主導で行っています。

つまり、様々な分野で我々は活躍することができるんだよ、と“身内”に向けて発信しているんですね。

また、日本作業療法士協会では、2018年に「作業療法の定義」の改定が承認されました。

作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。

そしてこの改定がされた上で、会長はこのように述べています。

作業療法士が強調している「利用者主体」、「健康と幸福」、「生活支援」などの言葉は今やどの職種も掲げているもので共通概念となっている。その中で作業療法の専門性を利用者、他職種・国民にその存在と利用価値を認識してもらうことが、いま最も重要な課題である。

両方の協会からイノベーションの必要性を感じますね。

さらに、診療報酬も介護報酬もリハビリ分野はどんどん下げられています。報酬は1番わかりやすい「価値の形」ですから、それが下げられるというのは辛いですね。社会のイメージとともに行政や国へのイメージ(結果やそれの見せ方)も変えていく必要がありそうです。

さて、そうは言ったものの「病院や施設ではなく新規分野で働けってこと?」、「従来の介入とは違う革新的な介入をしろってこと?」ではありません。

協会の話を出したのは、あくまで自分たちの所属している大きな組織はそう考えているということを念頭に置いていただきたかったからです。ここからもっと身近な話をしていきます。

もっと身近にイノベーション!

私の考えで恐縮ですが、イノベーションは「結果として起こるもの」だと思っています。

私たちが普段から相手にしている患者さんから話をします。

おそらく、疾患や個性からその人を評価し、問題点や課題を抽出します。そしてそれが自分にどうにかできるものであれば、専門性を活かして解決するために介入していく。そこから再評価し、また介入し…を繰り返しますよね?

アセスメント⇄アプローチ、トライ&エラー。これは私たちの仕事では染み付いているんです。この視野を広げていけばいいんです。

例えば、何度も転倒と骨折を繰り返し、リハビリをして自宅に退院しても、また転倒して入院するという患者さんがいたとします。今までは骨折後、手術後の身体機能評価と家屋評価していなかったものを、転倒した場所や時間をよく聞き取ると違った課題が見えてきます。これもまた例として、転倒場所がいつもマンション前の道路だとわかり買い物にタクシーで行けと指導しても「お金が高くてバスに乗って行くしかない」と言われるかもしれない。そしてその地域にはそんな高齢者がたくさんいるとしたら?

移動販売車や買い物支援などのサービスがあれば良さそうですよね?

この課題解決のアプローチが行政への働きかけや起業かもしれないし、アナタがその解決策となるサービスや手法を知っているだけでもその地域の人々は救われます。

例なので浅ーい話になりましたが、目の前の患者さんを見るということは目の前の“現象”だけを見ることとは違います。病院の中では“患者さん”でも、地域・社会では“1人のひと”です。

なぜこのひとは“患者さん”になってしまったのか?社会に還るとこのひとはどんな風に過ごすのだろうか?そこまで想いをめぐらせると様々な課題が見えてくるので、その解決策としていろんなアイデアが生まれます。

これが結果としてイノベーションと捉えられるのではないでしょうか?

だから「新しい発想」自体に価値はありません(←自戒も込めて)。

課題を解決するためにはじめる「新しい発想」に価値が付きます。原点は臨床場面の“1人のひと”なんです。

そう考えるとイノベーションも身近で、明日からでも取り組めそうじゃありませんか?

そして、そんなアナタの背中を押すのが、イノピーです!

イノピーでは、現場で感じた課題を解決するためにアクションを起こした方の「なぜそれを始めたのか?」というストーリーを聞くことができ、同じような想いを持つ仲間と出会えます。

イノベーションは特別なリハビリ専門職が起こすのではなく、誰にでも起こせるものなんです。ただ一つの条件は、今担当しているひとに一生懸命に向き合わなければなりません。

のんべんだらりと、漫然と一緒にいるだけのリハビリじゃ、何にもならないですからね。

以上、岡川が担当しました!

この記事を書いた人:岡川(35歳の理学療法士)。この4月に訪問看護ステーションに転職して、改めて“ひと×ひと”の関わりって大事だと思えています。専門職である前にひとですからね。

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