中国と日本、時間と単位

中国と日本,時間や単位の考え方に対し,「そこが違うのか」と思うことがあったので記します.

まず、歴史的に見て中国から日本へ流れた文化は多々あり,漢字もその一つです.
とはいえ近代でおきた欧米化もあり、時間に対する考え方や使用している単位は必ずしも現中国と一致するわけではないようです.
ここでは,日本と中国にどのような差異があるか見ていこうと思います.

・日付の付け方は同じ でも曜日は違う.

中国と日本では年月及び月日の記し方が同じであり、「年/月/日」の順になります.
アメリカでは「月/日/年」となりイギリスでは「日/月/年」です。
私もアメリカ式イギリス式の日付はいまだに慣れてなくうっかり間違えたり、忘れたりしますが、中国ではそのような心配は少なくとも不要ですね

では、曜日はどうでしょうか?
日本の場合に「月火水木金土日」となりますが、中国ではシンプルに数字が並んでいきます。しかし、7日目、日本では日曜日にあたる日は「天」もしくは「日」で表します.まとめると以下のようになります。

月→一
火→二
水→三
木→四
金→五
土→六
日→天/日


空気が読めなくて嫌ですね.7でえてやん…と思いました.

ちなみに時間の単位ですが「刻=15分or30分」というものがあります。ですが、現代口語においては既に使われておらず、イギリス英語のquarterと同じよに「おじいちゃん言葉(死語)」になっているそうです.
(どちらもネイティブに聴きました)

・中国人は年齢を言わない?

多解釈のできるこの見出しを見て「?」と思われ方も多いと思います.決して、年齢を聞いたり言ったりすることがタブーというわけではありません.むしろ日本に比べて聞いてくることが多い気がします.ただ、その時に「何歳ですか?(你多大?/你几岁?)と聞いてくることはあまりないような気がします.「你是几年的?(何年生まれ?)」と聞くことが多いと個人的に思っています.初めて聞かれた時は「俺ワインちゃうぞ」と思ったのですが、どうやら出生年を聞いてるようです.そう、中国人はなぜか出生年で自分の年齢を表すことが多いのです.
「你是几年的(何年生まれ?)」覚えておきましょう.
地域差年齢差によって使う使わないはありますでしょうから、野暮なことは効かないでください。

・賞味期限、消費期限をかかない

上記の「中国人は年齢を言わない」では中国人は現在の年配を伺うことはなく、出生年を聞く傾向にあると書きました。
食品、製品にもこのような傾向があり、箱の底や蓋に印刷されている年月は「生産日」となります。
成分表の下部に「賞味期限は生産日から六ヶ月」というふうに記載されているので、算出する必要があります。

中国に来たばかりのとき、このことを知らなかった私は「す、すべての食品が期限切れてらぁ…」と驚いてしまい、危うく餓死するところでした。

・カロリーは使わない

成分表に関することでもう一つ.
中国では熱量を表す時カロリーを使わずジュールを使う傾向にあるそうです.
中国がアウェイなのかと言えばそうではありません.
カロリーは既に国際単位から除外されているため、カロリーを使い続けている日本がむしろ世界的アウェイとなります.
とはいえ、日本もジュールを使い始めているようですが、一般層まで普及していないような気がします.


さて、中国の成分表に使われているのもジュールです.
カロリーとジュールの関係は「1cal≒4.2J」であるので、カロリーより高い数値が出ます.
カロリーがぶっ飛んでる…と勘違いしないようにしてください.

余談: 日本でジュールを使ったり、目にする機会って理科目でやるか、エアガンぐらいですよね.

・漢字という情報が圧縮された文字

成分表ということで栄養素も書かれているのですが、中国ではカルシウム、ナトリウムといった原子、化合物の名前はどう扱われているのでしょうか?
勿論、漢字が使われていますが、漢字の一部に「水」「気」「金」「石」などが使われて、常温時の状態及び形状が一目でわかるようになっています

炭素→碳素(常温時個体かつ非金属元素)
スズ→ 锡(常温時個体かつ金属元素)
水銀→汞(常温時液体)
水素→氫(常温時気体)

めっちゃ便利ですよね.これぞ、漢字の利便性

・その他生活で出会す単位

中国では基本的にグラム・メートル法が採用されており、日本との差異はあまりないと思います.
ただ、日本の「坪」のように「オリジナル単位」が生活でよく使われることから、これらの「オリジナル単位」への理解が乏しいと思わぬ誤解を招く可能性があるため、ここで復習しておきましょう.

メートル:米
ミリメートル:毫米
センチメートル:厘米
キロメートル:千米/公里
ミリグラム毫克
グラム克
キログラム一千克/公斤
トン:吨
ミリリットル:毫升
リットル:升


中国国内通用単位

一两=50g
一斤=500g

この二つはよく使われます.
スーパーで「一两10元」みたいな感じです
中国では野菜は束ねて売られていることは少なく、好きなだけ取り、量って出た金額のシールのラベルを貼りレジで会計することが多数派です。

また、体重も斤を使って表すことが多いため、混乱しないようにしましょう.
以下の単位は生活する上でほぼ見ることは無いと思います.(多分)

一寸=3/10cm
一尺=30/100cm
一丈=3/10m
一里=500m(タクシーで使うかも)


最後にお金です。

中国元=人民币=块=元
0.1元=一毛
アメリカドル=美金
香港ドル=港币
日本円=日元


なんで日元と中国の元がついてるんだ!とお怒りになっているネトウヨの書き込みを見たことがありますがそれは勉強不足です。(そもそも何にお怒りになっているのでしょうか)

円と元の発音は同じであり、元という表し方は円を簡略化したものです。どういうことかと言うと通貨は丸いことから円と呼ぶようになったのですが(諸説あり)円の繁体字は圓、簡体字は圆と正直、生活のする上では描きづらくて仕方ありませんでした.そこで発音が同じくよりシンプルな文字、元を使って円を表すようになった…ということです.つまるところ元は円です。中国のお金だけを表す意味はありません.まぁこれも諸説ありですが

以上、私が中国で生活している中、ふと気になった単位についてです.

ほな