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発酵パワー その2 23

3,納豆

栄養バランス◎の優秀食品。
血液サラサラ・骨を丈夫に・認知症防止にも期待の納豆。

○納豆が体に美味しい理由

1,栄養の宝庫と言われる優秀食品
 納豆は昔から「薬にもなる食品」と言われてきました。それは納豆には良質のたんぱく質を筆頭に、脂質・カルシウム・鉄・カリウムや各種ビタミンなど様々な栄養が含まれているからです。中でもタンパク質は納豆100g中に16~17%もあり牛肉の量に匹敵。

2,血液をサラサラに
 ナットウキナーゼという酵素が免疫力を高め、血栓を溶かす働きがあり血液をサラサラに。ただし、ナットウキナーゼは熱に弱い欠点があり。そのまま食べましょう。

3,骨を丈夫に
 骨を丈夫にする働きのある大豆イソフラボンとビタミンKが豊富。大豆イソフラボンは、古い骨が壊れるのを抑制し、ビタミンKは新しい骨を作るのに役立ちます。成人が一日に必要とするビタミンKの量は納豆1パックでとれます。

4,認知症予防にも期待
 納豆に含まれるレシチンを構成するコリンという成分が認知症を防止する効果があります。ビタミンKと一緒になって脳を活性化させて認知症の進行を抑える働きがあります。また血液サラサラ効果のあるナットウキナーゼのおかげで脳血栓や動脈硬化など生活習慣病を防ぐこともできます。

 納豆をかき混ぜると白い糸とともにねばねば感がアップ。このねばねば成分はムチンというもので、タンパク質の消化吸収を助ける働きがあります。また、整腸作用や便秘解消にも効果的で疲労回復にも一役買います。納豆を食べる時はしっかり混ぜて白い糸をいっぱい出すことをお勧めします。

 また納豆に欠かせないネギや練りからしなどの薬味は、独特のにおいを消して、食欲をupさせてくれます。ネギは硫化アリルという成分がナットウキナーゼの働きをさらに高めます。

○納豆の紹介
【粒納豆】
  広く納豆と呼ばれているもので、大粒小粒の種類があります。
【ひきわり納豆】
  あらかじめ砕いた大豆を発酵させて作った納豆。秋田などで古くから作られています。粒納豆より発行が速く、消化にも良いとされています。
【黒豆納豆】
 黒大豆で作った納豆。大豆の栄養に合わせ、コレステロールや脂肪の蓄積を予防するサポニンも豊富。
【枝豆納豆】
 大豆が熟す前の枝豆で作った納豆。大豆にはないβカロテンやビタミンCが豊富で、肌を正常に保ち活性酸素を抑える効果も期待できます。
【塩納豆】
 大豆を納豆菌・塩・麹・昆布で漬け込んあ塩味の納豆。粘り気が少なくて、さらさらして食べやすいですが塩分が高め。山形県の郷土食。
【浜納豆】
 大豆を麹菌で発酵させたのち、感想・熟成させたもの。歴史は糸引き納豆より古く、風味としてはみそやしょうゆに近いといえます。中国では豆鼓(トウチ)といいます。
【干し納豆】
 茨城県の特産。納豆を天日干しにすることにより長期保存可能にしたもの。納豆を乾燥させても、納豆菌は死滅しません。そのまま食べるほか、お茶漬けにしたりして食べます。
【揚げ納豆】
 干し納豆に近く、納豆を油で揚げ粘り気を取り去ったもの。納豆独特のにおいもあまりない。揚げても納豆菌が死滅しないよう特別な製造技術が用いられています。そのまま食べれます。

○メニュー
 納豆は面との相性が抜群です。

・オクラや山芋などねばねばする素材を混ぜ合わせ卵やトマトと絡めて会えたそばやスパゲティなどもおいしいです。
・納豆と長ネギやトウモロコシや長芋などや大葉やミョウガなどにかつお節をまぜ、少量の小麦粉で合わせて全部を焼いて食べてもおいしいです。
・豚ひき肉を醤油やみりんで煮て、そこに納豆と長ネギを混ぜ一緒にどんぶりにするなどもgood。みそ味にしたらより効果抜群。
・キムチと納豆をあえるのもおいしいです。
・好きな具材を混ぜてチジミも箸がすすみます。

4,酢


一日大さじ1杯で元気回復。殺菌効果にも注目。

○酢が体に美味しい理由

1,クエン酸のパワーで疲労回復
 クエン酸の働きは、疲労物質であるにゅさんをできにくくします。酢に含まれるクエン酸は微量ですが、たっぷり含まれている酢酸などの有機酸が体内でクエン酸に変化するため、疲労回復効果は抜群。

2,食欲&消化吸収をup
 さっぱりとした酸味と香りは、口や胃での消化液を増やして食欲や消化吸収をup。クエン酸が胃の働きを助けるため、タンパク質の消化やカルシウムの吸収がよくなります。

3,生活習慣病改善&ダイエット効果も期待
 酢を摂取して体内がアルカリ性に近づくと、新陳代謝が活発になり血液もサラサラに。アミノ酸の働きで脂肪燃焼酵素も活発になります。一日大さじいっぱいの酢をとり続けると、血中コレステロールや高血圧・血中脂肪が低下し、食後の血糖値の上昇が穏やかになることがわかっています。

4,殺菌効果により腸の働きを活発に
 殺菌効果がある酢は、エコナ掃除アイテムとしても使われますが、体内でも同じような働きをします。有害物質が減って腸内環境が改善され、腸の動きが活発になることで便秘解消。肌荒れや攻守予防も期待できます。

○種類

陣ふいが作り出した最古の調味料といわれる酢は、酒を酢酸発酵させることから生まれ、日本へも酒の技術とともに中国から米酢が伝えられたといわれています。
現在流通する食用酢は、科学的な方法で合成された酢酸に頼らない醸造酢がほとんど。
原料が米や麦の「穀物酢」と、果実が原料の「果実酢」の二つに大きく分かれます。
クエン酸や酢酸に代表される有機酸・アミノ酸が何種類も含まれ、それらが味や風味の違いを生み出しています。

【穀物酢】
 米やトウモロコシ・小麦など複数の穀物を原料に作られる。癖がなく、すっきりとした味わいなのでどんな料理にも幅広く使える万能選手。
【米酢】
 日本で最も古くから作られている酢。米から作った酒に酢酸菌を加えて発酵。まろやかでほのかな甘みとコクがある。米100%のものを純米酢といいます。
【黒酢】
 米や玄米・大麦などを原料に、じっくり発酵・熟成させたもの。米酢よりもうまみが強い。中国の黒酢は香酢とも呼ばれ、日本とは製法も違いより個性的な味わい。
【ワインビネガー】
 ワインのようなフルーティーな香りと癖のない酸味が特徴。赤は皮つきのブドウが原料で酸味が強い。皮をむいたブドウで造る白はえぐみが少ない。どちらもマリネやドレッシングなどに最適。
【バルサミコ酢】
 ブドウの果汁を木の樽で長期熟成させつくる、イタリアの伝統的な酢。まろやかな酸味と甘み、豊かな香りが特徴で、ソースやドレッシングに。赤が一般的。
【リンゴ酢】
 リンゴ果汁から作られる果実酢。フルーティーな香りを持ち、酢特有のツンとしたにおいが少ないので、ドリンクやゼリーなどのデザートにぴったり。はちみつとの相性がよく健康ドリンクに◎。
【柿酢】
 柿の実をつぶし、熟成させえt作る果実酢。ミネラルやポリフェノール・ビタミンなどほかの酢には含まれない成分の健康パワーとして注目されている。

○調理に活かそう、酢のパワー!

【保存性up】
 酢の殺菌効果で保存性がアップ。酢飯やピクルス・南蛮漬けなど保存が必要なものに。
【肉を柔らかくする】
 酢につけてから調理したり、火を通してからマリネすると驚くほど柔らかくなります。
【臭み消し】
 魚の生臭さを消してくれます。においが気になるキッチンの掃除にも。
【色よく仕上げる】
 空気に触れると色が変わりやすいゴボウやレンコンは酢で味付けすると色鮮やかに。あく抜きで酢水につけたり酢を加えて茹でても白く仕上がります。

追記
茹で卵を作るときに酢を入れるのは…
 酢にはタンパク質を固める作用があるため、少し入れれば多少ひびが入っても中身がすぐ固まるので失敗を防げます。

5,かつお節・削り節

うまみ成分だけじゃありません。だし汁やあえ物にプラスして手軽に栄養価up。

○かつお節が体に美味しい理由

1,高たんぱく&低脂肪のヘルシー食材
 だし汁の材料というイメージのかつお節は、高たんぱくで低脂肪な優秀食材。細胞や肌などの原料にもなるたんぱく質は、ダイエット中でもしっかり取りたい栄養素。脂質や糖質より、消化する際に使われるエネルギー量が大きいことも覚えておきましょう。

2,ビタミンB群やミネラルもたっぷり
 エネルギー代謝に欠かせないビタミンB群が豊富。貧血の予防や改善に役立つ鉄、血圧のコントロールに役立つミネラルのほか。アミノ酸の働きで、疲労回復や集中力アップにも効果が期待。

3,濃いうまみで満足感がじんわり
 かつお節をたっぷり使った沖縄の郷土食「かちゅー湯」は香りとうまみが濃厚。かつお節も具として食べれるので栄養をしっかり取ることができます。かつお節節に含まれるアミノ酸の一種であるヒスチジンは満腹感を高める働きがあるとか。ダイエットの強い味方ですね。 
  〈かちゅー湯の作り方〉
   器に削り節を多めに入れ、味噌大さじ1を加え熱湯を注ぐ。好みでワカメやネギなどを入れて食べる。

 いかがでしょうか?
 日本に残る伝統食がいっぱいありますね。
 手間暇をかけてじっくり手作りのものを机に並べて、家族そろって楽しい食事の時間を過ごしたいものですね。

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