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#19 コミットのかけ違い

はじめに、誤解を招いてしまいそうなので先に書いておくと。

正しく正確につくると言うことは大事なことで、社会人一年目や、物事を新しく始めるためには、まずは基本に忠実に取り組むことは当たり前。

守破離なんて言葉があるけど、ある型を徹底的に守ることで一つの視点が身につく。なので誰もが通るべき道だ。

しかし、厄介なことに物事の課題解決方法や、お金を稼ぐためのモデルなんて、教科書どおりでは答えが見つからないので、正しく正確につくるだけでは見えてこない。

逆に言えば、基本というのは見えていない余白の部分を実感するための視点を得ることなのだと思う。

デザインだけを学ぶのではなく、マーケティングやエンジニアリングも学んだ方が良いと言うのも、スキルの領域を広げるだけでなく、それぞれの視点を養うことが大事。

フレームを覚えたとか、プログラミングの言語を理解できるとか、そういったハード面のスキルを養うこととは少し違う。

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ここまでの内容だと、視点を持つことって大事。みたいな話になってしまいそうだけど、今回はそうではない。

どれだけ多角的な視点を持っていようと、どうしても隙間には余白が存在している。

余白とは不確実な領域であり、当たり前すぎることなのだけど、これがあるから物事は上手くいかないことばかり。

では、誰がそこに向き合っていくのかと言えば、クリエイターとか呼ばれる人に違いない。
(ちなみに職種の話をしているのはなく、そこに向き合う人全てがそうであると言いたい)

話を冒頭まで巻き戻して回収させていただくと、正しく正確につくることだけを仕事にしていても、そのうち限界は来てしまうと言うこと。むしろ、不確実性に向き合うことが仕事と言って良い。

正しいようでも、いつの間にかコミットのかけ違いが生じる。

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市場とか、世の中の風潮とか、たくさんの変数があるけど、結局のところ最後には人の気持ちとか行動に起因する問題が殆どなので、方法論とか定量調査とかだけでは測れない余白が多い。

こんな時、僕の脳内では水分を絞り切りたいけど絞り切れないおしぼり(お手拭き)が頭に浮かぶ(笑)

絞り切ることは、何かを無視しているようで非常に怖くなる。

そんなジレンマと緊張感の間で、憂鬱な気持ちになるけど、顔も知らない誰かを想像することがやっぱり好きで、少しワクワクしながら仕事をしている。

人に興味があると言うのは武器になると思う。

※この文章は社内用に書かれたものです

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