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好きから始まる支援 / 人吉を冒険して(あゆ) #Season3

こんにちは!運営チームのあゆです!

innovationGO Season3 FINDコース、第4回目の冒険は…熊本県人吉を舞台にテーマは「被災地の支援」です!

U-18は、「やってみたいかも?」をみつけるために全6地域を冒険し、未来をつくるアイデアを考えることに挑みます。

冒険で出会ったひと・もの・ことや、ワークショップでU-18が考えたアイデアを、わたしの気づきと共に紹介していきます!

このnoteが、「やってみたいかも?」のアイデアをみつけるきっかけになれば、嬉しいです!


1.豪雨によって被災した人吉へ

今回訪れたのは、熊本県人吉。人吉は、熊本の最南端に位置する市です。九州山地に囲まれた人吉盆地や、日本三大急流の1つである、「球磨川(くまがわ)」などがあります。 

熊本県は、令和2年7月に記録的な大雨(令和2年7月豪雨)がありました。
今回の冒険先である人吉も、豪雨災害に遭いました。復興に向かう町の様子も、インタビューを通して知ることができました。

地域を案内するナビゲーターは、一般社団法人BRIDGE KUMAMOTO(ブリッジクマモト)坂本紫織さん、人吉で活躍するローカル・プレイヤーとして、さいばーとれいん斉場俊之さんです。

左からナビゲーターの坂本さん、ローカル・プレイヤーの斉場さん

坂本さんは、東京の会社で働いていましたが、熊本地震をきっかけに母の地元である熊本に戻ったそうです。そして人吉の災害時には、現地に赴き教育支援などを行なっていました。

斉場さんは、社会福祉協議会で数々の災害の支援をされていました。その後独立し、映像関係の仕事をしながら災害支援も続けています。


2.くま川鉄道が好き、からはじまった

災害支援を行なってきた経験のある斉場さんに、人吉での支援について教えていただきました。

斉場さんは、あることを目標に人吉の復興に取り組んでいます。

それは、被災材被災財に変え、復興につなげること!

被災材とは、災害が起こった際に出た廃材などのこと。川の氾濫による浸水で、これまで通り使用することができなくなった様々なものが、災害後に出ます。

このように災害時に出た被災材を「財産」と捉える。そんな活動に斉場さんは人吉で携わったそうです。

きっかけは、斉場さんの大好きな鉄道だったそう。「さいばーとれいん」という会社名からも、鉄道好きが表れていますよね。

令和2年7月豪雨によって、くま川鉄道というローカル線の運行ができなくなりました。そんな状況を知った斉場さんは、あるものに注目しました。

それは、水没して使えなくなってしまったくま川鉄道の記念切符

被災当初の記念切符の様子

一見だれもが、もう使うことができない廃材と思ってしまうような、記念切符。しかし、あるアイデアで「被災財」へと姿を変えます。

それがこちら!

「田園シンフォニーをもう一度」を紹介する斉場さん

なんとこれ、濡れた記念切符を使った、切り絵アート「田園シンフォニーをもう一度」なんです!色とりどりの電車が、とっても素敵!

切り絵作家である渡邊義紘さんが、全て手作業で製作したそうです。作品を飾るための額縁は、障がい者支援センター「あゆの里」のみなさんが手作業で作ったもの。

切り絵アートのデザインを担当した佐藤かつあきさんにも、お話を聞くことができました。

被災当時の人吉の様子や作品について語る佐藤さん(左)

「被災地で出る廃材は、誰かの思い出の品である」ということを大切に、だれでも手にとることができ、ふとした時に思い出すことができるよう、記念切符をアート作品にすることを決めたそうです。

作品は豪雨災害支援として100セットが販売され、売上の一部はくま川鉄道に寄付されたそうです。

実際に、東京や静岡からも購入があり、多くの人の手に作品が届けられました。そして、額縁を制作した「あゆの里」のみなさんも、熊本の役に立てて嬉しいと喜んでくれたそうです。

使えなくなってしまった記念切符を、被災材として廃棄してもおかしくなかった。しかし、それを被災財としてアートに変え、支援につなげたわけです。

この支援が生まれた背景には、斉場さんのくま川鉄道が好きがあったからで。こうした自分の好きが、支援につながることを知りました。


3. 人吉の今とこれから

今回の冒険では、人吉の今の様子も少し案内していただきました!

コンテナでできた復興商店街「モゾカタウン」。モゾカとは、人吉球磨言葉で“小さくて可愛い”という意味だそうです。

復興商店街「モゾカタウン」

さらに進んでいくと、球磨川が見えてきました。災害時はたった一晩で、一ヶ月分の降水量を記録し、流されてしまった橋もあったそうです。

球磨川のいまの様子も紹介いただきました

被災した当時、球磨川が氾濫し、ここまで大きな被害になるとは誰もが想像していなかったそうです。

最後に、今後についても聞きました。

斉場さんによると、人吉にはまだまだ被災財が眠っているとのこと...!

人吉の被災材が、どのように被災財に変わっていくのか。楽しみです!


4. U-18が考えたアイデアは?

人吉のインタビューを通して、U-18はなににワクワクし、やってみたいかも?と感じたのでしょうか。ワークショップで出たアイデアをグラフィック・レコーディング(グラレコ)でご紹介します!

U-18のアイデアを記録したグラレコ

アイデアの中でわたしが印象に残ったのが、「構福連携」です。

だれでも人吉のまちづくりに携わることができる未来をつくるために、被災財を使ったカフェで、被災財を販売するというアイデアです。

わたしは被災地支援といえば、募金やボランティア活動を思い浮かべていました。

しかし、このアイデアのように、多様な方法で被災地を応援することができるのであれば、支援に対するハードルを下げることができると思います。なおかつ、被災地をもっと身近に感じ他人事として捉えることも少なくなるはずです。

どのチームも、今回学んだ被災財を活かすためのアイデアを考えていて、興味深かったです!


5. わたしが冒険で感じたこと

今回は、熊本県人吉を冒険し、被災地の支援について考えました。

鉄道が好き!という自分の好きをきっかけに、斉場さんの支援は始まりました。

「自分たちがワクワクして、支援者のみなさんに切り絵アートを届けることができた。」

そう、笑顔で話す斉場さんの顔が忘れられません。

わたしは今まで、時間や現地までの距離に託けて、支援に関わる機会を逃してきました。

しかし、人吉への冒険を通して自分の好きなことで被災地を支援する方法もあると教えていただきました。

わたしが好きなことは、文章で想いを伝えることです。

文章で被災地の支援をするとしたら・・・?

わたしも自分の好きから、被災地の支援をしたいと感じました。

 あなたなら、どのような好きで被災地の支援を始めますか?


あゆ



☆U-18の知らない人吉の世界☆
この記事の冒険の動画を、こちらから観ることができます!きっと、あなたの「やってみたいかも?」がみつかるはず!

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<この記事を書いた人>
あゆ。長崎県壱岐市出身。大分大学経済学部所属。i.clubインターン2期生。インターンでは、イノベーションや探究活動について学習中。猫と音楽と本が好き。Season1参加者。Season2高校生メンター。Season3からは大学生メンター&運営チームとして活動。


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