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関わりの中でヒットが生まれる / 読谷村を冒険して(なるる)#Season1

この冒険は、地域を案内してくれる小野間さんの三線で冒険が始まりました。

唐船ドーイという沖縄の音楽で、出だしから沖縄感満載!

ワクワクがとっても高まりました!

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(左が地域を案内してくれる上間さん、真ん中が事業者の嵩田さん、右が小野間さんです )

読谷村(よみたんそん)は、人口が日本一の村。

そんな興味惹かれる場所で、「元祖紅いもタルト」を作ったお菓子御殿さんの話を聞きます。

「紫色のお菓子なんて、売れるわけがない!」

そんな、周囲の声を跳ね除けて【元祖紅いもタルト】は爆発的なヒットを生み出します!

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(実際に工場で製造された元祖紅いもタルトの食レポをしていただきました )

どうして、ここまでヒットする商品になったのか。

インタビューと僕なりの整理をしながら、ここに書いてみたいと思います。

突然ですが、イサム・ノグチという彫刻家をご存知でしょうか。

岐阜提灯をモチーフにした「あかり(Akari)」シリーズや、庭や公園などの環境設計なども行った彫刻家です。

そんな彼の創造哲学は「関係性をつくる」ところにあったと言われています。つまり、彼の作品を媒体にして多様な存在が関わったり、あるいは見えなかったつながりを作品を通じて見えるようにしたりすることが、彼の創作の原点だったのではないかということです。

僕は元祖紅いもタルトも、同じようなものがあったのではないかと考えました。

元祖紅いもタルトも一つの作品。それは多様な関わりの媒介となっているのではないか。そして、その関わりがヒットを生み出したのではないか。ということです。

例えば・・・
「観光客(お土産として買う人)」
「地元の方(地元生まれのお菓子として買う人)」
「生産者(紅芋や紅いもタルトを作る人)」

このような関わりを想像することができます。

では、この関わりの中でどのようにしてヒットを生み出すことができたのでしょうか。

それぞれのファクターを見ていきたと思います。

「観光客(お土産として買う人)」

元祖紅いもタルトは、沖縄県を中心に販売されており、基本的に沖縄県でないと買えません。そこに行かないと買うことができないという、特別感は観光客にとって魅力的なお土産の要素となります。

というのも、「紅いもタルト」はお菓子御殿さん以外のお店からも販売されており、これらの商品は沖縄県以外でも手に入れることができます。

しかし、その紅いもタルトの始まりは沖縄県の御菓子御殿さん。

だから「【元祖】紅いもタルト」なのです。

多くの紅いもタルトが世の中に出回る中、元祖は沖縄県でしか買えない。これが先に書いた「特別感」が、観光客にとっての魅力的な要素になるのではないかと考えました。

では、「地元の方(地元生まれのお菓子として買う人)」や「生産者(紅芋や紅いもタルトを作る人)」はどうなんでしょうか。

「元祖紅いもタルト」の「紅いも」とは、今回の冒険先である読谷村の特産品である「紅芋」のことです。つまり、地元の特産品を使って作られたのが「元祖紅いもタルト」なのです。

きっと、生産者の方々も、地元の方々も、「地域の特産品が、お菓子になる」という「特別感」を感じているのではないでしょうか。

実際に、紅いもタルトは地元の人からも熱い支持を受けており、地元にも愛される商品になっています。

元祖紅いもタルトは、観光客から見れば「そこでしか買えない特別な商品」、地元の方や生産者の方から見れば「地域の特産品がお菓子になった特別な商品」。

紅いもタルトを各々のファクターが「特別な商品」として捉える。これが紅いもタルトがヒットを生み出した理由なのではないでしょうか。

関わりの中で生み出されていくヒット商品は、他にどのようなものがあるのだろうか。

そして、その関わりはどのようにデザインできるのだろうか。

全国の地域のヒット商品について、もっと調べたくなっている自分がいました。


なるる



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