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みんなの成長 / 西粟倉を冒険して(ゆきりん)#Season1

今回の冒険先は、岡山県西粟倉。

ここで私たちは、旅をナビゲートしてくださった一般社団法人Nestの新荘直明さんと、渋谷カバンの渋谷さんと出会いました。

渋谷さんは元々、千葉の会社員だったが、趣味で行っていたクラストで、たまたま岡山県で修行できるということで、岡山に移住し、その後、西粟倉で独立されたそうです。

そこで、渋谷さんはある夢を持ちました。

西粟倉には鹿が多い。駆除された鹿は食肉にはなっているが、皮は破棄されている。そこで、破棄される「皮」を「革」にして、長く大切に使えるカバンを作りたい!と思われたそうです。

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(なめした大きな1枚の革を見せながらお話をしてくださる、渋谷さん)

しかし、そう簡単に行くものではありませんでした。

そもそも鹿の皮は食肉用の副産物であり、さばき方が革にする為のものではなかったのでした。そこで、渋谷さんは猟師さんに、レザーを使いたい!という想いを伝え、様々な方の理解や協力のもと、鹿革を使ったカバンを作り始めることが出来ました。

仕入れた皮をきちんとした革に加工するところから、作ったカバンを営業販売するところまで、渋谷さん一人でされているそうです。実際にフィールドワークでは、渋谷さんがカバンを作られている工房を見せていただきました。

まず、革を染める工程からご自身でされることもあり、その後革を切ったり、重ねた時に不格好にならないよう革を薄くしたりします。また革は硬いので、糸が通るよう、縫い目に穴を開けてから縫っていきます。

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(渋谷さんに、革を薄く加工する実演をしていただきました)

大きなカバンだと、作るのに2日かかることもあるそうですが、ほとんどを手作業で作ることで、丈夫で長持ちなカバンになるそうです。

このように、カバンを作る工程だけでも細かいものが沢山あり、営業販売までされていると考えると、とても大変そうです。でも、それだけこだわりを持ってお仕事をされていることがわかりました。

そして、今回のイノベーションワークショップでは、何度も参加してくれている、いわばベテランのU-18が多いグループでした。私はこのグループのファシリテーターとして、このベテラングループがどのような未来をつくるアイデアを出すのか、とても楽しみでした。

つくりたい未来を考えた時、西粟倉の革を西粟倉の外で革の良さを伝えたい、という未来を考えてくれた子と、まずは西粟倉の中で、地域の人に革の良さを伝えたい、と考えてくれた子がいました。

グループの中で真逆な発想が出たのです。

そこで私は、より新しい!と思う未来はどっちかな?という質問をしました。

すると、今まで参加してきた回では、全国の人に広めるというアイデアが多かったが、まずは地域の人で良さを広める考え方が新しいかも!と答えてくれました。また、その地域の人が外に出た時に魅力を伝えられたら良いのでは?とアイデアも膨らんだことに嬉しさを感じました。

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(グラレコによるふりかえりの様子。私たちのチームは、地域内に魅力を伝えるアイデアを考え、発表しました)

この考え方は、innovationGO参加回数を重ねているからこそ、気づくことができたこと。そして、これこそイノベーションを考える面白さ。そのことを感じてもらえたような気がしました。

その後も話し合いは進み、私はみんなの成長を間近で感じられたことが、何よりも嬉しかったです。

そして、私自身もみんなの考えを引き出せるような質問ができるようになったかも?と最初の頃に比べると成長できた気がしました。

残りの活動でも、引き続きU-18のみんなと一緒に成長できるような冒険にしたいと心から思いました。


ゆきりん

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