見出し画像

6時




染まる
 
歌や
踊りのように
 
本当は
禁じられていないものをひとつひとつ
つないで、
たどりついた手
 
太陽から溶け出した
朝が
頭の上を流れてゆくとき、目から
うけとった色に 染まりはじめる
頬も 鼻先も
 
つらぬいて
結んできた
輪の外で跳ねる、こぼれてもういちど
目の前に
降る
 
知らずに眠っていた 問いや
表情、
あたたかいふとんから
今日はいっしょに
起きてきて
 
ただ、
となりの椅子に座っている
人の顔で、
光って
乾いて
帰って行った日々のように
染める
 
すこしずつ動いて 形を変えてゆく 雲に
となりのあなたも気づいている、
ということに、今
どうしようもなく
気づいている
 
 
わたし






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?