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FINAL FANTASY Jukebox Mixで曲をまとめて情緒を振り返る

座れ。おれだ。おれは月末に迫ったファイナルファンタジーフォーティーンの拡張パッチに備えて木人を殴ったりGUNの性能を上げたりローグライクダンジョンに潜ってはならずものキマイラに殺されたりしている。そんな中、おれのギルドハウスの窓を突き破って新聞が投げ込まれていた。おれは作りかけのルイボスティーを床に叩きつけ、それを読んだ…。

サブスクリプション…つまり…未来…希望…サイバーパンク…。Apple Music派のおれはコントローラーを投げ捨て、アイッフォーンを耳にジャックインし、植松伸夫や崎元仁のサウンドに酔いしれた…。クリスタル…飛空艇…チョコボ…モーグリ…ライフストリーム…百億の鏡のかけら…小さなともしび…とらわれた天使の歌声…ゼノ…ギアス…。

10曲まとめてみよう

そういう事で気軽にファイナルファンタジーサントラが聴けるようになったのはかなり嬉しい。ちょっとテンション上げたい時にサッと戦闘曲を摂取出来るようになった。ノスタルジーにも最新にも浸ることが出来る。履修歴は4 5 6 7 8 9 10 12 14のわたくしが選んだプレイリストはこれだ。

リンク先では冒頭程度だが全曲試聴可能だ。通して聞くことも出来るので、この記事を読みながら裏で再生しておくと理解が進むだろう。以下は各曲の思い入れだ。なんだかんだでファイナルファンタジーとともに生きてきているわたしだよ。

赤い翼(FF4)

主人公セシルがゲーム開始時に所属している飛空艇師団赤い翼のテーマ曲だ。タイトル画面でスタートボタンを押すと闇の中からこの曲が始まり物語が始まる。勇壮な曲であり、赤い翼が抜き差しならない眼光を備えた男達であるといっぱつでわかり、そこの隊長であるセシルがすでにひとかどの男であると伝えてくる。ファイナルファンタジー4がおれの初ファイナルファンタジーだが、こいつはアリアハンで目覚める16歳のレベル1のぺーぺーではないのだ。ドラクエとは全く違う世界なのだと、キッズだったおれの心に深く刻まれた。ちなみに当時のゲームは非常にデータが消えやすく、それはファイナルファンタジー4も例外ではなかった。学校から帰ってきてスーパーファミコンを立ち上げ、スタートボタンを押すと表示されるはずのロードデータ選択が表示されず、僅かな間を置いてこの曲が流れてきた時、おれは冒険が全て次元の狭間に消えたことを悟り、発狂するのだ。赤い翼のテーマは、おれにファイナルファンタジーのシリアスさをあらゆる意味で教えてくれた曲だ。

ビッグブリッヂの死闘(FF5)

言わずと知れた名曲だ。様々なバージョンがあるがここでは原曲を選択している。ギルガメッシュは未だにあちこちで頑張っててえらい。それにしてもこの曲を聞くと中学校の頃にピアノでFFやドラクエの曲を弾きこなしたフジオカくんのことが思い出される。彼はとくだん目立つタイプでもなかったが、ビッグブリッヂの死闘が弾けると分かるやその時はクラスのヒーローだった気がする。今も元気だろうか。

仲間を求めて(FF6)

絶望の世界崩壊を乗り越えて新飛空艇ファルコン号を手に入れた時に満を持して流れる曲だ。水面を切り裂いて海底から舞い上がるファルコン号を前にして、おれはありとあらゆる希望を取り戻し…再び仲間を集めてケフカの野郎をぶちのめしてやろうと誓ったものだ。それにしてもキッズだった当時は「今考えている事の逆が正解だ。でもそれは大きなミステイク。」てよくわからなかったが、相当なハードボイルド感の漂うセリフであるとだけはわかり、むやみな憧れを抱いていた。結局のところこの言葉は「深読みは大事だがやり過ぎるとキリがないので最終的には自分を信じろ」みたいな解釈だと思うんだけど合ってるかしらね。

更に戦う者達(FF7)

剣と魔法の世界からいきなりサイバーパンクの世界へ飛躍したFF7の中ボス戦だ。植松伸夫御大お得意のハードロック調でめちゃくちゃ血液が沸騰するやつだが、よく聴いているとわりと今までのボス戦っぽい雰囲気も散りばめられておりとてもツヨイ。FF7はそこまで難易度が高くないため、中ボスは襲ってくる危機感よりも「オッ話の山場だな?!ドンナニモナッチマウゼ?!」と鼻息が荒くなる感じだ。

剣の一閃(FF12)

イヴァリースアライアンスのFF12からこの曲だ。崎元仁御大のサウンドはとにかく勇壮で豪華絢爛だがこの曲は本当にチョーかっこいい。カンカララカン!カンカララカン!と響くチャイム、どがんどがん鳴り響く打楽器群、とてつもなく燃える曲だ。FF14ではリドルアナ大灯台ステージが存在し、そこの頂上で繰り広げられる鬼龍ヤズマットとの激戦で流れる。うっすら星が瞬く超高空の蒼天の下でこの曲をバックに24人の光の戦士がヤズマット相手に戦うのだ。まぁ周回するよね。リターントゥイヴァリースシリーズのボス戦だとヤズマット戦が一番好きです。

希望の都(FF14)

ファイナルファンタジー14のスタート地点のひとつ、砂の都ウルダハの昼間の曲である。ウルダハは欲望の都とも言われ、SAKUSESUを目論む冒険者と商人が集う街だ。王家は力を失い、豪族が陰謀を巡らし、軍は汚職にまみれている。往来で借金を焦げ付かせた貧民が金貸しに連行されても誰も気に留めない。そんなエオルゼアのネオサイタマであるところのウルダハだが、それでもそこは夢の始まりなのだ。そんな夢の地を体現した希望溢れる曲。心は常にウルダハだよ。ちなみにこの曲をリアルの街中で聞くと視覚は現実、聴覚はエオルゼアとなり、脳がバグる。

メタル:ブルートジャスティスモード〜機工城アレキサンダー律動編〜(FF14)

待て。わかってる。一曲だけ渡辺宙明が混ざってるぞと、そう言いたいのだろう。おれもそう思う。だがおれはロボが好きだ。だからロボの曲は推す。それだけだ。知らない人のために説明するとこの曲はゴブリン族が開発したスーパー合体メカ「ブルートジャスティス」のテーマだ。ロケットパンチ、ブレストファイヤー、光子力ビームを放つ完全無欠の鉄の城であり、こう、無条件でアツい。ちなみに合体ギミックはトランスフォーマーのデバステーターなのでロボネタとしてグローバルデザインが施されている。スクエニの意識の高さが伺えますね。うちの嫁様は未だにアレキサンダーシリーズを進めていないので早くやれやれと探しているのだが、勧める理由がこれだから進めてくれない気がする。

逆襲の咆哮(FF14)

ファイナルファンタジー14のダンジョンボスなどで流れる戦闘曲だ。紅蓮のボス戦もかっこいいが、蒼天時代のこの曲は荘厳な雰囲気が決戦の空気を作り出すため非常に好みである。とはいえあまりにもカッコよすぎるため、コミカルなボスが出てくるとギャップでえらいことになるのであった。

月下彼岸花〜蛮神ツクヨミ討滅戦〜(FF14)

紅蓮編の真なるクライマックスを彩るツクヨミのテーマ。もうね、ほんとこう、ヨツユの話はどうしてああなってしまったのか…。哀しい…。おれたちが出来るのはその死を悼み、貶めるものに怒り、子供が健やかに育てる世界を作ることだけなのだ…。

未来へ

いかがだっただろうか。音楽の話をするつもりが結局は作品語りになってしまったが、記憶には複合的に残るものだ。おまえもファイナルファンタジーで何か思うところがあればサブスクリプションを決めてサントラの世界へ旅立て。そこはメキスコではない。約束の地だ。そしておれはこれからアメノミハシラを登ってくる。今度こそ登り切ってやるからな!!!!!見とけよ!!!!!!!!!!

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