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下北沢 老舗ジャズバーにはアーリタイムに

葉山の海近、月に1,2回、晴天の週末にシャンパーニュバーをオープンさせているインギャリオン店主です。先日のブルータスの特集がJazzだったので、久しぶりに下北沢の老舗ジャズバーに行ってきました(影響されやすい^^;)

1975年からオープンされているこちらのバー。以前伺ったのは、20年以上前。店の雰囲気など全く覚えてませんでしたが、歴史を感じさせる扉を開けたら、トランペットの響きとともになぜか懐かしい感覚が蘇ってきました。

まだ夕食前、オープンまもない18時過ぎ。1人の客がキープしているであろうボトルを横に、スコッチのロックを飲みながら、マスターと静かに談笑していました。

僕は1席開けてカウンターに座り、まずはギネスから。ボトルからグラスに泡がふんわりとグラスから上にせりあがってくるように、丁寧に時間をかけて注いでくれます。

久しぶりのJAZZバー。JAZZを聴きながら、こういったマスターの仕草を見ているの、極上の時間に感じます。

ビターなギネスとライブ音源らしいトランペットやピアノ、ドラムのサウンドはなんとも言えない組み合わせで身体を別の世界に連れていきます。

マスターは少しアンプのボリュームを上げて、「聴きたい曲があったらかけますので」と言って、またもう1人の客の会話の続きをし始めました。

20年以上前は、まずは食事の前に行きつけのいくつかのバーの扉を開けるのが常でした。バーにいつも来る常連やマスターと、取り止めもない話をしながら、時にはダーツをし、時には週末の遊びのプランをしたりして、グラスを重ねていました。

隣の客が一杯飲んで帰った頃合いに、アードベックのロックを追加で。ギネスを飲み終わった後の苦みをモルトの刺激が追いかけてきます。Jazzのサウンドにはモルトが本当にマッチして、なんとも言えない心地よい気分になってきます。

先に帰ったお客は近くの劇場のオーナーとのこと。これから開演準備を見守りに行ったのでしょうか。マスターと変わっていく下北沢の話で、昔話に花が咲きます。

「Jazzを聴きに来る方たちは、最近は大抵早い時間なんですよ。遅い時間はJazzはどうでもよくて、飲んで会話を楽しみたいグループがほとんどです」

マスターはそういって、また新しいレコードにそっと針を落とします。飾られたジャケットは大好きだったチェットベーカー。うん、なんて幸せなんだ。

レコードが終わったときに、ちょうどまた1人の男のお客様。この方も常連らしく、Jazzを静かに聴きにきたのでしょう。

まだ19時。次はどんな音楽を聴きに行こうか。下北沢にはまだまだいきたいお店がたくさんあります。

この日は音楽にこだわりのあるバーをいくつかハシゴして、ミュージック三昧の夜になりました。たまにはバー巡りもいいですね。読んでいただきありがとうございました!

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