都市と辺境〜それぞれのカルチャーショック〜
こんばんは🌙*゚
今回は。。。
「長江 天と地の大紀行」
-第1回 チベット大峡谷と理想郷-
という2011年10月に放映された番組を通して、
都市と辺境について考えたいと思います。
番組は、俳優の阿部力(あべ つよし)さんが
中国の雲南省シャングリラを訪れるところから始まります
ナパ海という湿地帯を訪れると、
18歳のチベット族の女性ツームーに出会います
彼女の仕事は、シャングリラを訪れる観光客と一緒に写真を撮ること
シャングリラの草原をバックに子羊と一緒に写真を撮って、1人5元(当時約60円)
ツームーが記念写真の仕事を始めたのは、妹が中学進学を控え、お金が必要になったためということです
翌日、阿部さんはツームーの家を訪ね、お話をききました
記念写真の仕事をしていないときは、何をしているの?
"洗濯とか家事とかかな"
たまには街に繰り出したり、趣味をやったりしないの?
"しないよ"
友達と遊んだりもしないの?
"1年に1日だけ旧正月のときだけ遊ぶんだよ
家事とか畑仕事とか仕事がいろいろあるの"
"上海からここまでどれくらいで来れるの?"
飛行機なら半日かな
"上海からシャングリラまで半日で来たの?!"
うん
"ウソだぁ
たった半日で?"
ああ
(スタッフ)なんでそんなこと聞くの?上海に行きたいんでしょ
"まぁそうだね"
(スタッフ)上海とラサ(チベット仏教の聖地)だったらどっち行きたい?
"上海に行きたい"
阿部さんはツームーが1歩も外の世界に出たことがないことを知った
シャングリラの広い草原を歩きながら、上空の飛行機を眺めたツームーは質問する。
"飛行機には何人くらい乗れるの?"
大きい飛行機は400人くらい乗れるよ
"ウソだぁ"
ほんとだよ
"絶対信じないよ
そんなの不可能だよ"
"天空には道があるの?"
なんていえばいいかな、、いろいろみせてあげたい…
阿部さんは彼女に新しい世界をみせてあげたいという思いをスタッフに相談した
僕と一緒に上海に行こうよ
"無理だよ"
なんで?行きたくないの?
"ちがうよ
だって 信じられないことばっかり"
"飛行機に400人乗れるとか、
100階建ての建物があるなんて…"
俺が嘘ついてると思ってるんだね?
"だって信じられないよ"
上海に行きたいんだよね?
"そりゃ行きたいよ"
上海に入り空港へツームーを迎えに行く。
両親と来たツームーは民族衣装の姿で阿部さんと再開する
阿部さんはチベット高原のシャングリラを訪れたとき、18歳のツームーと出逢った。
彼女は外の世界を何一つ知らなかった。
「上海とラサ、どっちに行きたい?」
彼女は答えた。上海に行きたいと。
それは、都市とは縁遠い生活を送るものが自然と抱く憧れかもしれない。
彼女の夢を叶えようと、阿部さんは両親に上海への旅を相談したが、同意は得られなかった。
阿部がシャングリラを去った後、ツームーは両親を説得して上海行きを実現したのだ。
これから地下鉄を紹介するよ
"地下に行けるの?うそだぁ"
駅構内
"この人たちみんな仕事に行くの?"
と、不思議がっていた。
"飛んでるみたい"
レールの上を走っているんだよ
高層ビルを前にして
"すごい 私の方に倒れてきそう"
と、感動する。
"これは海?"
ちがうよ これは長江の支流だよ
"こんなに広いのに海じゃないの?
すごく綺麗…"
3ヶ月後、ツームーから阿部さん宛に手紙が届きました。
以上が番組の内容でした。
世界のあらゆるところで都市化が進む現代
一方で、シャングリラのように辺境の地が残されているのも実際です。
都市と辺境、この2つのギャップは広がり続けているのかもしれません。
それはそこに住まう人々の価値観にも大きく影響するでしょう。
同時にそのギャップは一種のカルチャーショックを生み出す原因にもなっていると感じました。
ツームーのように、シャングリラのような秘境から、上海のような大都市へ初めて行った時、十数年の常識、価値観が揺らぐことでしょう。
自分の中の世界観に大きな衝撃が走ったとき、戸惑いとともに小さな不安が心を染めます。
今まで自分が生きてきた世界とまったく違う世界が目の前にあること
それは今まで生きてきた世界を疑う事もあるかもしれない。
それでも両極端の世界が混在するのが現代の地球社会です。
私はブータンの最後に電気が通ったと言われる辺境の村に行ったとき、本当に心の底から感動したし、憧れました。
綿花を栽培し、染め、織りまで自分たちで行い民族衣装を自給する生活など
こんな世界があったことを知ることができただけでも幸せだと思えました。
いろんな感情がごちゃ混ぜになったショックは、だんだんと整理されて自分の中の大きな財産となると思います。
ツームーは上海にきて楽しさとともにショックを受けたかもしれない。
でも、それによって彼女の世界は広がったし、自分のいる世界のことが前よりももっとよく分かったんじゃないかな。
なにを美しいと感じるかは人それぞれだけど、
辺境の小さな世界に残されたかけがえのない価値は、
外の世界を知ってより一層感じるのかなと思いました。
少し長くなりましたが、終わりたいと思います😌
おやすみなさい🌕
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