トイレであった本当に怖い話
夜中3時半、尿意に目が覚めトイレへ。
鍵をかけず、半分目を瞑り下を向いて寝ぼけ眼で用を足していた。
ガラガラ~~!!
静寂の中、突然、トイレの引き戸が音を立てる。
それはもう便座から飛び上がって(ちなみに座って用を足している)まき散らしちゃうほどビックリした。
そして暗闇に響く、大きな笑い声。
うわあわああああああああああああ!
こんなに本気で叫んだのは何年ぶりだろうか。
ドアを開けたのは、1歳次男だった。
夜中の3時に、まさか起き出して、トイレまでついてくるなんて思ってもいなかった。ビックリしてポカンと口を開けている私を見て、なおも爆笑する息子。
こっわっ!
びっくりしすぎてまた大声が出た。ちょうど目が覚めて、トイレに行く私についてきたのだろう。寝起きなのに目もパッチリしてるから、もう完全にホラー映画だ。息子と分かっていても怖い。
夜中の3時半、暗闇無音の非日常空間に嬉々としてやがる。一体なんやねん、この息子ドッキリ。
ニヤニヤしている彼を見つめていると、次はすごいスピードでトイレの中に駆け込んできた。
やめてて!
オネエみたいなアクセントで思わず変な声が出る。ちくしょう!こういう時に限って噴水のように湧き出てきやがる。前日の深酒を後悔する。
そしてトイレットペーパーをカラカラ回し、素早くちぎると、それを丸めて、用を足している私の股の間から便器に投げ込もうとしている。
おいコラ!やめろ!
間違ってはないけれど、そういうゲームじゃないんだ!
完全に冴えた目をギラつかせて息子を威嚇するが、用を足しながらでは迫力に欠ける。慌てる私を見てさらにニコニコする息子。
これだけでは終わらない。蛇口から出ている水道で手を洗うかのごとく自然に手を伸ばしてお小水に触れようとしてくるではないか。まじ?寸前のところで息子の手を掴みホールド。
自由を奪われた息子は「イヤー!イヤー!」と叫び出して、手を振りほどき、私の背後に回り、便器に登ろうとしているではないか。深夜に響き渡る我が子の悲鳴。これはもう完全にホラーやで。
アブナイヨ!アブナイヨ!
もうテンパり過ぎてカタコトの留学生みたいになっていた。便器に落ちないように、必死で息子の手足を掴んで落ち着いた体制がこれ。
いろんな意味ですべてを出しきり、2人でしばらくこのままの体制でトイレに座っていると、ようやく息子も落ち着いたよう。
息子を抱きかかえたまま、持てる力のすべてを使ってパンツをずりあげ、ベッドへ連れ帰った。横にすると、先ほどまでの猟奇的な感じは一気に鳴りを潜め、まったりモードになってすぐに眠りについた。寝顔はやっぱりカワイイ…って
ちょっと待て。なんやねんこの寸劇。
目を閉じても暗闇で笑う息子の笑顔が何度も何度も瞼に浮かび眠れなくなってしまった。
「幼児は肌を離せ、手を離すな」
なんていうけれど、子育ての教訓があらためて身に染みたエピソードであった。こういうのも気を抜くと、めちゃんこ怖いから気をつけなければいけいない。
用を足しながら、トイレのドア鍵を息子から守るのは至難の業。最近上下にダブルロックがあるとこも増えてきたけど、まだまだこういう作りのトイレって多いんだよな。
あとトイレに入ってしまって、中から子どもが鍵をかけてしまい、事故に発展することもあるそうだ。小さいうちはチャイルドロックも必要だ。
それからというもの家に二人でいるときは、トイレのドアをちょっと開けて、息子をトイレの前に座らせてスマホでyoutube見せたり、歌を唄ったりしながら、束の間の休息を楽しむようにしている。
同じ年ごろの子どもをもつパパやママはこういう時どうしているのだろう?
いいアイディアがあれば、教えて欲しいものだ。
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