ポプラ社がnoteで募集した「#こんな学校あったらいいな」の審査結果を発表します!
小学生が楽しく読めるお話を募集した「#こんな学校あったらいいな」投稿コンテスト。期間中(7/16-8/31)には、3,364件もの作品をご応募いただきました!すてきな学校のアイデアが詰まった素晴らしい作品を投稿いただき、ありがとうございます。
noteでの応募作品一覧は、こちらをご覧ください。
審査会にて、審査員である久住昌之さんと、ポプラ社 こどもの本編集部、noteディレクター(教育カテゴリ担当)の中野による選考の結果、下記のように受賞者が決定いたしました。
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大賞
こんな学校あったらいいな
久住昌之さん総評・大賞受賞作品へのコメント
第一回ということもあるでしょうが、今回のコンテストの審査はとても難しかったです。
「こんな学校あったらいいな」というのは、本当におおらかで、夢のあるテーマだと思いました。なので、それにこたえて書かれた話も「それはいいなぁ、あははは」というものがたくさん来るのかなと思っていました。でも多くの文章は、ことのほか現実的でした。リアルな現代(あるいは未来)の学校生活の中に、何か非日常なことが起こる、というワンアイデアものが多かったです。だから、テーマのままに気軽に読み始めたボクは、正直、途中からとても疲れてきました。状況説明が多く、読んでいるうちに、何がテーマだったか、わからなくなるのです。
そんな中で、わんたろさんの作品は、一行一行が「こんな学校あったらいいな」という夢への、自由でまっすぐ楽しさにあふれていて、先へ先へと読みたくなりました。突然「ガザミ」なんてのが登場するのも面白い。それが何かということより前に、「ガザミ」という言葉の持つ面白さが、読み手を引き込みます。言葉にはそういう力もあるのです。
わんたろさんの文章は、子供の文章をお母さんが書き表したものです。でもボクは、ここには文章の面白さの原石がゴロゴロある、と感じました。読んでいて、いろいろな風景や場面や色彩が頭に浮かび、読んだ後も余韻が残りました。いい文章は、必ずなにか余韻が残ります。そして、それこそが読者の心を、長い時間とらえて離さないのです。
わんたろさんの言葉を的確にとらえて書き止め、このような形で代理投稿したお母さんのセンスもすばらしい。今回の受賞は母子二人の力だと思います。ただひとつ惜しいのは、最後の一行が、大人っぽいまとめになっていることかな(笑)
編集部賞
僕のとなりはおばあちゃん
学校にやってくる新しい友だちが、おばあちゃん。そんな毎日、想像しただけでもワクワクします。机を並べて、勉強したり、好きなものの話をしたり、内緒で恋の悩みを相談できたら素敵ですね。(ポプラ社・髙林)
「ねこの大福」 はらまさかず
「福」という字の書き方をやさしく教えてくれる仲間や、ひとつのことをやりとげるまでのんびり見守る先生やクラス。こまかいところに作者の温かいまなざしがあふれています。学校という小さな社会にこういう時間があることが、何よりも大事なのではと考えさせられました。(ポプラ社・小堺)
給食で世界旅行!
さまざまなルーツを持つクラスメイトたちが、世界中の料理を持ち寄ったら…。おいしいものを一緒に食べることは、心の距離をぐっと近づけます。お互いの文化を笑顔で味わう、幸せな時間が思い浮かぶ物語でした。(ポプラ社・村上)
だからキミと明日も、明後日も
作中のキューイは、人工的なAIとして登場しますが、子どものときに感じる未知への不安という意味では、弟や妹が生まれた時の兄姉の気持ちとも通じるものだと感じる作品でした。(ポプラ社・髙林)
おじさんが教えてくれること
クラスに親よりも年上のおじさんがいる。正直にうらやましい。しかも、「できる大人」ではなく、「かんぺきではない大人」。自分をふりかえっても、むしろそういう大人から、社会に出ること、大人になることの楽しみを学んできた気がします。(ポプラ社・小堺)
佳作
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他の投稿作品についても、以下URLよりぜひご覧ください。
大賞・編集部賞の作品は、ポプラ社の編集者の手によって一冊の「文集」に! 久住卓也さんの挿絵入りの楽しい文集を、受賞者のかたに記念品として贈呈させていただきます。どんな文集になるか、楽しみですね。
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たくさんのご応募、ありがとうございました!