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石の説法

今朝、石が説法してきた...

悩めるゴミクズよ

君は甘いぞ

私はずっとここにいる

何千年も佇んでおるぞ

その内、

過去や未来はどうでも良くなったぞ

私は今、ただひたすら無限と調和している

お前が自分には何かが足りないと思うとき、

お前の探し求めているものは

無限であり、永遠不滅なる何ものかに他ならぬのだよ

ロダンも言っていたではないか

無限との距離は不断に短くしていける、とな

無限に近づけば近づくほど、

喜びの中で生きることができ

本当に安心して生きることができるのじゃ

その時、お前は何も探す必要はなくなる

ただ、わしのように

石のように

その場に安住するようになろう

つまりは、自分自身のままで

佇むことができるのじゃ

それがキミの求めているものではないのかね?

...まあ、確かにそうですわな
でも、どうやって?

石は無責任に沈黙した。

私は突き放されたように思い、思わずその石を蹴飛ばした。

しかし、沈黙が更に深まるだけだった。


気がついたら、私は石の説法とやらを
メモに書き留めていた。

不思議な朝だった。

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