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三鷹古典サロン裕泉堂/吉田裕子
2021年6月3日 00:06
三度目の緊急事態宣言下で、本稿を書いている。六月には「蛍狩」ができると信じながら、「蛍」を取り上げる。二〇二一年は、六月五日からが二十四節気の「芒種(ぼうしゅ)」であるが、その中でも六月十一日からは七十二候の「腐草為蛍 (くされたるくさほたるとなる)」である。中国古典『礼記(らいき)』に見える、枯れて腐った草が蛍になるという理解から来た語である。季語では「腐草蛍となる」と読む。ことわざには