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ジャック・アマノの“アメリカNOW” 「おかえりなさい。検疫です」シカゴ市に来る人は注意

 ニュー・ヨーク州で感染が爆発していた3月下旬、フロリダ州などがニュー・ヨーク(とその周辺)州からの旅行者に自己隔離を義務付けた。今、これら二つの州の立場は逆転している。ニュー・ヨークが沈静化したのに、フロリダは感染が急拡大中で、ニュー・ヨーク側がフロリダ州からの旅行者に自己検疫を要請するようになった。

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田舎町の小さなショッピング・モール。これぐらいが普通の繁盛ぶりか、と。UPSの配達用トラックは、相変わらず左右ともドアなし

 今日のシカゴ・サン・タイムズという新聞の一面には、シカゴ市がこの月曜日からそれと似た法律を施行したことと、その事前告知がほぼ行われていなかったこと、現在も新法を広く知らせる努力がなされていないことを報じていた。
 どういうことなのか? シカゴ市はアラバマ、アーカンソー、アリゾナ、カリフォルニア、フロリダ 、ジョージア、アイダホ、ルイジアナ、ミシシッピ、ノース・キャロライナ、ネヴァダ、サウス・キャロライナ、テネシー、テキサス、ユタの15州を感染拡大が危険レヴェルにある州に指定、それらの州からシカゴを訪れる人たち、あるいは、それらの州から戻って来るシカゴ市民たちは14日間の自己検疫が義務づけ。上記のリストは1週間ごとに検討、更新。違反者は1日につき100〜500ドル、最大7,000ドルの罰金……ということだが、シカゴに降り立つ機内でアナウンスはなく、空港内の告知も非常に少ない。空港周辺のフリーウェイ沿いに看板が幾つか出ていて、それを見た人たちが「えっ、そうなの?」となっている状況だ、と。
 シカゴ市は住民の意識を高めたい意向。捜査官を放って違反者を積極的に探し出す計画はないが、市民にも旅行者たちにも自らの健康に注意を払い、周囲の安全にも気遣って欲しい、と。

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ドラッグストアのレジにあった巨大ボトルの手の消毒ジェル=お客さん用。ガロン・サイズ

私の自己検疫は明日で最終日。明後日にはイリノイ州を離れ、すぐ北のウィスコンシン州に移動する。次にイリノイ州に戻るのは……8月の頭。それまでに訪れる州に、シカゴのリストにいま載っている州はなかった。フロリダ、テキサス、アリゾナ、ミシシッピ、サウス・キャロライナが今の危険度トップ5か。テキサスのプロ・サッカー・チームでは、契約選手の10人もが感染して試合に出場できなくなったって。

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通りすがりに見つけたゴルフのドライヴィング・レンジ。ソーシャル・ディスタンスが取られてるのは、30℃越えで客の入りが悪いから

 ドラッグストアで新聞を幾つも買ったらレジの店員さん、「何かいいニュースでもあるの?」と笑いかけ、「近頃新聞の売れ行きがなぜだかいいのよね」と話していた。みんな世の中で何が起きてるか知りたいんだろうな。リモートで仕事をしてて、新聞をゆっくり読む時間がたくさんあるようになったってのも影響してるのか。

以上 7月8日終了 

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