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インド梅子、帰国しました

突然ですが、この度1年程度でインドから日本に帰国することになりました。詳細は省きますがインドで夫の体調がかなり悪化し、ここにいたらまずいと思い、妻による強行帰国を実施しました。結果、強行帰国をしてとてもよかったと感じています…

この記事は「海外に住んでいて家族が体調が悪くて悩んでいる」方向けでちょっとシリアスな部分もあります。この記事が有用になる機会が少ないことを願いますが、似た状況の方はとても不安だと思うので何かお役に立てればと思い。(インド要因が全てではありませんので不安を煽る意図は全くありません。もし不安になりそうな場合は別の記事を読んでいただけたら嬉しいです~!)

今年に入っても怒涛のインド国内僻地出張を繰り返す夫、大気汚染で咳がずっと止まらず呼吸が苦しそうな日々が続き、その後は数か月固形物が摂取できなくなり、スープとうどん、おかゆ等で頑張ってみたものの栄養が取れないので点滴に駆け込むもなかなかよくならず。まわりの旦那さんもなかなか皆様ギリギリ状態なので、「インド駐在員はそんなもんかね」と思っていましたが、夫ほど僻地まで飛びまくっている駐在員は珍しく、肉体的に疲弊すると精神的にも影響が出てきそう、やばいぞ、という感じでした。

ちなみに私は以前メンタルで休職した経験があり、メンタルがどのように悪化するかについては自分自身でも経過がよくわかるため、今回の判断に自身の経験がこれだけ役立つとは思っていませんでした。人生に無駄はないのですネ…

まずは当事者および家族のストレスを可視化して把握するために、厚労省のストレスチェックを複数回実施し、どんなレベル感かを把握しました。
個人によって同じ状況であろうとストレスの感じ方も耐性も異なるので、できるだけ客観性の高い指標で測る必要があります。ある程度客観的な指標を持っておくことで誰かに相談する際に状況把握がしやすくなります。
あと、ストレスやばそうだな…と周りが感じたときのセルフケア術等も学んでおくと生きます。

夫の昨年末の健康診断では今までオールAだったのに1年足らずでCに。そんなわけで常に健康面の心配は絶えなかったのですが、色々な状況からどんなキャリアより健康が第一だと考え、以下の窓口に相談し帰国するに至りました。その時に相談窓口になってくださったのが以下の方々です。もし悩んでいる方がおられたら、まずは海外こころの声ヘルプデスクにて相談することをお勧めします。「かけこみ先」的な存在がいると、情報も取りやすくなります。色々な方に頼って生きている‥‥

・海外こころの声ヘルプデスク
24時間オンラインで相談を受け付けています。海外に住まれていた経験のある方がしっかりと状況を理解し、客観的な立場から何をすべきかを教えていただき、大変心強かったです。将来は海外在住者をサポートする側に回りたい…https://www.helpdesk24.net/

・私の会社の保健師の方
仕事柄休職している私の所属する会社の保健師の方の連絡先は持っていたため、オンラインで相談に乗っていただき、状況から判断し帰国を強く後押しいただきました。「社員のあなたの健康を守ることは私の業務範囲で、旦那さんもそれに含まれます(キリッ)」と言っていただいたことにどれだけ救われたか…感謝…

・心理カウンセラーの方
20代の時にお世話になったカウンセラーの方に、夫の異常を感じてから客観的な判断と助言をいただいていました。昨年から体調不良が多かったため、「最悪な事態を避けるにはどうするか、最悪の事態になったらどうしたら良いのか」を常に想定しておいたのも良かったと考えています。

・メンタルヘルスについて発信されている日本人のお医者様
ベトナムで活躍されている日本人のお医者様(Raffles Medical 中島先生)から海外でのメンタルへルスの状況にもアクセスできたことも状況の過度な・楽観視/悲観視を防げました。本当に有難い限りです…中島先生は定期的にセミナーも実施されているので、必見です!
中島先生の講演資料 https://www.jamsnettokyo.org/wp-content/uploads/2019/10/商工会 メンタルヘルス講演会.pdf 
中島先生の著書『グローバル人材に必要なヘルスリテラシー』

家族や自分が危険領域にあるのでは?と思うとき、オンラインで相談できる窓口は沢山あります。カウンセラーや頼れる方を頼ってみて、ご自身および家族の健康を守ることを第一に動かれることを強くお勧めします。

その他では長くインドに働かれていて同僚がインドで自殺した経験を持つ知人から、「インドであまりにもしんどくなったら逃げ道がなく、命が危ないので帰国を考えよ」と言われ続けていたことも、危機感を持って対処できた理由でした。

会社によっても体制は全く違い、赴任者を送り出す仕事をしていた身としては他社の送り出し体制に思うこともたくさんありますが、そのあたりはまた今度(ゴニョゴニョ)

インドという国のしんどさも面白さも、正直住んでみないとわかりませんし住んでいても分からないことだらけです。(日本とインドはあまりに違う環境すぎて、「わかってもらえない!」と思う方が無理があります)

特に働く人にとってはこの成長市場で多くを得られる反面、地方出張が多数になると食事も現地のカレーしかなく(都市部以外の場合。数週間全部カレーだと日本人にとっては胃がもたれまくる)、天候も快適な季節はほぼなく(デリー)、かつ圧の強い戦闘民族のような方(人によるが北はなかなか激し目)と戦いを重ねる必要があり、必要なサポートが受けられない場合相当きつい思いをしている方も多いです。(インドが大好きすぎて15年います、なんて人も意外といるのでここも人による)

奥様やお子さんでもインドが苦手で、という方もおられます。そんなときには無理せず他の国や日本に少し帰って休むことを心からおすすめします。
帰国しても多数の文化差に圧倒され、戦いの少ない空気の綺麗な日常に安堵する一方で静かすぎ平和すぎる毎日に「ボケそう」と思っています…インドの芝生(だいぶ遠い)は時々青いノネ…

そんなこんなで今後書く記事はインドを思い出しながら、そしてインドにいた日本人が帰ってきて気付く文化差等について書いていこうと思います。いつもお読みいただきありがとうございます🇮🇳インドは大好きなので、ガネーシャ像をたくさん持って帰りました🦣
フィルミレンゲ!!

夫の出張中に友達と遊びに行ったジャイプール

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