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宗教の役割が変わる新しい時代が来た!

 密教の謎を確かめるために、2024年6月9日まで開催中の奈良国立博物館の空海展に行ってきました。その後、現地の波動を感じるため、高野山・金剛峯寺と京都の東寺を参拝してきました。
 日本で大乗仏教が堕落し尽くした末法の世に、弘法大師・空海によって広められた真言密教とは一体何だったのか?そして、かねてからずっとモヤモヤして腑に落ちなかったこと、「宗教」が存在する本質とは何なのか?その正体は何なのか、という疑問に対する一つの答えの糸口が確かに掴めたと感じる旅でした。

 大日如来像を中心に、曼荼羅に並ぶたくさんの仏像を眺めれば、何やら得体の知れぬ仏教の奥義がそこにあるのではないかと人々に期待を持たせます。でも曼荼羅や護摩焚き自体に人間が頼るべき魔法のような不思議なパワーなどありはしない、ということに早く気付かなければいけません。
 それは「指月の指」なのです。あれが月だよ、と月を指し示す指の先端を見ても月はありません。人間の心の原理を知り、それを実践しない限り何のご利益も無いことを、空海は暗に人々に伝えたかったのではないでしょうか。

 仏陀もあえてその内容をハッキリと示すことはなかった人間の心の原理を、空海は仏教の仏像が並ぶ曼荼羅でより明確に表したのだと思います。胎蔵曼荼羅金剛界曼荼羅の二つの曼荼羅図は、人間の心の原理である五十音言霊図を表徴したものに間違いありません。そして空海も仏陀同様、知っていながらあえて人間の心の原理を直接的に明かすことをしませんでした。時代がまだ明かすべき時期を迎えていないことをご存じだったからに違いありません。
 
 今の時代になって人間の心の原理が表に出てきました。もう隠しておく必要がなくなったからです。古事記では天の岩戸開きと呼びます。神の正体とは人間の心である、ということが、人類の意識の上に蘇って来つつあるもようです。
 これからの時代、仏教をはじめとする、すべての宗教という宗教の役割が変わるのは必然です。得体の知れない大いなる存在があなたの外に居ると信じ込まされて、それを心の拠り所にして生きる時代はもう終わりました。いわんや、大金を寄進すればするほど幸せになれるとうそぶく、宗教の顔をしたペテンも終わりです。

あなたの心が神であり、それ以外に神は存在しません。

 これを受け入れることは、生半可なことではありません。でも、これまでの時代の常識を脱ぎ捨てない限り、あなたはずっと欲望の次元でエゴが産みだす様々なモノゴトと闘い続けることになります。

 これまでの時代は、勉強して知識を得れば得るほど、経験を積めば積むほど自分が成長していくと思い込まされていました。これを「進化の学び」と呼びます。
 その一方、常識を捨て、知識を振り回されず、そして高々数十年のあなたの人生の経験だけでモノゴトを判断することを止め、直感力を高めて大自然の叡智を受け取れる心をめざすことを「退化の学び」といいます。
 これからの時代は、「退化の学び」をしないと必ず行き詰ります。意味の分からないお経や真言を唱えているヒマはありません!

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