朝こそすべて
英仏の古諺(こげん)に曰わく
「朝こそすべて」と。
一日二十四時間、朝があり昼があり夜があるとするのは、死んだ機械の一日にすぎない。
活きた時間は朝だけ、換言すれば、本当の朝をもたなければ一日無意義だということだ。
朝を活かすことから人生は始まる。
~安岡正篤一日一言~
「朝こそすべて」
自らの経験からも、重々承知で
ある。しかし、我が人生のほとんどの時間が、朝を活かしていなかったのである。
なぜならば、夜の時間が好きだからである。
人間という存在、人生とは何かを考えるにあたり、本音飛び交う夜の時間は、とても魅力的な時間だからである。
それゆえ、必然的に、
我が人生もまた、混沌とした
深い闇に入りこみ、突破口の
ない絶望の淵に、どっぷりと
はまっていったわけである。
出口のない夜のような時間を
さ迷い生きてきたわけである。
途中何度も、朝を活かす人生に
変換しようと試みたのである。
でも、それは出来なかったの
である。
なぜならば、とことん夜の時間を
味わい尽くす必要があった
からである。
そうやって、人生の暗夜に
浸りながら、自分という人間が
何たるかを、つかまえることが、
何よりも先決だったのである。
そして、今ようやっと、
朝を活かせる流れが来た
わけである。
人生の夜明けである。
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