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藍の沼ー藍染めの深〜〜〜い話

藍染めの歴史・効能・応用方法を調査・検証しているうちに、脱出不可能なほどハマってしまった藍の沼。この甘美な沼は、歴史や自然科学などの思わぬ発見に満ちています。溺れながらもがきなが…
他では書けない藍の専門的な(というかオタクな)記事をここにまとめています。
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記事一覧

藍染めで儲けられるか?食べていけるか?3

 毎回不完全燃焼に終わるこのタイトルで、しつこく3回目の更新です。前回の2から1年半以上経…

明治期、阿波藍ギルド崩壊の意味 (2)

 明治維新前後の大きな社会変革の中で、一大ギルドを形成していた阿波藍業界にも、輸入ものの…

明治期、阿波藍ギルド崩壊の意味 (1)

 2021年の大河ドラマの主人公だった渋沢栄一の実家が藍商でした。藍染め染料「すくも(藍玉)…

藍(タデアイ)入り手作り石けんレシピ

 タデアイを自分で育てているよ、という方にこんなお楽しみはいかがでしょうか。  タデアイ…

藍の生葉染 絹を澄んだ色に染めるコツ

 タデアイの生葉で、澄んだ色かつ色落ちしにくく染めるコツ、のご案内です。でもこの方法は、…

【重要】久留米絣の藍菌レポート(2)

 先の「久留米絣の藍菌レポート(1)」から、昔ながらの藍染に伝えられてきた特徴と藍菌の関連…

【重要】久留米絣の藍菌レポート(1)

 このレポートに出会ったのは昨年の夏でした。藍染をする人にとって重要課題である「藍建て」と「藍甕の手入れ」の考え方に直結する、「藍菌」についてのレポートです。この1年の間に補足資料や複数の染め場の経験談に触れ、私なりにある程度噛み砕けたように思いますので、ぜひ藍染に携わっている方々と共有したいと思います。  藍菌と呼ぶべき菌がいることは確実なところですが、その実態についてはわからないことの方が多く、資料も少ないため、それぞれの染め場の憶測に基づいた情報や手立てで溢れかえって

「インド藍」は染料か植物か

 特に気にしたことのなかったことが、突然気になり出しました。気の向くままに調査してみまし…

藍染にタデアイの茎が役にたつ

 タデアイの中でインジカン(藍色に発色する前の成分)を含んでいない部位として、蒅(すくも…

藍で白髪染め

 あっ!髪も藍色なんですね、青い!!と言われることがあります。  はい、いろんな実験を我…

阿波の藍ビジネスはシステマチックだった

 noteでアカウントを作って記事を書くようになってからずっと、「藍染め 儲かる」「藍染め …

顔料にも染料にもなる藍

 天然の藍があり、合成の藍も登場し、顔良の状態でも流通しているし、染料の状態でも手に入る…

紺紙(藍染めの和紙)はどうやって作った?

 紺紙金泥経(こんしきんでいきょう)という文化財があります。紺紙とは、和紙を藍で染めたも…

軍事産業でもあった蒅づくり

 いろんな思惑があったのだろうなと思われる、藍の歴史の「ある側面」からの考察です。明治維新前後、なぜ日本は列強諸国に侵略されなかったのか、もしかしたらその根拠の一つを蒅が握っているかもしれません。  蒅作りの副産物が、火薬を作るために必要な希少原料だったからです。藍の歴史の沼がここにありそうです。