映画『グレタひとりぼっちの挑戦』を観て。個人と全体(より大きな生命)との関係について考えさせられた。
小さな劇場で映画を観てきました。
観客は私ともう一人。たった二人だけでした。
グレタさんの素顔に迫ったドキュメンタリー映画
『グレタひとりぼっちの挑戦』
気候変動対策を求めるためのストライキ初日からグレタさんの様子を追ったドキュメンタリー映画です。
有名なスピーチをするまでの流れが時系列で理解できます。つい最近の感情的な発言にまで至った背景もわかる。今回の映画を通して彼女の素顔がよく伝わってきました。
なぜストライキ初日からカメラがまわってたのかは、監督へのインタビュー記事に書いてありました。監督は、もともとトゥーンベリ一家と知り合いだったそうです。
映画をみて感じたことは、グレタさんは一人の少女に過ぎないということ。
お父さんやお母さんと一緒に笑っている様子、動物を愛する様子…
そうした私生活と、活動家として声を発する場面が織り交ぜられていました。
観ていると、「一人でそんなに背負いこまないで」っていう気持ちもわいてきますが、その気持ちに行動が伴っていないと私も偽善者の一人かもしれないって内省させられます。
「大人は 言っていることと やっていることが違う」
という彼女の言葉は、まさに言い当てられていて、ずっしりと響きます。
映画『天気の子』のように「個人と全体(世界)との関係」について考えさせられた
グレタさんの映画を観ていて思い出したのは、新海誠監督のアニメーション映画『天気の子』でした。
新作『天気の子』は、天候の調和が狂っていく時代に、運命に翻弄される少年と少女が自らの生き方を「選択」するストーリー。
まず、両方の映画に共通しているのが、
「少年少女に世界を背負わせているかのようで…大人は何が起きているのか危機が分かってなくてごめん」っていうところ。
それともう一つが
「個人の意識が、世界を変えるほどに…繋がっている」
というところ。
つまり、
私たち一人ひとりは
大きな生命(地球環境)の一つでありながら、
ひとりの意識の変化は、世界(地球全体)をも変える。
生命として繋がっている。
少し言い方を変えてみます。
今までの人類史では、
A:一部の個人 や B:国や地域
を優先した政策がとられてきましたが、
現在、社会問題で問われているのは、
A:個人としての生き方
と
C:全体(大きな生命)との関係
ではないでしょうか。
その為にも
B:国や地域
国家間の協力が欠かせなくなってきている。
つまり
1.個人としての人生や価値観、存在は大事なものである。
(過去の歴史にあったように、個がないがしろにされてはいけない。個人としての価値や権利は大切。当然、子どもも。)
でありながら、
2.私たちは地球上にともに住んでいて、地球規模での影響を考慮する必要がある。「人類は一つ」。「One World」。より大きな生命。
(瞬時に世界に伝わるグローバルな時代。文字/映像の情報だけでなく、「意識」でさえも伝わる。ともに影響しあっている。)
という2つの関係を考える必要がある。
個人としての価値を大事にしながら、
全体(より大きな生命)としての視野をもつこと
気候・環境問題の対策でネックになるのは、
「個人(国)の今の生活が脅かされるのでは?」
という恐怖があるかもしれません。
でも、
16才頃の中高生の子ども達がみせてくれている生き方は、
個人としての価値や人生を大事にしながら、
人類全体という視野をもつこと。
地球を含めたより大きな生命としての感覚に、
意識をひろげていること。
のような気がします。
ここで、グレタさんの映画タイトルで興味深いのが、
原題:I Am Greta
であるということ。
地球の環境という大きな感覚に意識をひろげていっても、個人としてのアイデンティティを失ったわけじゃなくて、
むしろ映画では、色んな側面をもつ姿を映し出してくれてます。
そして、邦題をみてみると、
邦題:グレタひとりぼっちの挑戦
となっていて、oshoの言葉を借りると、
人は意識するようになるや、独りになる。
意識が大きいほど、自分が独りであるという気づきは大きくなる。
…略…
「独りで在ること」(アロンネス)においてのみ、あなたは光明を得ることが出来る。
※孤独(ロンリネス)とは違う。
~osho~
なんとなく意味合いの深さが伝わってきませんか?(私の考えすぎかな…)
私たちがまだ子どもだった頃、
"地球の環境(より大きな生命)"
に想いを馳せた感覚
を思いだしてみたら、
今まで怖いと思っていた先に、
明るい光が見えてくるかもしれない――
そして大人(国家)の仕事は、
①問題に意識を向けて検証し、行動に変えていくこと
例:アイディア/目標・組織/具体策の三段階に分けて検証する
(概念/仕様/実装)
(気候変動の問題を解決/京都議定書・IPCC/日本の政策)
(持続可能な世界/SDGs/企業や家庭の具体策)
※概念レベルを合わせて議論する
②国が様々な関係のバランスをとること…
つまり、一人ひとり、国と国が
中庸の道を歩む
ではないのでしょうか。
最後に「We Are The World」の歌詞から
『We Are The World』(ウィ・アー・ザ・ワールド)は、1985年にリリースされたチャリティ・ソングです。
アフリカの貧困層を解消する目的で結成されたものですが、現在の世界の問題を解消するのにも響く曲だと思います。
There's a choice we're making
We're saving our own lives
Its true we'll make a better day
Just you and me
僕らは選択できる
僕ら自身の命を救うんだ
本当さ もっと良い日にできる
君と僕とで
Let us realize that
a change can only come
When we stand together as one
さあ気づこう 変化が起きるのは
僕らが一つになったときだけなんだ
長文、ありがとうございました。
映画をご覧になられた方がいらっしゃったら、
どう感じられたかぜひコメント下さい☆彡
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