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インドの歴史をざっくり説明3

ナマステ!インドでインターンをしている女子大生です👩
今回はインドの歴史(植民地支配~独立、現代)を紹介していきます。

流れ
今回は6.7.の太字の部分の時代について詳しく説明していきます。

1. 古代インダス文明(紀元前3300年〜紀元前1300年)

2. ヴェーダ時代(紀元前1500年頃〜紀元前500年)

3. マウリヤ朝(紀元前322年〜紀元前185年)

4. グプタ朝(320年〜550年)

5. イスラム王朝とムガル帝国(1206年〜1857年)

6. イギリスの植民地支配(1858年〜1947年)

7. 独立後のインド(1947年〜現在)



イギリスの植民地


イギリスのインド植民地は、インド亜大陸がイギリスによって支配されていた時代のことで、約200年にわたる植民地支配が行われました。この時代は、インドにとって経済的、政治的、社会的な変化をもたらし、現代インドに大きな影響を与えました。

背景
イギリスの東インド会社が1600年に設立され、貿易を通じてインドに影響力を持つようになりました。18世紀後半になると、東インド会社はインド内のさまざまな地方勢力を打ち負かし、領土を拡大し、実質的な統治を行うようになりました。

直接支配とビクトリア女王の即位
1857年にインド大反乱(シパーヒーの反乱)が発生しましたが、これを鎮圧した後、イギリス政府は東インド会社から統治権を引き継ぎ、インドを直接支配することとなりました。1858年、ビクトリア女王が「インド皇帝」の称号を得て、イギリス領インド帝国が成立しました。


経済的影響
イギリスはインドを「世界の工場」として利用し、インドから綿花、茶、香辛料などを大量に輸出しました。これにより、インドの経済は植民地の利益に合わせて変化し、多くの伝統的な産業が衰退しました。また、インド国内の農業や工業はイギリス向けの輸出品に特化するようになり、インドの経済は貧困と格差が拡大しました。

インフラの整備
イギリスは鉄道、通信、港湾、灌漑設備などのインフラを整備しました。これにより、インド全土がより効率的に管理され、物資や情報の流通がスムーズになりましたが、これらのインフラ整備は主にイギリスの利益のために行われました。

社会・文化的影響
イギリスの支配により、西洋式の教育制度が導入され、多くのインド人がイギリス文化や法制度を学びましたが、同時にインドの伝統文化や宗教、社会制度に対する影響も強まりました。一方で、英語がインド全土で共通語となり、現在でもインドの公用語の一つとして重要な役割を果たしています。


独立後のインド


1947年8月15日にイギリスからの独立を果たし、世界で最も人口の多い民主主義国家として新たな道を歩み始めました。

1. 独立と分裂(1947年)
インドの独立は、数十年にわたる抗議運動や非暴力抵抗運動の結果でした。マハトマ・ガンディージャワハルラール・ネルーなどの指導者たちが中心となり、インド国民会議などが活動を展開しました。

独立と同時に、インドはパキスタンと分離されました。これにより、多くの人々が宗教に基づく移動を余儀なくされ、数百万人が国境を越える中で暴力的な衝突が発生しました。この分裂は、現在もインドとパキスタンの間の緊張を引き起こしています。

2. 憲法制定(1950年)
インドは、1947年に独立を宣言した後、1950年1月26日に新しい憲法を施行し、正式に民主共和国となりました。この憲法は、国民の基本的人権、平等、宗教の自由、言論の自由などを保障しています。


また、インドは多様な文化、言語、宗教を持つ国であり、憲法はこの多様性を尊重するように設計されています。

3. 経済発展と計画経済
独立後のインドは、主に農業国から工業国へと移行することを目指しました。政府は五カ年計画を策定し、インフラの整備や工業化を進めました。

最初の計画(1951年~1956年)は、農業生産の増加や工業化の推進を重視し、特に国営企業の設立が行われました。

しかし、1970年代までは経済成長が緩やかであり、食料不足や貧困、失業問題が深刻でした。

4. 政治の安定と混乱
インディラ・ガンディー
は、1966年に首相に就任し、インドの政治に大きな影響を与えました。彼女は農業改革や緑の革命を推進し、食糧生産の増加を図りました。

しかし、1975年から1977年にかけては、非常事態宣言を行い、政治的な弾圧が行われました。この時期、言論の自由が制限され、多くの政治家や活動家が投獄されました。

その後、1977年の選挙でインディラ・ガンディーは敗北し、政権が交代しました。この過程は、インドの民主主義が強固であることを示しています。

5. 経済改革とグローバリゼーション(1991年以降)
1991年、経済危機を受けてインド政府は市場経済への移行を決定し、経済改革を実施しました。これにより、外国直接投資の受け入れが進み、経済成長が加速しました。

インドはIT産業やサービス業を中心に急速な経済発展を遂げ、世界の重要な経済国の一つとなりました。

6. 社会問題と課題
独立後のインドは、経済成長を遂げる一方で、貧困、不平等、教育問題、カースト制度、宗教間の緊張など、多くの社会問題に直面しています。



特に、カースト制度に基づく差別は依然として根強く、社会的な対立の要因となっています。また、宗教間の対立も時折暴力的な衝突を引き起こすことがあります。

7. 国際関係
インドは、冷戦時代には中立的な立場を取る非同盟運動の創設メンバーの一つとして知られています。しかし、近年ではアメリカとの関係を強化し、中国との競争も激化しています。

また、インドは地域の大国として南アジアの安定に貢献する役割を果たし、他の国々との経済的、政治的関係を深化させています。

8. 文化の多様性と成長
 インドは多様な文化、宗教、言語を持つ国であり、その文化的遺産は豊かです。ボリウッド映画、音楽、舞踊、料理など、インドの文化は国際的にも広く知られています。
 
教育制度や技術革新も進展し、特に情報技術分野では国際的に評価されています。

9. 最近の状況
 最近では、インドはテクノロジー分野や製造業の発展を図り、経済成長を続けていますが、同時に環境問題や社会的不平等も深刻な課題として浮上しています。


 
政治的には、ヒンドゥー民族主義が強まっており、これに伴う宗教間の緊張が懸念されています。

まとめ

インドの歴史について、ざっくりと紹介していきました。インドという複雑な国ができた経緯や現代にも残るたくさんの遺産の背景を知ることができたのではないでしょうか?
インドの歴史は知れば知るほど奥が深く、またとても興味深いものでもあると思います。気になった方はぜひインドの歴史についてさらに知らばてみるといいかもしれません!

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