インクルーシブパレード協賛社インタビュー#1
見出し画像

インクルーシブパレード協賛社インタビュー#1

一般社団法人インクルーシブデザイン協会

2022年5月27日(金)~29日(日)にかけて東京のマルイ錦糸町店7階ミライロハウス(パレードは周辺道路)にて、私たちが開催するインクルーシブパレード。そのイベントに協賛いただく企業様に、インクルーシブパレードへの想い、インクルーシブデザインの持つ可能性をどのように考えているのか語っていただくインタビュー記事を作成しました。


すでにインクルーシブデザインの取り組みを自社に取り入れている企業様ばかり。その企業様の見ているもの、大切にしている価値観を知っていただければと思います。第1回目は、アパレル&コミュニティブランドの「ouca(オウカ)」代表の田村優季さんにお話を伺いました。

oucaロゴ背景なしグレー文字
OUCA代表の田村優季さん


国宝:こんにちは。インクルーシブパレードを主催している㈳インクルーシブデザイン協会、代表理事の国宝です。まず、田村さんの行っている活動について教えてください。


田村:はい、私はインクルーシブデザインでの下着づくりを中心としたアパレル&コミュニティブランド「ouca(オウカ)」を展開しています。

画像1


国宝:なぜ、インクルーシブデザインでの商品づくりを始めたのですか?


田村:私自身、子供のころから非常に肌が弱くて。ブラジャーをつける頃になると、肌がかぶれて大変に苦労をしたんです。「こんな苦しみを味わっているのは、私だけじゃないはずだ。私と同じ苦しみを持っている人を何とかしたい」と思ったのが理由のひとつ。

もうひとつは、目と耳が不自由になった祖母と、その祖母と向き合う母の言葉がきっかけです。祖母は私が生まれたころから目がだんだん見えなくなり、その後、耳も聞こえにくくなりました。その祖母がある日、私にだけ「目が見えない、耳も聞こえない自分には価値がない。ゴミにしてくれて構わない」と漏らして。私は悲しくなってその話を、すぐに母に伝えたんです。
その時、その時、母が口にした「お祖母ちゃんはいるだけで、私たちにとっては価値があるよね。色んなことを学ばせてくれる、宝物だよね」という言葉。そして口調や、表情が、強く私の心に残るとともに、私の人生を変えた気づきとなりました。

祖母の存在は私にとっては宝物。障害や生きづらさを感じて自分は価値がないと思っている人たちだって、誰かに宝物だって思われる価値があるはずだ。そんな、自分の価値に気がついてもらいたい。どうすれば気がついてもらえるかと、多くの時間を使って考えてきました。

その過程で、ひとりひとりの生きづらさと向き合いながらのモノづくりであるインクルーシブデザインという手法と出会い、私の本業であるアパレル商品の企画制作の分野でなら、価値をつくることができると思って事業をスタートさせました。

画像4
画像5

【OUCAで展開している下着やショーツ】


国宝:実際にインクルーシブデザインで商品を作られて、何を感じられましたか?


田村:関わった皆さんの意識の変化に驚いています。私たちは、障害を持っている人はもちろん、障害を持っていない人、そして障害を持った人とはじめて触れ合うという人とワークショップを重ねながら商品づくりを進めています。

 その中で特に、はじめて障害を持った人と触れ合う皆さんの「意識」や「視点」が確実に優しくなっていくのを感じるんです。例えば「今まで当たり前に使っていたけど、ショーツのゴムって優しくないよね」とか「この布を使ったほうが、人に優しい」とか。人に寄り添う意識、優しい視点のレベルが格段に上がっていくんです。さらにワークの回数を重ねるにつれ、その意識や視点が当たり前になっていく。その変化に驚いています。
国宝:インクルーシブデザインには、商品を作るだけにとどまらない可能性があると感じているように聞こえてきます。
田村:まさしくです!私は「ひとつの商品を通して、多くの人が優しい視点に気がつく」そんな活動だと考えています。今後、インクルーシブデザインが世の中に拡がっていくことで、社会に優しい視点を持つ人たちが確実に増えていく、と信じています。

私の夢は、インクルーシブデザインを通じて、すべての人に優しい社会を作ること。今は胸を張って、そう宣言しています。


国宝:その中で、今回、インクルーシブパレードに協賛いただいた理由を教えてください。まず、パレードの存在を知ったのは私との話がキッカケだと思うのですが?


田村:はい、「車いすのみんな100人と街をパレードしたら、面白くない?何だかわくわくしない?」と話す国宝さんの目があまりにもキラキラしていて、思わず引き込まれてしまいましたね。
協賛を決めたのはインクルーシブパレードと、私の活動の目指すものが同じだなあと感じたからです。

国宝:どういう部分で、目指すものが同じだと感じたのですか?

田村:インクルーシブパレードのスローガンは「障害があっても、なくても友達になろう!」ですよね。私は自分の活動を通して、今の世の中に不自由さ、生きづらさを感じている人たちが、垣根なく1つの目的を達成することで、優しい社会が生まれていくことを信じることができました。
 インクルーシブパレードは「垣根なく、みんなで一緒にパレードをする」ことから、優しい社会づくりを目指す取り組みだと感じたのです。

国宝:優しい社会をつくるという志が、いっしょだと感じ協賛いただいたのですね。

田村:そうですね。優しい社会づくりの導き手に私自身がなりたいという気持ちもあって、第一回目のインクルーシブパレードへの協賛を決めました。

国宝:インクルーシブパレードに期待することは何ですか?

田村:私はインクルーシブデザインを取り入れる必要性を、今の社会全体にアピールする役割を持つのがインクルーシブパレードだと思っています。
 第1回目のインクルーシブパレードをきっかけに、2年3年後には全国的な活動になって、誰もが「生きづらさを互いに理解し合える優しい社会」を作っていきたいと心に抱く。そんなイベントになっていくことを期待します。
パレードが終わった時に、私自身やみんなが心の中に温かい気持ちを感じられたら嬉しいですね。そうなれたら、第1回目のパレードは成功なんじゃないかと私は思っています。


国宝:ありがとうございました。

oucaロゴ反転

≪コラム/㈳インクルーシブデザイン協会 理事 清水章充≫
「ouca(オウカ)」代表の田村優季さんは、御祖母さんとの生活を基にインクルーシブデザインの価値を伝えてくれました。また、障害に触れたことのない人たちの意識の変化への気づきからインクルーシブの可能性を伝えてくれました。実体験を通じての話を伝えてくださる方は、なかなか多くいません。読んでくださった皆様にも、何かしら気づきや発見があったのではないでしょうか?
 私は「インクルーシブデザインが拡がることで、優しい社会になる」という言葉に、インクルーシブデザインの持っている可能性の大きさを改めて気がつかせてもらいました。そして、携わっている自分自身を少し誇れるチカラをいただきました。
これからもずっとインクルーシブデザイン協会は、田村さんと歩みを共にしていきたいと思っています。


【リンク集】

≪インクルーシブパレードフェイスブックページ≫

スクリーンショット 2021-06-22 115437


≪一般社団法人インクルーシブデザイン協会HP≫

画像7


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
一般社団法人インクルーシブデザイン協会
代表理事|国宝孝佳 2008年から理学療法士。2016年に起業し、インクルーシブデザインに取り組む。2018年に妻が他界。2児の父。シングルファーザー起業家。子育てと仕事の両立。みなに支えられ今がある。講演、メディア出演ご依頼はDM下さい。