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【詩】日陰者とチョコレート

 チョコレートが一欠片、
 口の中で溶けた。
 少量だけで吹き飛ぶ疲労、
 少量だけで消える悩み。

 あぁ、意外とチョコレートっていいな。

 何処か世間に
 過大評価されている。
 そして皆にチヤホヤされていて、
 あざとく、いけ好かない感じ。

 日陰者の僕は、
 チョコレートをそう見ていた。

 だけど、それは間違いだった。
 彼はそんな悪い奴じゃなかった。

 クラスの人気者みたいな、
 そんなチョコレート。
 そんな彼もまた、
 博愛主義的なポジティブ・シンキング。

 僕みたいな、
 片隅で生きる者にも愛がある。
 等しく包み込んでくれる、
 チョコレートに感動を抱いた。

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