幸せをくれるのは、楽しむ時間よりも楽しみにしている時間。
最近、なんか楽しくないなぁ。
別にこれといって人間関係に悩まされているわけじゃないし、今の現状に不満があるというわけでもないけど、何だか楽しくない。
友達と会って喋れて楽しいし、好きな趣味にも没頭はできるけど、何かが物足りない。
誰しも、そういうときはあるでしょう。
なんか足りない場合、それはきっと、「楽しみ」が足りていないのだと思います。
楽しさの種類には二つあり、「楽しむ」と「楽しみ」があります。
「楽しむ」というのは、ただ純粋に何かしらのイベントに参加して没頭すれば満たすことができます。
ここでいうイベントというのは、自分が楽しみにできること全般を指します。
しかし、「楽しみ」は、そういうものとは違います。
イベントと接していない時間に、そのことについて考えることで作り上げられます。
「楽しむ」が誰かと作り上げるものに対し、「楽しみ」は自分1人で勝手に作り上げるものです。
例えば、自分が楽しみにしているドラマがあったとします。
それを観ている時間は当然楽しいし、ハラハラしたり、涙したり、笑ったりしているでしょう。
ただ、この段階で終わってしまうのでは、楽しさは続いていきません。
来週はどんな展開になるのか想像したり、登場人物のセリフの本当の意味を考察したり、どこが面白かったかを振り返ったりすることで、楽しさは続いていきます。
そうすると、来週の放送が楽しみになり、楽しいことはもっと楽しくなっていくし、たとえ期待外れだとしても、楽しみにしている時間は幸せな気持ちになれます。
楽しみがあるから頑張れるときがあるし、楽しみがあるからつまらないことを考えなくてすむときもあります。
より僕らに幸福感をもたらしてくれるのは、楽しむ時間よりも、楽しみにしている時間なのです。
子どものときなら、楽しみにしている時間もたくさんあったのに、大人になった今、何かを楽しみに生きることが減ってきました。
やらなければいけないことにがんじがらめにされて、楽しみにできるはずのことがあっても軽く扱ってしまう。
そんなことが増えてきたような気がします。
よく考えたら、美味しいアイスを食べることだって楽しみだし、ドラマを見ることだって楽しみだし、通勤中に聴く音楽だって楽しみだし、職場で仲の良い人と喋ることだって楽しみに入るはずです。
どうしても人間はネガティブな感情に支配されやすいので、日常の楽しみを忘れてしまいます。
楽しみを数えていけば、確実に視界は変わってくるし、ものの見え方も変わっていきます。
誰かの楽しみに入れてもらえるように、僕も文章を書き続けていきたいと思います。
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