「社会的信用」ってなんだろう?
美来「俺たちって、フリーター、じゃん?」
千葉「うん、そうだね・・・」
榎本「だなっ。」
美来「なんか、ちょっとさ、肩書きに困ることってない? 久しぶりに会った友達に、自分の職業を説明するときとか・・・」
榎本「まぁー、俺はフリーターって言っても、バイトじゃなくて“パート”だから、そんなに感じないけどなー。」
美来「お前は、“パート”に対して、誇り高いアイデンティティを持ちすぎているからなー。」
榎本「お前らは、所詮、“バイト”で生活してるからなっ!」
千葉「ちょっと待って・・・。パートとバイトって、何が違うの?」
美来「あんまり、違いとかはないんじゃない?」
榎本「いや、とにかく、パートの方が強い!」
美来「ヤバい・・・。コイツ、めちゃくちゃなこと言い始めたさ・・・(笑)」
榎本「本当に、パートの方が強いってば!」
美来「例えば、どんなところが?」
榎本「まず、職業区分の欄に、パートって書けるさ!」
千葉「それの何が強いの?」
榎本「社会的信用が全然違う!」
美来「じゃあ、例えば、住宅ローンとかって、バイトよりもパートの方が、審査が通りやすいとかあるの?」
榎本「それは分からんけど、一応俺は、クレジットカード8枚持ってるぜ!」
千葉「たしかに、審査通りまくってるな・・・。」
榎本「だから、パートの方が強いってことよ!」
美来「一応聞くけど、そのクレジットカードって、支払いに使えるの?」
千葉「ん? どういうこと?」
美来「単純に、クレジットカードの利用が止められてしまったから、新しいカード作ったってだけじゃない? クレジットカードって、そんなにたくさん持たなくて良いと思うし…。」
榎本「黙れよ、バイト民!」
美来「図星さ・・・(笑)」
千葉「社会的信用というか、人間的な信用が足りないな・・・(笑)」
榎本「お前らとは違って、社会的信用は俺の方が上だから!」
美来「まぁ、それにすがらないと、生きていけないヤツもいるってことよ(笑)」
面白いと感じてくれた方、よろしければサポートお願いします。純粋に僕が嬉しいだけでなく、もっと量が多く、もっと高品質な作家活動ができます。どうぞ、よろしくお願いします!