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気持ちを伝えるなら、“手紙”が一番だ。

真心のこもった手紙をもらう機会は、年々減ってきます。

特に、恋人や子ども以外からもらう手紙なんて、あまり聞いたことありません。

しかし僕は、高校生の時に恋人以外から手紙をもらったことがあります。

それは、友達のお母さんです。

中学から高校まで付き合いのある喜多くんのお母さんは、とても明るい人で優しい人でした。その魅力を見つけた僕は、すぐに積極的に話しかけ、仲良くなりました。

そして、高校の卒業式前日には、6年間の感謝を込めて手紙を書き、家のポストに直接投函しました。

僕は、感謝の言葉が1割で、あとは喜多くんのことや、喜多くんのお母さんとの思い出話を書いたまででしたが、喜多くんのお母さんは感動して、返事の手紙を書いてきてくれました。

高校の卒業式の日に、その手紙を受け取った僕は、家に帰ってじっくりと読みました。喜多くんのお母さんは、何度も何度も繰り返して読んでいたようで、涙がこぼれそうになりながら喜んでくれていたそうです。

手紙というのは、思いを込めて書くことで相手が喜ぶだけでなく、その返事をもらうことで、自分にも喜びが生まれます。

返事を書いてくれた時間や、息子でもない自分に対して、真剣に向き合って書いてくれた言葉に、僕も感動していました。

その手紙は、沖縄から東京に上京するときも携え、未だに持っています。

メールや会話だと、どんどん履歴が更新されていくのに、手紙になると更新されずに手元に残ります。

これが、手紙の最大の強みです。

履歴が更新されないからこそ、いつでも何度でも読み返しやすいですし、その意識があるからこそ、間違えないように、思いが伝わるように、誠心誠意書きます。

それに加えて、その筆跡から喜んでいることも分かりますし、便箋の選び方一つでもその人の感性が読み取れます。

その手紙をもらった時に気づいたのは、文字以外にも、その人なりの気持ちを伝えることができる手紙は、最強のツールだということです。

伝えたいことも支離滅裂になりにくいし、筆跡から気持ちも伝わりやすいし、時間をかけたこともよくわかります。

その味をしめた僕は、積極的に手紙を出すようになりました。

手紙を出すタイミングは、環境が変わるときです。

僕は、自分が一番世話になったと思った友達に、大学ノート一冊分の手紙を出したことが何度かあります(笑)。

何も書かれていない大学ノートの全ページに、普通の本と同じように、目次や本文を全て手書きでギッシリ書き込みます。もらった人は、だいたい度肝を抜かれています(笑)。

内容は、その人と僕の思い出話、今まで言えなかったこと、感謝の気持ち、今自分が考えていることなどです。

その人のための、世界にたった一冊のノートを作ることで、読むたびに笑ってもらうことが目的です。

これから自分と会える時間が少なくなっても、何度も笑ってもらえるように、履歴が更新されないようにこの手段を使いました。

あのノートも、彼らの思い出に残ってくれていると嬉しいなと、心から願っています(笑)。

そして、最近手紙を書いていないので、そろそろ書こうと思いました。

面白いと感じてくれた方、よろしければサポートお願いします。純粋に僕が嬉しいだけでなく、もっと量が多く、もっと高品質な作家活動ができます。どうぞ、よろしくお願いします!