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お酒ってパスポートみたいなもんなの?

学生時代の友達に会うと、必ず言われることがあります。

「変わらないなぁー」

という言葉です。これは、決していい意味ではなく、中高生の感覚が染み込みすぎているという、遠回しの悪口の意味で言われる言葉です。

確かに、僕のメンタルは中高生の時から大きくは変わっていないと思います。誰かにお世辞を言うことは苦手ですし、先輩だからという理由だけで尊敬しなきゃいけないとも思ってませんし、髪型も大きく変化してませんし、お酒も飲みません。

そんなガキの僕ですが、23歳になってもお酒を飲む楽しさがわからないことが、最も周りの人に驚かれます。

「飲まないなんてありえなーい!」

とか、そんな風に驚かれてしまいます。しかし、そいつより驚いているのは僕の方です。なぜお酒を飲まないだけでそこまで言われなきゃいけないのでしょう?僕がお酒を飲まないことを言うと、決まってこういう人もいます。

「飲まないんじゃなくて、飲めないんでしょ?(笑)」

正直、一番腹が立ちます(笑)。何をバカにしてるんだよ。っていうか、飲めないとしても別にいいだろ(笑)。お酒に強い人がいかにもスゴイみたいな風潮があるけど、お酒を飲めるということが、そんなに素晴らしいことなのか?別に何もカッコよくないし、尊敬したいとも思いません。

そう思うと同時に、やはり衝撃を受けたのは、ほとんどの人がお酒を飲むことに対して、重要な行為だと位置付けているということです。

「お酒飲んでる時間が、嫌なことを忘れられるよー」

「あぁ、生き返るー!」

「酒を飲むために生きてるんだよぉー」

そういう言葉を耳にします。もう、お酒は生きる希望です(笑)。「あぁ、生き返るー!」って、1日で死んでる時間長すぎるだろって、正直思います(笑)。別に僕は、お酒を飲む人が悪いとか嫌いとかが言いたいわけではなく、大人たちが、それだけ重要な行為だと位置付けていることに衝撃を受けただけです。

ちなみに、僕がお酒を飲まない理由としては、単純に飲む習慣がないからです。体が悪くなることを知ってて、購入するのに高いことを知ってて、判断力が鈍ることを知ってて、自分の舌に合わないことを知ってて、全く飲みたいとは思わないからです。お酒に酔って、陽気になって、それが楽しいという人が多いのかもしれませんが、僕は陽気にならないので、どうしようもないんです(笑)。あと、お酒を飲まなくても全然楽しいです(笑)。

しかし、そういう僕の気持ちが分からないという人がほとんどで、この思いに共感してくれる人は、僕の周りにいません。こんなことをお酒が好きな人に言ったら白けてしまいます。なので、人前では基本的にお酒を飲めないことにしています。

こんなことばかり言う僕に対して、「じゃあ、すきにすれば?」という声も聞こえてきそうです。飲みの席に行かなければいいし、お酒だって飲まなければいい。確かにそうしたいのですが、なかなかそうもいきません(笑)。

僕は飲みの席に行くことは少ないですが、その結果、友達は全く増えません(笑)。砕けた話を誰ともしてなさすぎて、以前はそうでもなかったのに、人と話すのに少し緊張したりしています。とは言って、好きでもないお酒を飲むのも嫌ですし、お酒が入って口調が強くなる人の話ばかり聴いているのも耐えられません。その結果最近は、お酒を飲まないことすら隠しています。どこに行ってもお酒を飲むことにして、周りの反応を見てみることにしました。

すると、びっくりすることに人が話しかけてくれます。お酒の話を皮切りに、その人の話をしてくれたり、僕のことについてきいてくれたり。お酒が入りすぎてると、話の構成が分かりづらい感じになってはいますが、話しかけてくれるということだけで大きいです。

お酒を飲んでみて、大人たちと楽しくお話をして、いろんな情報を仕入れることができたからこそ、つくづく思います。

「お酒というのは、一つのパスポートのようなものなのかも」

だからと言って、無理にお酒を飲ませる必要はないですが、お酒を飲まない人がいると、お酒を飲んでいる人のテンションはなぜか下がります(笑)。いつも真面目に働いている人が、唯一はじけられる瞬間なのかもしれません。僕はそうではありませんが、お酒を飲むと、無意識的に自分の心を開いている状態になるそうです。なのでお酒を飲まない人を仲間外れにしがちなのでしょう。

最後に、お酒を飲めない人は飲みの席に行かなくてもいいでしょうし、お酒がなくともあなたと会いたい人だっていると思うので、そういう人に時間を使うのがベストだと思います。僕みたいに友達が多くなくて、誰かの話を聞きたいと思うのであれば、飲めるふりして人の話を聞くのもアリかもしれません。僕は気分次第で使い分けるつもりです。

お酒に悩まされる皆様、お疲れ様です。


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