【源静香は野比のび太と結婚するしかなかったのか】 書評#95
みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。
自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!
今回は、ドラえもんですw
本書は、ざっくり社会学!
ヘッダーは、しのよしのさんの作品を使わせていただきました!
ドラえもんといえば、これですよね!
タケコプターや暗記パン派がいるかもしれませんがw w
まさに本作にドンピシャですので、使わせていただきました。
とても素敵な作品を、ありがとうございます!!
目次
基本情報
中川右介(著)
PHP研究所 出版
2014年3月4日 第1刷発行
全235ページ
読書所要期間3日
購入先
本書ももちろんバリューブックスさんです!!
社会への貢献具合が半端ない!!
いつもありがとうございます!!
私が本書に出会うきっかけ
これは、完全にタイトル買い!
久々にこう(タイトル買いと)書いている気がするw
私はこれまで、特に子どもの頃にアニメで見てきたが、記憶によればのび太はジャイコ結婚する運命があり得たはずである。
確かに、なぜのび太がしずかちゃんと一緒になることになったのか、不思議な人間心理などがわかるのではないかと期待して手に取った。
この本の本質
本書の性質を、著者は明確に定義している。
「社会学的考察だ」と。
ということで、私がタイトルを見て勝手に想像した心理学的アプローチではなかったという意味では裏切られたが、改めて社会学的アプローチも非常に面白い、興味深いということを再認識する。
本書は全部で6章立て。
各章の主な論点を概説するならば、
第1章 〜フェミニズム
第2章 〜政治論
第3章 〜歴史論
第4章 〜スクールカースト
第5章 〜家族論
第6章 〜ドラえもん史
このように、規定されているようでされていないドラえもんの世界(社会)を通して、現代日本社会を考える試みと私は理解した。
私が感じたこと
1点目 〜源静香は、野比のび太と結婚するしかなかったか?
第1章は、まさに本書タイトルをダイレクトに表す、考察する章である。
みなさんは、いわゆる「しずかちゃん」をどう見ているだろうか?
本書を読んで私が思ったことは、「無」であるということだ。
もう少し別な言い方をすれば、「平均的女性」。
没個性化したのっぺらぼうのしずかちゃん。
そうした感想を持っているが、本書を読んで妙に納得した。
ドラえもんもさることながら、サザエさんやちびまる子ちゃんも、時代設定がかなり古い。
その点ドラえもんも、しずかちゃんの描かれ方はこれらの作品さながらといった感じ。
私には4人の娘がいる。
私の娘達には、しずかちゃんのような生き方はしてほしくない。
ましてや、のび太のような人間と生きるのは、大変な気が勝手にしている。
自分自身が選び抜き、それで良いのなら、親がとやかく口を出すつもりは毛頭ないが、もっと選択肢があるのでは?といった趣旨のことは言いたくなるかもしれない。
2点目 〜どれが好き?
著者は本書で、ドラえもんを3つのシリーズに分類している。
日常版 〜テレビで放映されているアニメ版
冒険版 〜劇場版アニメを中心とした長編
感動シリーズ 〜主に時間旅行を題材にした中編アニメ
著者はとりわけ「日常版」について、内容が基本的には「いじめ」ベースで構成され、それをギャグ要素でマイルドにしていると指摘する。
長らくドラえもんを見てきた私にとっても、正直同感ではある否定できない事実だろう。
その点私は、感動シリーズが好きだった。
特に、のび太が亡くなったおばあちゃんのところに行くものがあったかと記憶しているが、子どもの頃にそれを何度も見た気がする。
いわゆる昔の「ビデオカセット」に録画していたものを。(懐かしいw)
そして冒険版は、とにかくジャイアンとスネ夫が優しくて、とても勇敢で、全員が仲良く力を合わせるといったイメージがある。
みなさんは、どのシリーズがお好きだろうか?
ちなみに1点目の私のしずかちゃんに対する印象・感想は、日常版におけるイメージということになることを申し添える。
むすびに(まとめ)
ドラえもんの世界を中心に据え、現代社会を考察する。
先述した有名長寿アニメでもこうした考察はできそうであるが、特に「いじめ」ベースという意味では、他の作品と大きく性質を異にし、かつ、現代社会における大変重要なテーマが際立っているということができるだろう。
その意味で、ドラえもんは最適な題材だったのかもしれない。
以上です。
ドラえもんからこれだか幅広に話を展開し、そして説得力のある内容に仕上げる。
著者の力を見せつけられた気がします。
本当にすごいなぁと、ただただ関心させられます。
本日も、ご覧いただきありがとうございました!!
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