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【E=mc2 世界一有名な方程式の「伝記」】 書評#75

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

今回は、数学・物理に関しての本です!
初挑戦です!

※書影(画像)は、版元ドットコム様から頂戴しています。いつも、ありがとうございます!


基本情報

デイビッド・ボダニス(著) 伊藤文英他(訳)
早川書房 出版
2005年6月20日 第1刷発行

全330ページ
読書所要期間10日

私が本書に出会うきっかけ

齋藤孝さんの「読書をする人だけがたどり着ける場所」という本を読んだ。
(#19参照)

この中で、おすすめしていた一冊。
ゴリゴリの文系である私が果たして理解できるのか?
という不安を抱えながら、チャレンジしようと決心したものである。

この本の本質・言いたいこと

めちゃくちゃ簡単にうと、タイトルにある通りE=mc2という方程式の伝記であるw
※二乗の変換がわからず小文字の2を使用している。

E、m、c、=、そして二乗という各記号の歴史から、この方程式の誕生に迫っていく非常に興味深く面白い構成となっている。

しかし、ただ単に方程式に関することにのみ着目するのではなく、これにまつわる人々の熱い想いや、強い悲しみ・苦しみなどにも視点が当てられている。

ただの数学的・物理的考察が延々と述べられた書物ではない。
これは、物語である。
だとすれば、文系の私であっても、恐るるに足らない!

ぜひみなさんにもチャレンジしてもらいたいと思う内容であった。

私が感じたこと

1点目 〜E=mc2とは・・・

※感じたことというよりは、事実を書いてしまうみたいな感じになってしまうが、まずは理解するということから始まった素人であるので、ご容赦いただきたい。

理系の学問にとてつもなく疎い私が本書から読み取る限り、要するにこの式の意味を間違いや言葉足らずを恐れず言うならば次のとおりとなるだろう。

エネルギー量「E」は、その物質の持つ質量「m」を、光速「c」を二乗するほどの脅威的な速度をもって加わる力によって変換、出力されるもの。
つまり、エネルギーと質量は全くの別もの・異なる概念ということでなく、むしろイコールで結ばれる概念だということである。

これから言えることは、原子力発電に用いるような物質も、例えば紙のような身近な物質も、その質量が揃えば理論上同じエネルギー量を放出するということなのだろう。

だから、紙という物質で同じ質量を集めようとすること自体がきっと膨大な、非現実的なことなんだろうと思うし、エネルギー出力に変換しやすいかどうか、出力後管理しやすいかどうかということもきっと、その物質の性質によって異なるということなんだろうか。

本当に素人すぎて、アホすぎて申し訳ないが、私の理解はこんなものである汗

2点目 〜午前8時16分、広島上空

本書の13番目の項目で、こういったタイトルが付けられていた。
1番目から順に読んできたわけだが、その過程の中でキュリー夫人と放射能の話、ウラニウムの話、そして大戦に突入したという話・・・
この順で見てきた時、もしかして・・・と思った。

そう、やはりこの方程式は、いわゆる原爆に関係する式だということを理解することになる。

この章では、B29から原爆が投下され、43秒間地上に向けて降下した後に爆発し、最終的にキノコ雲を上げるまでのプロセスを、原子核へ中性子が作用する極めてミクロな世界での出来事を詳細に言葉で描写している。
大枠ではあるが、素人にとっても何となくその原理を知ることができる。

この方程式を発見したアインシュタインや、彼の前後で研究を進めてきた人々のバトンリレーが、原爆へも繋がっていく。
しかし原爆という産物はむしろ、この式が産み出すものの途中経過と言うことができ、現代社会においてなお様々なものが開発され、私たちの身近な生活の中にも活用されている。

決して、この式に関わってきたすべての数学者や物理学者、そして政治家や軍人を今ここで非難するつもりはない。
あくまでも私個人として、単純に心に残った・勉強になったという事実、事実を知ったという事実を述べている。

むすびに(まとめ)

アインシュタインはそういった発明をした悪である。
こうした言説があることは事実である。
しかし、ラスト14番目から16番目の章を見ると、彼の発明は決して悪だけではない。
むしろ彼のおかげで地球のつくり・起こりを解明し、この先の限りなく遠い未来を予測することができるようになった。
また、私たちの生活を現に支えてくれている。

原爆へのつがりは、本人自身とても後悔しているという描写がある。
間違いなく、これを意図はしていないということがわかるだろう。


以上です。

ちょっと日本人にとって、なんとも書きにくい点を扱ってしまったなぁという後悔を少し抱きつつ、でもしっかりとした事実を伝えたいと思いました。

そして彼は、極めて遠大な未来や未知の作用を想像する力をこの世に編み出したすごい人だということを十分に理解することができました。

本書全般が、私の大好きなコテンラジオを聞いているような感覚で読むことができました。
コテンラジオリスナーには、ものすごくおすすめです。
※すでにスポティファイとかでやっていたらすみません。私はAmazonミュージックのポッドキャストで聞いています。

ありがとうございました!!

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