【嫌われる勇気】 書評#47
みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。
自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!
この本は、流行ったが故に避けてきたものですw
でも、読んで良かったと心から思うことができました!
※書影(画像)は、版元ドットコム様から頂戴しています。いつも、ありがとうございます!
基本情報
古賀 史健・岸見 一郎(著)
ダイヤモンド社 出版
2013年12月12日 第1刷発行
全294ページ
読書所要期間9日
私が本書に出会うきっかけ
私が様々な活動を共にする仲間からの紹介で、即読んでみようと決心し、購入した一冊。
アドラー心理学に関する一冊ということになるのだが、アドラーは、フロイトやユングに並ぶ心理学の三代巨匠ということである。
確かに有名ではあるが、私にとってはフロイトやユングと比較してあまり馴染みのない学者であるため、今回色々と勉強してみようという思いもあった。
この本の本質・言いたいこと
本書冒頭、目次の先頭に極めて明確に記されているので、これを引用させていただくことにする。
これだけ見れば、とてもシンプルだ。
しかし、この答えとしてはシンプルなものを知るプロセスは、私にとってとてつもなく濃厚だった。
私が感じたこと
1点目 〜私の中心的/核心的エネルギー
「コンプレックス」と聞いて、皆さんはどんなことをイメージするだろうか。
本書ではこれについて指摘されているのだが、ネガティブなイメージを持つ方も多いのではないだろうか。
私も学生をやっていたつい何年か前、何某かの心理学を学んでいるときに初めて知ったような記憶があるが、決してネガティブなものではない。
私自身は、
『複合的に織りなされる、私自身という人間としての構成要素の総体』
といった感じに捉えているのだが、そのうちの、
『ネガティブなものをポジティブなものに変換しようとする働き』
が、私自身という人間の原動力となると今のところ認識している。
つまり、コンプレックスとは、
『人間として前に進んでいくために不可欠なエネルギーの源』
だと考えている。
ネガティブとは、つまり、劣等感などであると著者は指摘しているのだが、この件は必見であると私は感じている。
なんせ、当然に私も何かしらの劣等感に苛まれているのだから。
ネガティブなものは、みんな持っていて当たり前だという勇気ももらえるのではないだろうか。
2点目 〜子どもの権利
私は仕事上、子どもの権利や人権そのものについて考える機会があるのだが、まさか本書でとてつもなく心に刺さる言葉に出会えるとは思ってもみなかった。
文の前後関係を含め全体から読み取ることが非常に重要なのでここでは書かないが、キーワードとして出しておくならば、次の言葉である。
「同じでないけれど対等」 〜P92
「人間扱い」 〜P93
特に「人間扱い」については、これだけ見ると乱暴な言葉に感じるかもしれないが、私にとっては大きな発見であった。
3点目 〜対人関係
人が抱く「怒り」に関する件である。
「間違いを認められない」「謝れない」
逆に言えば、
「しっかり間違いを認めたい」「ちゃんと謝りたい」
本当はそう思っているけれどできないといったことで苦しんでいる方がいれば、とても勇気をもらえる部分になるのではないだろうか。
むすびに(まとめ)
著者は、全ての悩みはある一つのものに起因すると明言している。
しかも、その原因は全て自分の内側にあると言う。
つまり、自分の認識の仕方が全ての問題であり、外側の環境にあるものではないと指摘している。
それらを解決するための勇気を持つか、持たないか。
それを選択しているのは、あくまでも自分自身であると言う。
まずは、自分自身ができることに対してベストを尽くす。
そして、他者に対しても自分ができる心配りをする。
しかし、それを受け取るか受け取らないかは他者が決めることであり、受け取らせようとする必要はない。
著者はこれを『嫌われる勇気』と言う表現に込めたのだと私は受け取っている。
この考え方は、前作#46「夜と霧」のフランクルと同じ考え方である。
さすが、アドラーを師事した研究者だけあって完全に通底している。
同じ考え方を持つ方々の書を連続して読むとは、なんとも不思議な運命を感じる。
以上です。
本書を読んでいて思いました。
まるで、私自身のことを丸裸にされている、私自身のダメなところが全て指摘されている、そんな感覚を得てなんだか恥かしかったです。
しかし、それと同時に嬉しくもありました。
これはつまり、私自身の棚卸し、自己理解、自己分析が進んだからではないでしょうか。
40歳近くなってなお、自分自身を再発見する。
人生とはとても奥深く、面白いですね!!
本日も、誠にありがとうございました!
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